日本代表指揮官の森保一監督が、15日に2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で対戦するオーストラリア代表監督のトニー・ポポヴィッチ監督との関係性、そして意気込みを語っている。
森保監督とポポヴィッチ監督は、現役時代(1997年~2001年)にサンフレッチェ広島でチームメイトとして共に戦っていた。10日の中国代表(3-1)戦後にはオーストラリア代表指揮官は「私が日本でプレーしていたときのキャプテンだったから、監督のことはよく知っている。素晴らしい人だ」とオーストラリアメディアに言及していた。
記者会見に出席した森保監督へ、オーストラリア側の記者が2人の関係性について質問すると「ポバ(ポポヴィッチ)とは非常にいい友達関係を今も続けていますし、時々連絡を取り合っています」と、友好な関係が続いているとしつつ、ポポヴィッチ監督が森保監督のことを「キャップ」と呼んでいることに対しては「同時に”ポイチ”とも呼んでます」と明かし報道陣の笑いを誘った。
そして、森保監督は両者、そして同じく広島時代のチームメイトであったハイデン・フォックス現オーストラリア代表コーチとの関係性についての裏話も披露。広島の指揮官を退任した(2017年)あと「フリーでいるときにポポヴィッチがウエスタンシドニーの監督を、フォクシー(フォックス)がコーチをしているところに連絡をとって2週間ほど研修をさせてもらっていた」という。森保監督にとっては「これからまた監督を続けるという刺激をたくさんもらった」と、今も継続する監督業に影響を与えた恩人であると感謝の思いを口にした。
そのような”旧友”と共に”代表監督”として再会を果たし、そして明日は”敵”として相見える。ポポヴィッチ監督は9月シリーズ後に辞任したグラハム・アーノルド監督の後任として就任していることから「分析する試合が1試合しかない状況」と、森保監督は難しさを語りつつも「その1試合でできるだけ何をやろうとしてるかということを分析して、我々の対策ということにつなげていきたい」と対策の準備を進めているとしている。
「個人はこれまでもオーストラリア代表として戦っている選手などもいて、選手個々の情報もしっかりと取れています。我々が上回っていけるようにいう準備はしていきたいなと思っています」
中国戦では3バックを敷いていたオーストラリアだが、試合途中からは4バックへも移行している。「ポポヴィッチ監督は4バックも3バックも使える監督だと思います」と、システムの変更があるということも念頭に入れている考えを話し「(敵将も)いろんなことを考えてやってくると思う。我々も1試合だけの情報にとらわれず、他のことも起こり得るということも準備したいと思います」と、アジア最終予選4連勝へ向けて意気込んだ。
「何よりもポポヴィッチ監督は戦う魂というか…本当に激しく厳しく、個々で、チームで、ハードワークするというところを選手たちに植え付けることができると思います。まず、その明日の戦いは局面局面での戦いから、そしてチームとしても戦っていけるように、我々のメンタルの準備をしっかりとしなければいけない」

