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アーセナルDF冨安健洋を待ち受けるプレミアリーグの強烈な左ウインガー10選

今夏の移籍市場最終日にボローニャからアーセナルに移籍した冨安健洋。守備の国で認められた日本代表DFは、新たにプレミアリーグの強豪クラブで自身の価値を証明することになる。4バックの右サイドバックや3バックの右ストッパーとして出場が見込まれる冨安に対して、立ちはだかるプレミアリーグの左ウインガーは多士済々。『Goal』では、冨安とマッチアップする可能性が高い10人の左ウインガーを異なるクラブからそれぞれ紹介する。
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    1アラン・サン=マクシマン(ニューカッスル/フランス)

    プレミアリーグ屈指の“ドリブル小僧”。プレー選択のほぼすべてがドリブルであり、視野も狭く、オフ・ザ・ボールの質もそれほど高くはない。しかし、それでも止められないのがサン=マクシマンだ。一度足下にボールが入ってしまえば、独力でゴール前まで行ってしまうほどの推進力と足技を有している。驚異的なスピードに屈強な体、キレ味抜群のドリブルを武器に、孤立していても独力で打開することが可能。繰り返し行われるフェイントや奇抜なアイディアを持つサン=マクシマンに対しては、世界中どんなDFでも対峙するのに苦労を強いられるはずだ。
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    2ウィルフレッド・ザハ(クリスタルパレス/コートジボワール代表)

    単独で決定的な仕事をすることができるザハもプレミアリーグではお馴染みと言えるアタッカー。チームのスタイルからカウンターの旗手になることが多く、オフ・ザ・ボール時の裏抜け以上に、ボールを保持した際のアタッキングサードでのドリブル、そこからのラストパス、フィニッシュを警戒すべき選手だ。逆に一つ一つのプレー精度は超一流ウインガーに比べると劣る部分でもあるため、シュートコースの限定やチェックを疎かにしなければ、リスクを最小限に抑えることができるだろう。
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    3アダマ・トラオレ(ウォルヴァーハンプトン/スペイン代表)

    強靭な肉体、圧倒的なスピード、強烈なシュート力など、一人でプレミアリーグを象徴するような選手こそアダマ・トラオレだ。2018年に加入したウルヴスでは右サイドから縦の突破を武器とするプレースタイルでのし上がったが、今季は監督交代もあり、左サイドでプレーする機会が増えている。右足でのドリブルに慣れてしまっているため、左サイドでの戦いはまだ粗さが見られるが、それでもそのフィジカルモンスターぶりは対峙する冨安を驚かせるはずだ。中央へのカットインからの仕掛けの質やシュート精度を高め、オプションを増やすことができれば、選手としてもう一段階上に行くことになりそうだ。
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    4デマライ・グレイ(エヴァートン/イングランド)

    昨季後半は活躍の場を求めてレヴァークーゼンへ移籍したが、ドイツでも結果を残せず。失意のまま、今季はエヴァートンへと加入し、プレミアリーグに戻ってきた。すると、期待されていた才能がついに開花した。開幕から3試合で2ゴールを挙げ、月間最優秀選手賞にもノミネート。抜群のスピードやドリブルテクニックに加え、特に今季は止まった状態から切れ味鋭いタッチで一瞬のスペースを生み出し、抜ききらずにシュートやクロスを狙うシーンが目立っている。前を向かせてしまうと対応が難しくなるが、視野やポジショニングにはまだ課題も。それだけに、可能な際は彼が自身の間合いでボールを持つ前に勝負を決めたい。
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    5ソン・フンミン(トッテナム/韓国代表)

