Hiroshima-Aoyama(C)Masahiro Ura

戦友、工藤壮人へ捧げる優勝…広島MF青山敏弘「本当に良いやつなんです」「力を借りて、今日は一緒に戦えたと思う」

JリーグYBCルヴァンカップ決勝戦のセレッソ大阪vsサンフレッチェ広島が22日に国立競技場で開催され、2-1で勝利した広島が初優勝を果たした。

2017年以来2度目の優勝を狙うC大阪と、初優勝を期する広島の対戦。試合は、前半お互いスコアレスで迎えた後半、53分に動く。広島DF佐々木翔のGKへのバックパスが乱れたところを見逃さなかった加藤陸次樹がボールを奪取し、そのままゴールへ流し込んでC大阪が先制する。78分にはマテイ・ヨニッチがベン・カリファの頬に拳を当てたことで一発退場となると、後半アディショナルタイムに広島が相手のハンドで獲得したPKをピエロス・ソティリウが決めて同点とする。さらに広島はアディショナルタイム11分、CKから再びソティリウが足で合わせて劇的逆転弾。そのまま勝ちきった広島が初戴冠を果たした。

試合後、ミックスゾーンでインタビューに応じたMF青山敏弘はタイトル獲得について「最高です。流れに任せました。自分がというより、若い子たちの頑張り、チーム一丸になって臨んでここまでの道筋が出来た。連れていってくれた選手たちと監督に感謝したいです」と、チームメイトに感謝した。

この日の出場は無かった青山。アディショナルタイムに2得点での大逆転劇となった試合を振り返った。

「少しでも力になりたいという思いがありましたが、みんなに思いっきり力を借りた形になりました。タイトルを掲げさせてもらおうという思いでしたね」

「2点目が決まったあと、最後出てやろうと思って。着替えてたんです。ただ、さっき気づいたんですけど、交代3回終わってたんですよね(笑)それは無理だったわ~(笑)って。それくらい出たい思いはあったんですけど、みんなからは僕のためにもタイトルをという気持ちは伝わりました」

青山のチームメイトとして広島でプレーを共にした工藤壮人さん。32歳で亡くなるという悲しい一報が入った後の試合だった。2シーズンを共にした青山は工藤選手について聞かれると、目を赤くし、時折言葉を詰まらせながらも、同選手への思いを口にした。

「どう表現したら良いか分からないですけど。僕たちは工藤と共に戦いました。力を借りて、今日は一緒に戦えたと思います」

「FWだったので、自分にとっては彼の要求してくる姿というのは頼もしかったです。本当に良いやつなんですよ。誰にでも変わりなく接するということは、誰にでも出来ることではないです。プロフェッショナルというのは、ああいうことなんだというのはみんなが分かっていた。そのような意志を、広島というチームは絶対に引き継いでいけると思っているので。それがなければ広島じゃないです。自分もその意思は引き継いでいきたい」

待望のルヴァンカップ初優勝。生え抜きの選手として広島一筋で戦ってきたベテランの青山にとって、このタイトルへの思いはひとしおだ。

「自分が現役の間、どれだけ優勝が味わえるかは分からないですけど、サポーターと一つになってタイトルを分かち合えるというのは本当に特別です。選手だけじゃなく、監督とチーム含めての団結だと思っているので、改めて感謝したいです」

▶【dポイントが貯まる・使える】ドコモスポーツくじでWINNER予想!今なら1口200円のクーポンをプレゼント

広告

ENJOYED THIS STORY?

Add GOAL.com as a preferred source on Google to see more of our reporting

0