Arsenal keep loan sell GFXGOAL

【アーセナル:夏の放出候補】放出?レンタル?それとも残留?ティアニーやスミス=ロウらの状況をチェック

夏の移籍市場へ向かうアーセナルだが、現在の話題は2022-23シーズンの成功を継続するために「誰が加入するか」に集中している。しかし、同じように「誰が出ていくのか」も重要な話題だ。ガナーズは再建に向けた資金調達も意識しつつ、戦力の整理を図っている。

その中には、グラニト・ジャカやキーラン・ティアニーなど経験豊富な選手に加え、チャーリー・パティーノやアーサー オコンクウォといったこれからの選手も含まれる。移籍の可能性のある選手が多数存在するのが現状だ。

では今夏、アーセナルはそういった選手をどう扱うべきなのだろうか? 『GOAL』アーセナル番記者チャールズ・ワッツが、それぞれの選手を「残留」、「レンタル放出」、「売却」の3つのカテゴリーに分類していく。

  • William Saliba Everton Arsenal Premier LeagueGetty Images

    ウィリアム・サリバ:売却 (※新契約交渉破談の場合)

    これだけのシーズンを過ごした後、アーセナルがサリバを売却するという考えはバカバカしく聞こえるだろう。しかし、もうすぐ契約は最終年に突入する。仮に今夏中に合意に至らない場合、売却の可能性は一気に跳ね上がるだろう。アーセナル全関係者はもちろん、新契約をすぐにでも結びたい考えだ。だがそれがうまくいかない場合、不本意ではあるが、フリー放出の前に売却も選択すべきだろう。そして、その売却で得た資金を新たな補強に回す必要がある。

  • 広告
  • Granit Xhaka Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:グラニト・ジャカ

    願わくば、彼の将来について議論したくはない。過去数年間の重要性を考えると、一緒に来季チャンピオンズリーグの舞台に戻っていくことが賢明な判断だ。しかし契約は最終年に突入し、レヴァークーゼンから長期契約のオファーが届いている以上、ジャカと家族にとってドイツ復帰は魅力的な選択だ。

    まだクラブ間合意はないが、ジャカのこれまでの貢献度と中盤補強に資金の大半を割くことを考えれば、退団はほぼ間違いない。もし彼の後継者が見つかるのであれば、全関係者にとって幸せな決断になるだろう。

  • Thomas Partey Arsenal 2022-23Getty

    残留:トーマス・パーティー

    シーズン終盤戦の不調とジョルジーニョにポジションを譲ったことを受け、今夏移籍する噂も一部で浮上した。しかしジャカ退団が決まっている以上、放出は賢い判断ではない。確かに終盤は調子を落としたかもしれないが、シーズンの大半は並外れた活躍を見せたことは忘れてはならない。夏以降にベストな状態に戻ってくれることを期待したい。

  • Kieran Tierney Arsenal 2022-23Getty

    売却:キーラン・ティアニー

    売却が適切な時期だろう。能力も高く人気もあるが、ミケル・アルテタのシステムに合わないのは明白。ニューカッスルを筆頭に興味を持つクラブは多く、彼の売却で高額を手にすることができるだろう。そしてその資金は、長期プロジェクトに沿った補強実現のために回すことができるはずだ。

  • Emile Smith Rowe Arsenal 2022

    残留:エミール・スミス=ロウ

    アルテタが来季も起用する考えがあるのであれば、絶対に残すべきだ。ほんの少し前までチームの主役だった生え抜きの才能を売却するのは、クラブとして致命的だろう。今季はケガや出場機会の減少により、フラストレーションが溜まるシーズンに。しかし、来シーズンに復活する可能性は十分にある。下部組織から育った彼ほどのタレントをすぐに放出するなんて、狂気の沙汰だ。

  • Nicolas Pepe Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:二コラ・ペペ

    売却すべきだ。もしそれが可能なら……。契約は最終年を迎え、新契約の可能性はゼロに近い。4年前にクラブ史上最高額7200万ポンドを費やしたウインガーだが、少しでも移籍金を得られるのであればそれを生かさない手はない。しかし彼の年俸を考えると、実現するかは疑わしい。

  • Nuno Tavares Arsenal 2021-22Getty Images

    売却:ヌーノ・タヴァレス

    アーセナルでの長期的な未来を見るのは難しい。マルセイユへのレンタル移籍は、初めはうまくいったが1年前のアーセナル・デビューシーズンと同じような形で頓挫してしまった。ティアニーの退団が予想されるため、タヴァレス復帰の可能性はわずかにある。だが適切なオファーがあれば、売却に進むはずだ。

