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Is this Vinicius' farewell tour GFXGetty

ヴィニシウス“復讐の旅”:執着するバロンドールのために…自らを証明しなければならないマンチェスター・シティ戦

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バロンドールを僅差で逃した後、ヴィニシウス・ジュニオールは華々しい復活を誓った。調子を上げ、自分のリズムを取り戻し、間違いを犯したのは自分ではなくロドリを選んだ人間だと証明すると。

しかし、その“復讐の旅”は順調には進んでいない。10月29日に「必要なら10倍やる。彼らは準備ができていない」と投稿した後、彼は彼のレベルを大きく下回っている。バロンドールはかなり遠のいた。現時点で彼よりもふさわしい選手は最低でも3人おり、その内1人はマンチェスター・シティの選手としてヴィニシウスに立ちはだかるだろう。

レアル・マドリーもシティも、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント進出プレーオフは望んでいなかったはずだ。優勝候補の内どちらかがラウンド16にもたどり着けずに敗退する。おそらく、大会を通じてもこれほど重要なゲームは今後もないかもしれない。それくらい注目を集めるビッグマッチだ。

そしてヴィニシウスが活躍を誓ったのは、おそらくこのような瞬間だ。バロンドール受賞のためには決勝トーナメント進出は必須であり、あの場所こそスター選手の立つ舞台である。残念ながら今は最高のコンディションとは程遠い。だからこそ、バロンドールを手にするために欠けていたメンタル的な強さが必要なのだ。

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  • RodriGetty Images

    そもそもの発端

    そもそもこの騒動は、ヴィニシウスとレアル・マドリーが発端だ。受賞を逃したことをフライト直前に知り、激怒したクラブは授賞式をボイコット。さらにメディアで過激なキャンペーンを展開、「ナンセンス」と一蹴し、ヴィニシウスこそが世界最高の選手と主張している。ロドリとのポイント差を考えると、受賞を逃したのは運の要素も多分に含まれているだろう。しかし、彼らが必要以上にことを大きくしてしまったことは否めない。

    そしてその後、ヴィニシウスは力強く彼らの主張を正当化しなければならなかった。それこそアスリートのすべきことだ。本人も、自分が何者であるかを世界中に証明する気マンマンだった。ロドリが重傷を負ったことでマドリーが全大会の優勝候補となり、キリアン・エンバペがまだ馴染んでいない中で、彼には大きなチャンスが訪れていた。

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  • Vinicius Real Madrid 2025Getty

    3カ月ゴールなし

    しかし、計画は思い通りに進んでいない。ヴィニシウスは直近3カ月間もラ・リーガでゴールを決めていない。バレンシア戦のレッドカードも愚かだった。ケガを抱え、試合で精彩を欠き、突然ペースが乱れてしまった。

    カルロ・アンチェロッティは「我々は彼にとても満足している」と擁護。さらに「そもそも彼はひどい扱いを受け続けている。私でも耐えられない醜い扱いだ。なぜ、ヴィニがあのような扱いを受けるのかといえば、彼が危険な存在であり、その集中をかき乱したいからだろう」とし、またヴィニシウスの振る舞いについても説明した。

    「ヴィニが相手を挑発していると言う人は、彼が日常的に受ける侮辱から目を逸らそうとしている。ピッチ上で何が起こっているかは、私たちはみんなが知っている。彼は本当に過酷な状況を生きている。出場停止は正しくない。我々は彼のすべてに満足している」

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  • MbappeGetty Images

    エンバペとの共存

    この数週間、レアル・マドリーの主役は別の選手になった。加入当初は激しい重圧に苦しみ自らのフォームと自信を失っていたように見えたエンバペだったが、直近6試合で6ゴール。1月にはラ・リーガ月間最優秀選手にも輝いた。色々言われる存在ではあるが、ラ・リーガ21試合で16ゴール2アシスト。90分辺りの得点関与数は「0.9」である。

    そしてエンバペの覚醒が、ヴィニシウスの不調と関係しているのは偶然ではない。戦術的な理由は簡単だ。両スターが最も得意とする、そしてプレーしたいエリアは完璧に被っている。さらに、どちらも自らのプレーに絶対的な自信を持っているため(それだけのものを積み上げてきたのは事実)、結果として2人の関係はうまくいっていない。お互いがフリーの味方にパスを出さず強引にシュートを打つシーンは、先日のダービーでも散見された。今季、この2人が絡んで決めたゴールはわずか「5」。不十分であることは間違いない。

  • Carlo Ancelotti, Vinicius Junior, Real MadridGetty Images

    契約延長オファー拒否

    そして、ヴィニシウスの周辺はピッチ外でも騒がしくなった。ダービー直前、レアル・マドリーの最初の契約延長オファーを拒否したことが発覚。レアル・マドリーというクラブは、通常2年以上契約を残す選手と延長交渉を始めることはない。だが、2027年まで契約を結ぶブラジル代表FWは例外だった。24歳の彼こそ、真の“ガラクティコ”であり、このクラブの将来を担う存在と期待されている。

    しかし、ヴィニシウスは最初のオファーを断った。サウジアラビアの影が迫っているのも影響しているのだろう。おそらく彼らは次の夏、10億ユーロ(約1200億円)を握りしめて再び戻って来る。もちろん選手としての成功を望む彼が希望する移籍先ではないだろうが、レアル・マドリーとの駆け引きでこれ以上の材料はない。あまりにも注目を集めすぎる彼は、これからも何かを秘密裏に進めることはできないだろう。今後もこうした話題に悩まされることは確実だ。

  • Vinicius AncelottiGetty Images

    復讐を始める最高の舞台

    おそらく、彼がスターダムにのし上がってから最も厳しい時期だろう。アンチェロッティはアトレティコ戦のハーフタイム、精彩を欠いたヴィニシウス、エンバペ、ジュード・ベリンガムを叱責したことが伝えられている。またルカ・モドリッチは、彼の態度にうんざりしているとも囁かれた。噂のすべてが事実ではないだろうが、彼の不調とその振る舞いがそうしたもの呼び起こしているものであることは事実だろう。

    そうして迎えるマンチェスター・シティ戦。アンチェロッティが「ヨーロッパ版“クラシコ”」と表現する近年しのぎを削ってきたライバル対決は、最高の舞台になるはずだ。

    バロンドールを熱望するヴィニシウスにとって、絶好のチャンスはない。これまでの対戦でも彼のスピードと突破力は猛威を振るっている。良いイメージも持っているはずだ。1点か2点か、それ以上かもしれないが、戦術的な相性を見ても試合を決めきる可能性は十二分にある。“復讐の旅”を再開するために、これ以上の舞台はない。

    だが、もしここでも昨季の姿を取り戻せなければ、さらに逆風は強まるだろう。特にラウンド16に進めなければ、バロンドールはまた夢のまま終わってしまう。自らを世界No.1と証明したい24歳の彼にとって、逃してはいけないビッグマッチだ。

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