16日のラ・リーガ第28節、アトレティコ・マドリーは本拠地リヤド・エア・メトロポリターノでのバルセロナ戦を2-4で落とした。ディエゴ・シメオネ監督は試合後、勝利したバルセロナを祝福している。
45分にFWフリアン・アルバレス、70分にFWアレクサンデル・スルロットがゴールを決めて2点をリードしたアトレティコ。しかしPK戦までもつれ込んだCLレアル・マドリー戦の影響もあってか、終盤に足が止まり始めると、72分にFWロベルト・レヴァンドフスキ、78分にFWフェラン・トーレス、92分にFWラミン・ヤマル、98分にフェランと立て続けにゴールを決められて逆転負けを喫した。
試合後会見に出席したシメオネ監督は、バルセロナの方が自分たちよりも上だったと、その勝利を讃えている。
「重要な時間帯に決定力を発揮したバルセロナを祝福する。私たちは良いリードを手にしていたが、それを保つことができなかった」
「2-1となってから彼らはさらなるエネルギーを発揮し、攻勢を仕掛けてきた。その一方で、私たちはカウンターからゴールする可能性があったが、その機会をうまく扱えず、意思を示しただけで終わっている。ラストパスの選択が良くなかったね。それから2-2となり、ゲームの一部である運という要素も伴ったゴールで2-3となった……。私たちはバルセロナで引き分け、また勝利したが、今回は彼らにコインの表が出ている」
シメオネ監督は自身の反省点として、スルロットが2点目を決めた直後、すぐにDFホセマ・ヒメネスの投入すべきだったと語っている。
「2-0としたが、その直後に彼らにゴールを決められた。ヒメネスの投入が遅かったんだ。試合がリスタートする前に入れるべきだったが、私たちが話し合っている間に失点を許してしまった」
「ヒメネスを投入していれば失点していなかったとは言わない。しかしチームが必要としていたのは、守りを強くすることだったんだ。バルサが彼らの武器、素晴らしい選手たちとともに攻勢を仕掛けてくることは明白だった。うまくいったのはバルセロナの方で、私たちは彼らを祝福するだけだ。私たちは守りを固めることも、カウンターを生かすこともできなかった」
ラ・リーガの順位はこれで首位バルセロナ(勝ち点60、1試合未消化)、得失点差で2位レアル・マドリー(勝ち点60)、3位アトレティコ(勝ち点56)に。優勝の可能性が遠のいたか問われたシメオネ監督は、いつもの“パルティード・ア・パルティード(1試合ずつ戦っていく)”を口にしている。
「バルサはあと1試合消化が多く、そこがどうなるのか分からない。彼らは重要なリードを手にしており、私たちはその現実をしっかり意識している。とにかく、私たちはパルティード・ア・パルティードで戦っていく。最後までそうやって進んでいくつもりだ」
ヤマルがミドルから決めた逆転ゴールは、DFレイニウドへのリフレクションでコースが変わって枠内に収まった。シメオネ監督は先に、そのゴールに「運」もあったと話していたが、CLダービーに続いて自分たちに「運」が欠けていると指摘されると、また違った見解を示している。
「運によって起こるわけではない。彼らの方が確信に満ちたプレーをしたということだ。私たちは2点のリードを得たが、彼らがすぐに2-1、2-2として、そしてレイニウドに当たったボールで2-3となった……。しかし、あれは運じゃない。ラミンがシュートを打たなければ起こらなかったことなのだから。私はそれを、運とは呼ばないよ」
取材=江間慎一郎




