対抗はスペインのレアル・マドリーで、これまで獲得してきた国内外のタイトルは欧州勢でも飛び抜けている。2024-25シーズンこそ”無冠”に終わったが、短期決戦となるFCWCで、PSGを上回るポテンシャルは十分に備えている。
シーズン終了後に、2021年からスター軍団をまとめてきたカルロ・アンチェロッティ監督が退任、ブラジル代表を率いることになった。代わって”エル・マドリー”の指揮を託されたのが、クラブのOBでもあるシャビ・アロンソ監督だ。
2023-24シーズンに、レバークーゼンをドイツ王者に導いた今最も注目を集める43歳の青年監督が、ブラジル代表FWヴィニシウスやフランス代表FWキリアン・エンバペなど、ワールドクラスのタレントたちをいかに1つのチームとして、戦う集団にできるかどうか。
今シーズン限りでの退団を表明しているクロアチア代表MFルカ・モドリッチにとってはレアル・マドリーの一員として、最後の夢舞台になる。これまで多くのタイトル獲得に貢献してきた司令塔を最高の形で送り出したい。シーズン後に加入したスペイン代表DFディーン・ハウセンと正確なクロスを武器とするイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルドも同大会にエントリーしており、早くもプラスアルファをもたらせるか注目される。
レアル・マドリーはH組で、川村拓夢に加えセレッソ大阪から移籍したばかりの北野颯太が所属するオーストリア王者ザルツブルク、2024年の北中米カリブ王者であるメキシコのパチューカ、アジア勢ながら巨額の資金でビッグチームを築き上げるアル・ヒラルと対戦するが、ここも簡単なグループではない。
特にアル・ヒラルはCL準優勝のインテルからシモーネ・インザーギ監督を迎えており、選手もカタールW杯ベスト4のモロッコ代表GKヤシン・ブヌやハイスケールなセルビア代表MFセルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチなど、世界のトップクラスの選手たちが揃う。レアル・マドリーともなれば、当然ファイナルまでの7試合を見込んでいるはずだが、だからこそ100で入りにくいアル・ヒラルとの初戦には注意したい。