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【記者の優勝予想】クラブワールドカップいよいよ開幕!本命、対抗、有力、注意、大穴、浦和のE組はどうなる?

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4年に一度の開催、32チームに拡大される新フォーマットで初めて行われるFIFAクラブワールドカップ(FCWC)。今回の開催地はアメリカで、来年6月に予定される北中米W杯で使用されるスタジアムも多い。

2022年AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の優勝チームとして参加する浦和レッズが、1試合目(リーベルプレート)と2試合目(インテル・ミラノ)を戦うシアトルのルーメン・フィールドもその1つだ。賞金総額が10億ドル(約140億円)と莫大になっており、グループステージで1勝するだけでも200万ドルが手に入るなど、賞金面でも魅力的な大会になっている。

『GOAL』では、広く国内外のサッカーを取材する河治良幸氏に大会展望をお願いした。優勝可能性のある「本命、対抗、有力、注意、大穴」、そして浦和のE組の行方を予想する。

▶クラブワールドカップ2025 試合日程・組み合わせ・結果・順位表・大会概要

  • Paris Saint Germain-mascot-Germain Le Lynx©Getty Images

    本命:パリ・サンジェルマン

    やはり優勝候補の多くは12チームが参加する欧州勢で占められる。その中でも本命はパリ・サンジェルマン(PSG)だ。2024-25シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のファイナルで、イタリアのインテル・ミラノに5-0という衝撃的な勝利を飾り、クラブ史上初めて”ビッグイヤー(CL王者に与えられる、大きな両耳のような柄の付いたトロフィー)を獲得した。監督はカタールW杯までスペイン代表を率いていたルイス・エンリケだ。

    組織的なプレッシングをベースとした守備でボールを奪い、洗練されたパスワークを駆使して高い位置から迫力ある攻撃を繰り出す。キーマンはフランス代表のウスマン・デンベレだ。2024-25シーズンのリーグアンで、21得点を記録したエースも、例外なく守備でハードワークすることで、高い位置でのボール奪取を可能としている。

    攻撃ではボールに関わっていない選手もサポートで関わるなど、欧州で今最もコレクティブなフットボールを実現しているチームだ。PSGはB組で、欧州勢の強豪であるスペインのアトレティコ・マドリー、筆者が大穴の1つに推す2024南米王者のボタフォゴ(ブラジル)、そして地元が会場となるMLSのシアトル・サウンダーズと対戦する。最もハイレベルな組の1つと予想できるが、PSGの優位性は揺るがないだろう。

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  • Real Madrid-emblem©Getty Images

    対抗:レアル・マドリー

    対抗はスペインのレアル・マドリーで、これまで獲得してきた国内外のタイトルは欧州勢でも飛び抜けている。2024-25シーズンこそ”無冠”に終わったが、短期決戦となるFCWCで、PSGを上回るポテンシャルは十分に備えている。

    シーズン終了後に、2021年からスター軍団をまとめてきたカルロ・アンチェロッティ監督が退任、ブラジル代表を率いることになった。代わって”エル・マドリー”の指揮を託されたのが、クラブのOBでもあるシャビ・アロンソ監督だ。

    2023-24シーズンに、レバークーゼンをドイツ王者に導いた今最も注目を集める43歳の青年監督が、ブラジル代表FWヴィニシウスやフランス代表FWキリアン・エンバペなど、ワールドクラスのタレントたちをいかに1つのチームとして、戦う集団にできるかどうか。

    今シーズン限りでの退団を表明しているクロアチア代表MFルカ・モドリッチにとってはレアル・マドリーの一員として、最後の夢舞台になる。これまで多くのタイトル獲得に貢献してきた司令塔を最高の形で送り出したい。シーズン後に加入したスペイン代表DFディーン・ハウセンと正確なクロスを武器とするイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルドも同大会にエントリーしており、早くもプラスアルファをもたらせるか注目される。

    レアル・マドリーはH組で、川村拓夢に加えセレッソ大阪から移籍したばかりの北野颯太が所属するオーストリア王者ザルツブルク、2024年の北中米カリブ王者であるメキシコのパチューカ、アジア勢ながら巨額の資金でビッグチームを築き上げるアル・ヒラルと対戦するが、ここも簡単なグループではない。

