imanol sociedad(C)Rintaro Asano

「久保建英は特別な選手。本当に感謝している」ソシエダ指揮官として最後のバスク・ダービーへ…イマノルの思い

レアル・ソシエダは2日、サン・セバスチャンの総合練習施設スビエダで、ラ・リーガ第34節アトレティック・クルブとのバスクダービーに向けた公開練習を行なった。【取材・文=浅野凜太郎】

  • Anoeta(C)LA LIGA

    欧州大会への切符がかかる大一番

    今シーズン限りでの退任が決定しているイマノル・アルグアシル監督の下、リーグ戦4試合ぶりの勝利を目指すラ・レアルは、ここまで勝点42の11位で欧州大会への出場に暗雲が立ち込めている。

    対するアトレティックは、1日に行われたヨーロッパリーグ準決勝ファーストレグでマンチェスター・ユナイテッドに0-3で敗れはしたものの、ラ・リーガでは好調を維持。ここまで勝点60のリーグ4位に付けており、来季のチャンピオンズリーグ出場を見据えた状況で、ラ・レアルのホームであるエスタディオ・アノエタ(レアレ・アレーナ)に乗り込んでくる。

    異なる状況で迎えるダービーを前に、イマノル監督が意気込みを口にした。

    「素晴らしい雰囲気を期待しているよ。どんな監督でも同じだと思うが、ダービーなので勝ちたいね。私にとってもファンにとっても、これは最も重要な試合であり、常に勝ちたいと願っているものだ。それに加えて、我々はヨーロッパ大会出場へのチャンスをかけて戦っている。難しい試合になるだろうが、守りを強化して臨む必要がある」

    公式戦直近12試合はいずれも失点を許しているラ・レアル。守備陣に課題を抱えている状況だが、対するアトレティックはイニャキ・ウィリアムズ(公式戦11ゴール9アシスト)とニコ・ウィリアムズ(公式戦11ゴール7アシスト)という兄弟アタッカーを擁している。そんな2人のスター選手について、イマノル監督は「明らかに重要で、他とは違う選手」と警戒しながらも、「しかしそれ以上に、相手チームのプレースタイルが重要だ。選手によってプレースタイルが異なることを理解して、全体をオーガナイズしなければいけない」とライバルへのリスペクトを語った。

  • 広告
  • sociedad training(C)Rintaro Asano

    キーマンは久保建英

    今季限りで去る前に、6年半を指揮したクラブにヨーロッパ大会への出場権を置き土産として残したい――そう意気込むイマノル監督は、現在でも現役時代から過ごす愛するクラブのほど近くに住んでいるという。スビエタから来るまで15分ほどに居を構える指揮官は、「私にとってはこのクラブが世界一。ここより良い場所はないと確信しているよ」とダービーを前にその愛情を強調した。

    そして指揮官がダービーのキーマンに指名したのは、日本代表の久保建英だった。

    「イニャキとニコの名前が挙がるように、タケも我々にとって特別な選手だ。我々の一員となって以来、常に成長し続け、熱心に働いてくれているよ。彼の才能とクオリティは広く知られていると思うが、それ以上にチームに対するコミットメントや働きぶり、そしてこの数年間で見せてくれたサポートに心から感謝している」

  • imanol(C)LA LIGA

    最後のダービーへ

    ラ・レアルでの生活に1つのピリオドを打とうとしているイマノル監督。ソシエダを指揮してのバスク・ダービーは一旦最後になるが、決して感傷的な言葉は口に出さず。アノエタでの勝利へ執念を燃やしている。

    「気持ちは落ち着いているよ。私の最後の試合(バスクダービー)だからという理由ではなく、純粋に勝ちたいし、プレーするのが楽しみだ。これはダービーであり、我々がヨーロッパ大会に出場するという希望をつなぐためにも、勝利が重要なんだ」

    ラ・レアルとの別れの日が近づくイマノル監督。それでもこれまで通り冷静に、かつ勝利への気持ちを燃やして大一番へ挑む。

  • ENJOYED THIS STORY?

    Add GOAL.com as a preferred source on Google to see more of our reporting

0