デ・ヘアとマグワイアの出番は終わり…セビージャvsマンチェスター・Uの勝者と敗者

マンチェスター・ユナイテッドでのキャリアで最悪のパフォーマンスだったようだ。

テン・ハーグは前日、このスペイン人GKを「完全な」GKだと主張したかもしれないが、彼は評判の悪いフットワークからシュートストップまで、あらゆる面で大失敗だった。

セビージャの先制点以前から彼のキックは怪しかった。プレッシャーを受けると、早い段階でボールをスタンドに打ち上げてしまっていたのだから。

そして、エリック・ラメラとエン＝ネシリに囲まれているのが見えていたにもかかわらず、マグワイアにパスを出すという大きなミスを冒頭のゴールで犯してしまった。

2点目については、スペイン人は自分自身を責めるしかなかった。ロイク・バデのゴールではポジショニングを誤り、フランス人選手の肩から落ちたボールが自分の頭上を越えてネットに入るのを止められなかった。

3点目のゴールは、足元でのボールの扱いの稚拙さを見事に表現したもので、ロングボールをコントロールできず、エン＝ネシリは楽々とワンタッチでゴールした。

デ・ヘアはユナイテッドとの契約を2カ月しか残しておらず、最初の契約更新のオファーを拒否したと伝えられている。そのため、クラブは難しいが必要な決断を下し、彼の貢献に感謝しつつ、別れを告げるチャンスを得た。最高レベルの自尊心のあるゴールキーパーなら誰でもそうすることができる時代に、彼はただ足を使うことができないだけなのだ。

62歳の今、彼は長いキャリアの中で最高の瞬間を楽しんでいる。

3月にホルヘ・サンパオリを解任したセビージャでは、このベテランが後任に選ばれるのは当然のことではなかった。しかし、残留争いでの豊富な経験は、降格の危機に怯える巨大クラブにとって大きな魅力となった。

彼は、過去8試合で2勝しかできなかったチームを引き継ぎ、時間をかけずに状況を好転させた。バレンシアでの重要な勝利を含め、ラ・リーガの3試合で7ポイントを獲得した。

そして、オールド・トラッフォードでの2点ビハインドからの引き分けという信じられないような結果を導き出し、さらにセカンドレグでは、選手たちが完全に支配し、もっと得点できたかもしれないほどだった。

先週まで、メンディリバルがヨーロッパで経験したのは、2005年のインタートト・カップだけであった。それが今、ヨーロッパリーグの準決勝にいる。スペインで最も華やかでないクラブで29年間、懸命に、誠実に働いてきた彼にふさわしい褒章だろう。

マグワイアはファーストレグでオウンゴールを決め、ノッティンガム・フォレスト戦ではとても緊張しているように見えた。

セビージャは彼に大きなプレッシャーを与え、“事故”を起こそうとした。そして、彼は対処することができなかった。

先制点のシーンでは、ボールを要求する前に何も調べず、周囲の状況や背中に2人の敵がいることを全く意識していなかった。

もし、彼が実際に振り返って前を向く自信があったなら、プレスを打ち負かすことができただろう。その代わりに、彼はヘッドライトに照らされたウサギのように捕まり、アーロン・ワン＝ビサカに柔らかいパスを出そうとしたが、これはエリック・ラメラにカットされた。それをエン＝ネシリがゴールに蹴り込んでいる。

デ・ヘアはこのミスをしたマグワイアに怒っているようで、それ以来、チームメイトはマグワイアを信頼していないように見えた。

また、セビージャの2点目を決めたバデのコーナーキックの場面でも、マグワイアは守備陣を適切にまとめることができなかった。

マグワイアのユナイテッドでのキャリアは、不釣り合いな高値で買われたとはいえ、悪いことばかりではなかった。しかし、ユナイテッドが再びトップで戦いたいのであれば、常にミスを犯すような選手を抱えている余裕はない。

モロッコ代表として出場したワールドカップでは、ポルトガル戦で唯一のゴールを決め、北アフリカの国を準決勝に導くなど、その活躍で多くのサッカーファンに愛された。

セビージャがラ・リーガで苦境に立たされていることを考えると、彼にとってフラストレーションのたまるシーズンとなったが、それでも彼はチームトップスコアラーとして、ヨーロッパで最も有名なクラブの1つを相手に、その致命的な力を見せつけた。

2つのゴールで冷酷な一面を見せ、その2得点は相手にプレッシャーをかける彼のハードワークも示している。

また、初戦で輝いたことも忘れることはできない。オールド・トラッフォードでマグワイアのオウンゴールを誘発したのもエン＝ネシリであった。

このパフォーマンスはほとんど選手たちのものであり、ユナイテッドが犯した多くの個人的なエラーについて監督を責めるのは必ずしもフェアではない。

しかし、初戦の後半におけるオランダ人指揮官の戦術は、衝撃的な後半の崩壊と、その後の2-2の引き分けにつながる基調となった。

あの日、ブルーノ・フェルナンデスとアントニーがイエローカードをもらっていて、退場の危険があると判断して退場させたのだ。しかし、この2人はあの夜、ユナイテッドのベストプレーヤーで、彼らを下げたのは間違いだった。

監督はレッドデビルを正しい方向に導き、全体的にポジティブな1年目を過ごしているが、この敗北は最悪の出来事のひとつとなるだろう。

セビージャのヨーロッパリーグでの信じられないような記録は、偶然の産物ではない。

彼らのファンは、サンチェス・ピスファンを対戦相手にとって恐ろしい場所にしており、木曜日には熱狂的な雰囲気を作り出していた。

ほぼすべてのサポーターが白い服を着ており、この日のために用意された服装で、後半の大部分は全員が一斉に飛び跳ねていた。恐るべき大群衆に匹敵する騒音を生み出すと、ユナイテッドはそのプレッシャーに耐えられなくなった。

セビージャのファンはヨーロッパリーグのノックアウトステージに飽きることはなく、準々決勝に進出するたびに、このスタジアムで勝利を収めてきた。

この記録は、チームのメンタリティを高く評価するものだが、同時にファンが彼らに与える影響も見逃すことはできない。