    特にアル・ヒラルはCL準優勝のインテルからシモーネ・インザーギ監督を迎えており、選手もカタールW杯ベスト4のモロッコ代表GKヤシン・ブヌやハイスケールなセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチなど、世界のトップクラスの選手たちが揃う。レアル・マドリーともなれば、当然ファイナルまでの7試合を見込んでいるはずだが、だからこそ100で入りにくいアル・ヒラルとの初戦には注意したい。

  • FC Bayern München-Berni©Getty Images

    有力:バイエルン・ミュンヘン

    有力はドイツ王者のバイエルン・ミュンヘンとプレミアリーグのマンチェスター・シティと見る。2020年の世界王者でもあるバイエルンは、日本代表DF伊藤洋輝が、ケガで大会のエントリーから外れたのは残念だが、”ハリケーン”ことイングランド代表FWハリー・ケインを筆頭に、攻守にワールドクラスのタレントを揃えており、しかも彼らが組織的に戦えるメンタリティと戦術ビジョンを備えている。

    元ベルギー代表の名DFであるヴァンサン・コンパニ監督も力強くチームを統率しており、よほどのことでは崩れないチームの結束が、ほかのメガクラブとは一線を画すバイエルンの強みだ。レアル・マドリーのモドリッチと同じく、英雄的なMFトーマス・ミュラーにとっても、このCWCがバイエルンの選手としてラストになると伝えられる。

  • moonchester-city©Getty Images

    有力:マンチェスター・シティ

    ペップこと、ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるマンチェスター・シティは2023-24シーズンの欧州王者で、従来の形式で行われた昨年末のFCWCにも優勝している。しかし、幅広くボールをつなぐシティのスタイルに対して、マンツーマンを主体とした”シティ対策”が進み、国内外で大苦戦を強いられた。

    しかし、グラルディオラ監督も縦の速攻を導入しており、FCWCでチームが波に乗れば、新しい大会方式でもファイナルまで勝ち上がるポテンシャルは備えている。大会前にベルギー代表MFケビン・デブライネ退団が決まり、エントリーからも外れたが、フランスのリヨンから攻撃的MFラヤン・シェルキを獲得しており、いきなりの大活躍が期待される。

  • emma dortmund-2023©Getty Images

    注意:ドルトムント

    そのほか、注意としてあげておきたいのが、ドイツのドルトムントとイングランドのチェルシーだ。

    ドルトムントは1997年にCWCの前身であるトヨタカップでブラジルの名門クルゼイロを破り、事実上の「世界一のクラブチーム」となったことがある。その後、欧州戦線でも好成績を収めてきたが、CLでは2012-13シーズンにファイナルで同国のバイエルンに敗れて、欧州王者を逃した。そして記憶も新しい2023-24シーズンにはアトレティコ・マドリーやPSGを破る大躍進で、決勝まで駒を進めながら、最後はレアル・マドリーに王座を阻まれた。

    2024-25シーズンのCLでは準々決勝で、バルセロナに敗れてベスト8に終わったが、4点ビハインドで迎えたホームのセカンドレグでは、ホームの熱狂的なサポーターをバックに圧倒的な攻撃力を見せて、90分では3-1の勝利を飾った。

    その試合でハットトリックを達成したギニア代表セール・ギラシにはニコ・コバチ監督も強い信頼をおいている。ドルトムントでブレイクしたイングランド代表MFジュード・ベリンガム(レアル・マドリー)の弟ジョーブ・ベリンガムもイングランドのサンダーランドから加入。駆け込みでエントリーにも間に合った。兄よりやや後ろからボールを奪い、攻撃を組み立てるスタイルで、どれだけのプラスアルファをもたらせるか。

  • Stamford The Lion©Getty Images

    注意:チェルシー

    チェルシーは2020-21シーズンにCLファイナルで、ライバルのマンチェスター・シティを倒して、ジョゼ・モウリーニョに率いられた2011-12シーズン以来となる欧州王者に輝いた。ここ数年は国内外でなかなか勝ちきれない時期が続いているが、欧州戦線は3番目のカップ戦であるUEFAカンファレンスリーグで圧倒的な強さを見せて優勝しており、エンツォ・マレスカ監督も個性的なタレントの揃うチームをしっかりと掌握している。

    セネガル代表FWニコラス・ジャクソンとイングランド代表MFコール・パルマーのホットラインが決定力を発揮するためにも、エクアドル代表MFモイセス・カイセドを軸とした中盤で相手を制していきたい。

