Eric Lichaj Nottingham Forest ArsenalShaun Botterill

前回王者アーセナルがまさかの敗退…下部ノッティンガムに4失点/FAカップ3回戦

■FAカップ ノッティンガム 4-2 アーセナル

ノッティンガム:リーハイ(20分、44分)、ブレルトン(64分PK)、ドゥエル(85分PK)
アーセナル:メルテザッカー(23分)、ウェルベック(79分)

現地時間7日、イングランド・FAカップ3回戦が行われ、アーセナルは敵地でノッティンガム・フォレストと対戦し2-4で敗れる波乱があった。

昨季は史上最多を更新する13回目のFAカップ優勝を果たしたアーセナル。連覇への期待がかかる中、指揮官のアーセン・ヴェンゲル監督が12月31日のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン戦で主審やオフィシャルに対し“不適切な振る舞い”を行ったとして、イングランドサッカー協会(FA)から3試合のベンチ入り禁止と罰金処分を科された。

指揮官抜きでの戦いを余儀なくされたアーセナルは、格下のノッティンガム相手に思わぬ苦戦を強いられる。例年通り、若手主体のメンバーで臨むアーセナルはボールポゼッションこそ上回るものの、ノッティンガムの鋭いカウンターに手を焼く。特にベン・ブレルトンのキープ力、ザック・クラフの思い切りのいい飛び出しやドリブル突破がアーセナル守備陣を苦しめる。

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すると迎えた20分、ペナルティーエリア右からのFKをキーラン・ドゥエルが蹴ると、GKダヴィド・オスピナの前に飛び込んだエリック・リーハイが頭で合わせ、ホームのノッティンガムがまさかの先制点を奪う。

普段慣れないメンバーによる連携ミスが目立つアーセナルだったが、23分、ペナルティーエリア左でFKを得ると、セオ・ウォルコットがゴール前に蹴り、ロブ・ホールディングが頭で合わせる。これは左のポストを叩いたが、こぼれ球を拾ったペア・メルテザッカーが押し込んでアーセナルが同点に追いついた。

これでアーセナルが本来のリズムを取り戻すかに思われたが、その後も攻守が噛み合わず、その隙を見逃さないノッティンガムのカウンターが猛威を振るう。

すると迎えた44分、右サイドを抜けたクラフのクロスは跳ね返されるが、ペナルティーエリア手前で拾ったリーハイが胸トラップからボレーを放つ。ドライブ回転のかかったシュートがゴール左隅へと吸い込まれ、ノッティンガムが2-1と勝ち越して試合を折り返した。

後半、1点を追いかけるアーセナルが前がかりになって攻めるが、前半同様になかなか攻撃の形が作り出せず、ノッティンガムの守備を崩しきることができない。61分には、タイラー・ウォーカーの左クロスをニアサイドに飛び込んできたブレルトンが合わせるも、わずかにゴール左へと外れた。

冷や汗をかいたアーセナルだが、ピンチはまだ続く。64分、ペナルティーエリア内右に侵入したドゥエルがヒールで戻し、スピードに乗って飛び込んできたマティ・キャッシュがボールに触ったところをホールディングが倒してしまいPKを献上。これをブレルトンがきっちりと決め、ノッティンガムが3-1と突き放した。

プレミア勢としての、前回大会王者としての意地を見せたいアーセナルだが、試合は効率よくカウンターを仕掛けるノッティンガムのペース。選手個々の能力では間違いなく上回っているはずだが、どうしてもボールを持ちすぎてしまったり、細かいパスのタイミングが合わず、決定機が生まれない。

苦しくなったアーセナルだが、反撃の狼煙を上げる1点が思わぬ形で生まれる。79分、アレックス・イウォビのスルーパスにダニー・ウェルベックが抜け出すが、わずかにパスが長く、飛び出したGKジョーダン・スミスがキャッチング。しかし、このボールをスミスがファンブルしてしまい、目の前にこぼれたボールをウェルベックが無人のゴールへと流し込んでアーセナルが1点差に詰め寄った。

これでプレッシャーがかかるのはノッティンガム。しかし、この日のノッティンガムはホームのサポーターの声援を受け、ビッグクラブ相手に勇敢に立ち向かっていく。すると迎えた84分、左サイドでインターセプトしたアルマン・トラオレがそのままドリブルでメルテザッカーをかわし、エリア内に侵入。シュート体勢に入ったところで後ろからマテュー・ドゥビュシーのタックルを受け、主審は再びPKスポットを指差した。

このPKをドゥエルが足を滑らせながらも決め、4-2と再びリードを2点に広げる。アーセナルはドゥエルが足を滑らせたことで、軸足にボールが当たって「2タッチしているんじゃないか」とノーゴールをアピールしたが、抗議は実らなかった。

こうなると苦しいアーセナル。残り時間少ない中、89分にはジョー・ワローが後ろからの危険なタックルで一発退場し、数的優位を得たものの、試合の流れは完全にノッティンガム。アディショナルタイムにはバックパスを奪ったウェルベックが決定機を得るが、ループシュートはGKスミスがかろじて触ってゴール右へと外れる。勝利を確信したホームサポーターはお祭り騒ぎで、試合終了の笛が鳴り響いた瞬間、場内のボルテージは最高潮に達した。

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