スペイン代表は2010年のワールドカップで優勝候補の一角を占めていた。EURO2008で圧勝し、南アフリカで開催されたこの大会でも、ビセンテ・デル・ボスケ監督はほぼ同じメンバーで臨んだ。
しかし、初戦でスイスに衝撃的な敗北を喫してしまう。後半早々にジェルソン・フェルナンデスにゴールを決められ、ビセンテ・デル・ボスケ監督はフェルナンド・トーレス、ヘスス・ナバス、ペドロを投入したが、同点弾を決めることはできなかった。
第2戦では、ダビド・ビジャの決勝弾でホンジュラスに2-0と勝利し、調子を取り戻した。グループリーグ最終戦では、チリを2-1で下し、首位通過を果たした。準々決勝では、スペインはパラグアイと対戦。前半の45分間は退屈な時間が続いたが、後半になると両チームとも動きが出てきた。オスカル・カルドーソのPKをイケル・カシージャスがセーブした一方、シャビ・アロンソのPKも止められてしまった。しかし、82分にビジャがゴールを決め、勝利を決めた。
ベスト4ではドイツ対戦し、カルレス・プジョルがコーナーからゴールを決め、オランダとの頂上決戦を決めた。
決勝戦では、両チームとも90分を通して次々とチャンスを作ったが、いずれも決めきることはできなかった。延長戦ではヨン・ハイティンガが2枚目のイエローを受け、オランダは10人でピッチに立つことに。116分、セスク・ファブレガスのボールを受けたアンドレス・イニエスタがゴールを決め、スペインに初のワールドカップ優勝がもたらされた。















