レアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールが勢いに乗り始めた。ここまで、キャリア最高ペースで数字を残している。
シャビ・アロンソ監督が新たに率いる今季のレアル・マドリーで、当初はFWロドリゴと代わる代わる先発を務めていたことで、“アンタッチャブル”な存在ではなくなったとみられていたヴィニシウス。だが、ここ最近の同指揮官の起用方法を見ると、レギュラーの座を確固たるものにし始めたのかもしれない。
4日に行われたラ・リーガ第8節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのビジャレアル戦(3-1)、シャビ・アロンソ監督が過密日程もあってヴィニシウスではなくロドリゴを起用するという予想もあったが、結局は前者を4試合連続で先発させた。するとヴィニシウスは、その期待に応えるかのように活躍を披露。47分に先制点を記録したほか、69分に自ら獲得したPKを決め切り、さらにDFカルロス・モウリーニョの退場も誘発している。
ロドリゴとのポジション争いが発奮材料となったのか、ヴィニシウスは今季ラ・リーガでキャリアハイとなるペースで結果を残している。ラ・リーガ第8節までにおけるこれまでの最高ペースは、2021-22シーズンに記録した5ゴール2アシストだったが、今季は5ゴール4アシストとアシスト数で上回った。最終的にチャンピオンズリーグ&ラ・リーガの二冠を達成したシーズン以上の勢いを見せている。
またヴィニシウスは、今季9ゴール1アシストとエース級の活躍を見せるエンバペとの共存問題も抱えているが、少なくとも両者の間にわだかまりはなさそうだ。ビジャレアル戦、ヴィニシウスはPKを奪取した際、エンバペの方をじっと見つめて、PKキッカーの役割を譲られた。その後エンバペは『インスタグラム』を通じて、ヴィニシウスに「いつだって君の船に乗っているよ」とメッセージ。ヴィニシウスは「兄弟よ、ともに進もう」と返答していた。
ヴィニシウスとエンバペが揃って驚異的な数字を残せるならば、今季のマドリーは本当に驚異的なチームとなりそうだ。