  • Albert Sambi Lokonga-transfer(C)Getty Images

    売却:サンビ・ロコンガ

    ロコンガの状況は、タヴァレスと非常に似ている。イングランドでの2年間を振り返ってみると、彼がアーセナルで活躍することは難しい。夏にオファーがあれば売却、もしなければレンタルで再び放出するだろう。彼にはプレータイムが必要だ。

  • Reiss Nelson Arsenal Europa League 2022-23Getty Images

    残留:リース・ネルソン

    今季限りで契約が満了する中、アーセナルは残留のために全力を尽くしてきた。最初のオファーは拒否されたが、現在は新契約に近づいているとサれている。今季は素晴らしい活躍を見せ、先発でもベンチでも大きなインパクトを与えられることを証明した。久しぶりに自信に満ちたシーズンであった。フリーで失うのはあまりにもったいなく、契約更新がベストだろう。

  • Folarin Balogun 2022-23Getty

    売却:フォラリン・バログン

    理想的なのはキープすること。スタッド・ランスで素晴らしいシーズンを過ごし、才能は本物だ。しかし契約は残り2年であり、本人がトップチームでのレギュラーを望んでいるため、新契約は難しいだろう。時には売却したくないときでも、タイミングを選んで放出する必要もある。今夏は、バログンがそのタイミングなのだろう。彼に対する関心の高さを考えると、重要な売却になる。

  • Rob Holding Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:ロブ・ホールディング

    アーセナルで素晴らしいキャリアを積み、今でもチームの人気者である。しかしシーズン終盤、彼はアーセナルが必要としているレベルに達しておらず、アルテタの要求に適応できないことが明らかに。チームは新たなセンターバックを獲得する必要があり、ホールディングとのお別れの時かもしれない。

  • Marquinhos Arsenal 2022-23Getty Images

    レンタル:マルキーニョス

    この若きブラジル人ウインガー、シーズン後半にノリッジにレンタルされて経験を積んだ。しかし来季は、再びレンタルがベストだろう。アーセナルでは多くの出場機会は見込めないし、成長するためにはレギュラーで出る必要がある。チャンピオンシップへの再レンタルも良い選択肢だろう。

  • Charlie Patino Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:チャーリー・パティーノ

    このような才能あるアカデミー出身者が去っていくのを見るのは、サポーターにとって決して簡単なことではない。だが、彼もまたそういうタイミングなのだろう。ブラックプールへのレンタルで素晴らしいプレーを見せた後、本人はレギュラーでの出場機会を希望。アーセナルではそれは困難であり、適切なオファーが届いた場合、移籍することに同意している。ここで重要なのは、今回の移籍で巨額の資金を得ることではない。移籍先のクラブがさらにパティーノを放出した場合に、移籍金の一部を受け取る条項を結ぶことだ。

  • Cedric Soares Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:セドリック・ソアレス

    このポルトガル人サイドバックはシーズン後半をフラムで過ごしたが、インパクトに乏しく完全移籍はないようだ。そのためアーセナルに復帰するが、契約は最終年に突入する。本人は競争を歓迎するかもしれないが、クラブとしては買い手が見つかれば放出すべきだろう。

  • Auston Trusty Birmingham 2022/23

    レンタル:オーストン・トラスティー

    バーミンガムで年間最優秀選手賞を受賞するなど、デビューシーズンで素晴らしい1年を過ごした。しかしアーセナルで同じ様になるとは言い難く、良いオファーが届けば現金化することは理にかなっているのかもしれない。しかし来季もさらに活躍できれば、彼の価値は飛躍するはずだ。そのため、さらに1年間レンタルで放出、よりレベルの高いリーグで経験を積ませることも視野に入れるべきである。

  • Pablo Mari Arsenal 2022-23Getty Images

    売却:パブロ・マリ

    すでにレンタル先のモンツァが降格を免れたため、完全移籍が決定。選手にとっても両クラブにとっても、素晴らしい移籍となった。

  • Arthur Okonkwo Arsenal.Arsenal.

    売却:アーサー・オコンクォ

    再レンタルも選択肢だが、それは問題を先延ばしにするだけだ。アーロン・ラムズデールがNo.1として確固たる地位を築いた後、今のオコンクォがチームに入り込む余地はない。パティーノと同じく、選手視点から見れば放出がベストだろう。そして同じく、再売却時の条項を結ぶべきだろう。