  • Botafogo-fan©Getty Images

    大穴:ボタフォゴ

    大穴はボタフォゴとアフリカの絶対的王者であるエジプトのアル・アハリだ。

    ボタフォゴは昨年、ブラジル全国選手権のセリエAとコパ・リベルタドーレスの二冠に導いたアルトゥール・ジョルジェ前監督がカタールのアル・ラーヤンに去ったが、同じポルトガル人のレナト・パイバ監督が攻守にバランスの取れたチームを再構築している。

    2列目の中央に君臨するイゴール・ジェズスが攻撃の中心的な存在だが、アルゼンチンの大型FWホアキン・コレアが前線でうまくフィットすれば、欧州勢を出し抜いて上位躍進するかもしれない。

  • al ahly fan©Getty Images

    大穴:アル・アハリ

    アフリカ戦線で圧倒的な勝負強さを見せるアル・アハリはエジプト代表クラスの選手が高いチームワークを見せる好チーム。10番を背負うスロベニア代表のネイク・グラディシャールがいかに違いをもたらすか注目だ。

  • FBL-EUR-C1-INTER MILAN-BARCELONAAFP

    E組:インテル・ミラノ

    浦和はE組でCLファイナリストのインテルとアルゼンチンの名門リーベルプレート、そしてメキシコの強豪モンテレイと対戦する。

    浦和はインテルと2試合目で対戦するが、優勝候補の一角と見られたインテルだが、5-0で大敗したCLの直後にシモーネ・インザーギ監督がFCWCにも参加するアル・ヒラルの監督に就任。数日間で色々な名前が浮かんでは消えたが、パルマをセリエA残留に導いたクラブOBの元ルーマニア代表DFクリスティアン・キヴに白羽の矢が立った。

    ”ダブルエース”のアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスやフランス代表FWマルクス・テュラム、世界で一二を争うセットプレーのキッカーであるトルコ代表MFハカン・チャルハノールなど役者は揃うだけに、新監督がどうチームをまとめていくか。

  • FBL-ARG-RIVER-UNIVERSITARIOAFP

    E組:リーベルプレート

    浦和が1戦目に戦うのは、難敵のリーベルプレート。ここで何とか勝利して良い流れを持ち込みたい。

    この大会を最後に、レアル・マドリーに移籍することが伝えられる17歳の“神童”アルゼンチン代表FWフランコ・マスタントゥオーノをいかに止めるかは至上命題と言えるが、コロンビア代表MFケビン・カスタノなど、厄介なタレントが揃っている。

    マチェイ・スコルジャ監督が植え付ける堅実な守備で多彩な攻撃を封じながら、創造的なサミュエル・グスタフソンを主な起点に、松尾佑介のスピードや金子拓郎、マテウス・サヴィオのドリブルなど、スペシャリティをうまく発揮して勝機を見出したい。

  • sergio ramosGetty Images

    E組:モンテレイ

    元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスを擁するモンテレイは国内のシーズン後に、監督がかつて”グアルディラの参謀”として鳴らしたドメネク・トレントが就任しており、そこからのぶっつけ本番となるだけに、ある意味、一番読みにくい相手かもしれない。

    ただ、3戦目で当たる前にインテル、リーベルプレートとの試合を分析できるだけに、今はあまり頭に入れず、まずはリーベルプレート、そしてインテルと一つひとつ集中していくのがベストだろう。ただ、10番を背負う元スペイン代表セルヒオ・カナレスがから多くのチャンスが生まれることは間違いなく、警戒は必要だ。

  • CWC Watchability GuideGetty/GOAL

    グループステージの楽しみ方

    まずは8組に分かれたグループステージを楽しみたいが、W杯と同じく、本当の戦いはノックアウトステージのラウンド16から。現時点では上記に挙げたチームが有力候補だが、グループステージでサプライズを起こせば、一気に勢い付く可能性がある。

    浦和もその一つだが、アルゼンチン代表リオネル・メッシを要する開催国のインテル・マイアミ、熱狂的なサポーターを持つブラジルの名門フラメンゴやアルゼンチンのボカ・ジュニアーズ、元サガン鳥栖のベテランMFキム・ミヌが10番を背負う韓国の蔚山現代、北野と川村拓夢が所属するザルツブルク、メキシコのレオンが失格し、最後の切符を勝ち取った地元ロサンゼルスFCなど、世界をあっと驚かせるような躍進も期待しながら、大会を楽しみたい。

    ▶FIFAクラブワールドカップ2025 試合日程・組み合わせ・結果・順位表・大会概要