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Robert Lewandowski Barcelona GFXGOAL

メッシやC・ロナウドを超えて:レヴァンドフスキ、継続性では「史上最高のFW」が36歳で迎えた“全盛期”

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ロベルト・レヴァンドフスキは、バルセロナのチームメイトである17歳ラミン・ヤマルへアドバイスを欠かさない。酸いも甘いも噛み分けてきた36歳は、過剰なまでにプレッシャーに晒される現代において、忍耐力とプロ意識の重要性を強調し続けてきた。『Pilka Nozna』誌のインタビューで、こう語っている。

「僕のキャリアの序盤とは状況が違うよね。月曜日に新聞が出るまで待たなきゃいけなかったから。ネットは発展途上だったからね」

この発言は、全く異なる2つの時代を最高レベルで経験し続けていることを証明するものだ。過去20年間で、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドに並び立つようなキャリアを送っているのは彼くらいのものだろう(役割は違うが、ルカ・モドリッチも当然そうだ)。2人が欧州トップレベルを去った今、36歳になった今でもゴールを量産し続け、チャンピオンズリーグ優勝の可能性を残すのはレヴァンドフスキしかいない。持続性という意味では、史上最高の選手の1人なのだ。

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  • FBL-EUR-C1-GER-ESP-DORTMUND-REAL MADRIDAFP

    伝説の始まり

    かの有名なドルトムント対レアル・マドリー戦、レヴァンドフスキが4ゴールを叩き込んだ試合から、約11年が経過した。当時の指揮官ユルゲン・クロップは、準決勝史上初の4ゴールに「このパフォーマンスは歴史に残る」と興奮気味に語っている。伝説の始まりだった。

    そして、これだけの選手が24歳という若さでフリー移籍することは世界中で衝撃だった。それも、国内最大のライバルへ。2013-14シーズン、バイエルン・ミュンヘンへ移籍金無しで加入すると、もちろん賛否はあったが、彼のやることは変わらなかった。ブンデスリーガ8連覇に加え、2020年にはビッグイヤーを含む歴史的な三冠を達成。ブンデスリーガの1シーズン最多得点記録を更新、ヨーロッパゴールデンブーツを2回受賞している。

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  • VfL Wolfsburg v FC Bayern München - BundesligaGetty Images Sport

    33歳での決断

    バイエルンでは通算375試合で344ゴール。ドイツ最高のクラブで歴代2位の得点数だ。しかし2022年夏、バイエルンでの「物語」を終えて移籍を決断。30歳を超えてから、バルセロナへの移籍を選択している。

    クラブは継続的な財政難に陥っており、4500万ユーロという移籍金を支払ってベテランの域に達した選手を獲得することは批判にもさらされた。しかし、本人は「もうすぐ34歳になるのはわかっているけど、心身ともにまだ力強いと思っている。バルサもそう考えてくれた」と自信を見せ、その言葉通りデビューシーズンでラ・リーガ34試合23ゴール、得点王に輝いて優勝に導いてみせたのだ。

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  • FC Barcelona v Paris Saint-Germain: Quarter-final Second Leg - UEFA Champions League 2023/24Getty Images Sport

    「終わり」を前に…

    しかし2022-23シーズンの終わりからレヴァンドフスキの影響力は徐々に衰え、翌シーズンも精彩を欠いた。年齢のこともあり、当然のように批判は強まった。「もう終わった」そういう批評家もいた。そして本人も『Foot Truck』に対し、難しい時期だったことを認めている。

    「2023年のある時期、僕は精神的にも肉体的にも弱っていると感じていたよ。ネガティブなことがすべて同時に起きているように感じていたんだ。もちろんミスもあったしね。そこから抜け出すのに時間がかかったよ。フットボールでは、1週間家2週間でそうするのは簡単じゃない」

    それでも、改めて自分を見つめ直すことが転機になった。「あのとき、僕は空き時間にフィジカルテストや個人トレーニングを増やしたんだ。そこから良い結果以外にも色々なことを知ることができた。確かに輝きを失った瞬間はあったけど、まだ肉体的には前進していることもわかったしね」と振り返っている。