    先日、プレミアリーグ通算200試合出場を達成したソン・フンミンは、プレミアリーグで最も成功したアジア人選手の一人と言えるだろう。今季序盤はハリー・ケインが欠場していたため、センターフォワードとしての起用もあったが、エースが復帰したいま、“定位置”に戻ってくることが濃厚だ。その最大の武器はカットインからのシュート。ファーサイドを巻いて狙うキックと、ニアを射抜く強烈なキックの両方を高い次元で備えており、逆足も苦にしないため、ワンサイドカットも簡単ではない。加えてアーセナルとトッテナムはノースロンドンの宿敵であり、国籍で見ても日本と韓国は強いライバル関係にある。マッチアップが実現すれば、ピッチ内外で大きな注目を集めることになりそうだ。
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    6ハーヴィー・バーンズ(レスター/イングランド代表)

    ブレンダン・ロジャース監督の下で驚異的な成長を見せる23歳。大ケガから復帰した今シーズンも、その切れ味はまったく衰えていない。スピードや技術もさることながら、ドリブル時にも姿勢が倒れないため、相手にぶつけられてもびくともしない。そのまま抜群の推進力でボックス付近まで侵入し、強烈なシュートやラストパスを狙うプレーの精度は年々高まっている。また、ボールを受ける際に相手が寄せてきた場合、ワンタッチで逆を取って置き去りにするプレーも得意。一対一となってしまうと非常に危険なため、味方との連係対応が特にポイントとなる相手だ。
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    7クリスチャン・プリシッチ(チェルシー/アメリカ代表)

    ブルーズの10番を背負うプリシッチ。左サイドでのプレーを本職とするが、中央でチャンスメーカーとしての役割もこなすことのできる選手だ。2019-20シーズンはプレミアリーグ1年目ながら、公式戦34試合で11ゴール10アシストを記録した。昨季は監督交代があった影響で中央や右サイドでの起用も増加。それでも、魅力はやはり爆発的な縦へのスピード。鋭いドリブルの仕掛けに対し、冨安がどのように対応するか注目だ。また、逆サイドからゴールに絡む能力も高く、オフ・ザ・ボールの動きも見逃せない。マッチアップすることになれば、一時も油断することが許されない危険な相手になる。
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    8サディオ・マネ(リヴァプール/セネガル代表)

    言わずとしれたリヴァプールを支える世界屈指のウインガー。トップレベルのスピードとドリブル、シュート技術だけでなく、周りを使う視野、高い戦術理解度、さらには最前線からの強烈なプレッシングなど、現代サッカーのアタッカーに必要な多くの要素を兼ね備えている。一対一で止めるのも難しいが、注意すべきは逆サイドでモハメド・サラーやトレント・アレクサンダー=アーノルドがボールを持ったタイミング。一瞬のスピードを活かしてボックス内でDFを剥がし、フリーでゴールを狙ってくる。オフ・ザ・ボールでも決定的な仕事をこなせるため、常に近い距離で自由にさせないことが必要だ。
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    9マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド代表)

    プレミアリーグでも最も危険な左ウインガーの一人だ。卓越した足下の技術を備え、瞬発力を活かした縦への持ち出しだけでなく、カットインからのシュートも破壊力抜群。そのため、一瞬でもスキを見せてしまえば決定的な仕事をされてしまう。また、最終ライン裏への抜け出しもうまいため、ボールを受ける前のカットを狙って距離を詰める際にも慎重な判断が必要になる。現在は肩の手術で離脱しているものの、リーグ1stマッチが開催される11月末の第14節では復帰しているはずだ。
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    10ジャック・グリーリッシュ(マンチェスター・シティ/イングランド代表)

    「ウインガー」という概念にとらわれない司令塔。2020-21シーズンにアストン・ヴィラでリーグ戦26試合6ゴール12アシストの成績を残し、今夏の移籍市場では最高額となる推定1億1750万ユーロ(約153億円)でマンチェスター・シティ入りした。ひとたびボールを持つと、観ている人々をワクワクさせるようなアイディアを解き放ち、チームにチャンスを供給。足下の技術、右足のキック精度は非凡なものがあり、相手のマークをいなす技術はピカイチだ。ボールキープ力では他の追随を許さないだけに、冨安にとっても厄介な相手となるだろう。