  • FBL-KSA-ESP-REAL MADRID-BARCELONAAFP

    「最高の状態」

    レヴァンドフスキが苦しんでいた時期、ヤマルは両者の関係がうまくいかないことを問われ、若手選手の持つ「エネルギー」と長年の活躍から来る「消耗」を挙げていた。しかし、今季に入ってからその関係性は最高レベルに達している。もちろんヤマルが改善したこと、チーム全体が三冠へ向けて活気を取り戻したことも理由だが、一番はレヴァンドフスキが再びプレーを楽しみ始めたからだろう。

    3月30日のジローナ戦(4-1)後、2ゴールを奪ったレヴァンドフスキは『DAZN』で「多くの人が年齢について話すけど、まだ肉体的に最高の状態だと感じているよ。データを見ても、数年前と変わっていない。これまでのようにハードワークできているし、あと数年は最高レベルでプレーしたいね」と語った。今のプレーを見れば、そうできない理由はないだろう。

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  • C・ロナウドやメッシと並ぶ存在

    このジローナ戦の2ゴールで、レヴァンドフスキの今季総得点は「38」に。ヨーロッパゴールデンシューで現在トップのモハメド・サラーに2ゴール差まで迫った。

    過去を振り返ると、C・ロナウドが4度目のゴールデンシューを獲得したのが30歳。メッシが6度目の受賞を果たしたのが31歳だ。それぞれ、これが最後の受賞となっている。36歳にしてこの争いに加わっているレヴァンドフスキがいかに異次元の存在か、一目瞭然だ。今季はじめには2人に続き、チャンピオンズリーグ史上3人目の通算100ゴールも達成している。

    大記録達成の後、レヴァンドフスキは「クリスティアーノやメッシの隣に自分の名前が並ぶのは嬉しいね。まあ、これほどゴールを決められるとは思ってみなかったけど(笑)」と冗談を飛ばした。だが、その得点記録は今後数年間は止まらないはずだ。

  • Robert Lewandowski of FC Barcelona celebrates Getty Images

    36歳の“全盛期”

    『スポルト』によると、仮にレヴァンドフスキが今季バルセロナ全試合の55%に出場できなかった場合、クラブ側は契約解除できる条項を保持していたという。しかし試合数が届かなかったとしても、それはあり得ないはずだ。全盛期の姿を取り戻したことにより、36歳にして再び「世界最高のストライカー」の称号を手にしている。クラブ上層部も同じ考えであり、デコSD(スポーツダイレクター)は『ムンド・デポルティーボ』でこう語っている。

    「このレベルで活躍できる選手は、現在では1人か2人くらいだ。(アーリング)ハーランドと、(ヴィクトル)ギェケレシュは良い選手だが、優先順位は高くないよ。ロベルトには幸せでいて欲しい。少なくとももう1シーズンは残ってほしいんだ。彼の後継者となる9番を探すつもりはない」

    レヴァンドフスキはかねてより、「朝起きてトレーニングに参加する気が起きなかったら引退する」と語ってきた。その時は本当に来るのだろうか。8月に37歳となるポーランド代表FWは、未だに誰よりもトレーニングに打ち込んでいることが伝えられている。そしてヤマル、ハフィーニャ、ペドリといった才能溢れる選手に囲まれ、ピッチ上での時間をかつてないほど楽しんでいる。

    過去30年間を振り返っても、36歳という年齢にして世界最高レベルで活躍を続けるストライカーはいなかった。異次元の記録を次々に成し遂げていったC・ロナウドやメッシですら、ヨーロッパを離れていった。未だ世界の最前線でゴールを量産し続けるレヴァンドフスキは、継続性という面では「史上最高のストライカー」と言えるかもしれない。今季三冠を達成すれば、あの2020年に中止という形で「忘れていった」バロンドールだって手にできるはずだ。今こそが、レヴァンドフスキの“全盛期”なのかもしれない。

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