NXGN 20 for 2034：ラミン・ヤマル、タラール・ハジなどワールドカップサウジ大会での活躍が期待される注目の新星を紹介

UEFA（欧州サッカー連盟）

若干15歳でトップチームデビューを飾ったラミン・ヤマルは、バルセロナの育成組織「ラ・マシア」では以前から有名な存在だった。不可能と思われてきた「リオネル・メッシの後継者」を生み出すことにラ・マシアが成功したと話題にもなっていたタレントだ。

EURO 2024では、優勝国のスペインで最優秀選手級の活躍を見せていた。10年後の2034年、ヤマルはまだ27歳である。

主に守備的MFを務めるウォーレン・ザイール=エメリは自陣深くでゲームをコントロールする能力に長けているが、前線に飛び出し、攻撃にも積極的に参加する。パス能力はすでに欧州でもトップレベルにあり、ペップ・グアルディオラもファンであることを公言したほどだ。実際に、マンチェスターシティは過去に契約を試みている。

マンチェスター・ユナイテッドは過去10年間多くの問題を抱えてきたが、信頼できるセントラルミッドフィルダーを見つけられずにいることもその一つであった。しかし、コビー・メイヌーの台頭により、高いレベルでゲームをコントロールできるプレーヤーの目途が立ち、この問題が解決される可能性がでてきた。

フェネルバフチェのアカデミー出身のギュレルは2021年にトップチームデビューを果たすと、同シーズンにクラブ最年少ゴール記録を更新し、チームメイトのメスト・エジルと比較されるほどのプレーヤーへと成長した。また、そのドリブル能力、そして、密集地帯でもパスを通す技術の高さから「トルコのメッシ」の異名を持つ。

リールで指揮を執り、ヨロの成長を目の当たりにしたパオロ・フォンセカはかつて「レニー・ヨロは素晴らしい。私のキャリアの中で、あの若さで彼ほど成熟した選手は見たことがない」と称賛していた。

ヨロは欧州を代表する若手有望株のディフェンダーであり、その抜群のパフォーマンスによりマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれている。現在は負傷のため戦線を離脱しているが、ワールドクラスの逸材であることに変わりはない。

パウ・クバルシが素晴らしいパフォーマンスを見せた2月のヘタフェとの試合後、その成熟したプレーに感銘を受けたチームメイトのジョアン・カンセロは「フランツ・ベッケンバウアー・クバルシ」とInstagramに記していた。なお、クバルシは17歳ながら今シーズンのラ・リーガ初戦でスタメンを勝ち取っている。

パオロ・マルディーニが持つクラブ最年少出場記録を塗り替えるには、特別な才能が必要であった。そして、この条件を満たしたのが2023年11月にデビューを飾ったフランチェスコ・カマルダである。ACミランのスター候補として有望視されていたストライカーのカマルダは、フィオレンティーナとの試合でピッチに立ち、セリエA最年少出場記録を更新している。

ウスマン・デンベレ、エドゥアルド・カマヴィンガ、マティス・テルなど、アカデミー出身の選手が活躍する確率において、レンヌは欧州のクラブの中でもトップクラスに入る。先日ビッグクラブへの移籍を果たしたデジレ・ドゥエもレンヌ出身だ。ドゥエは4,000万ポンド以上の移籍金をレンヌに残し、PSGに加わった。

マティス・テルはワイドのポジションでもセンターフォワードでもプレー可能なアタッカーだ。そのスピードと巧みなドリブルはキリアン・エムバペに、決定力はカリム・ベンゼマに例えられる逸材である。2022年のU-17欧州選手権でフランスを優勝に導いた実績を持ち、今後はエムバペのパートナーとしてフル代表で活躍する姿が見られるかもしれない。

マイキー・ムーアはハリー・ケイン以来となる、トッテナムの下部組織出身プレーヤーで最も期待される存在と言っても過言ではない。ウィングを主戦場とするが攻撃的MFでもプレーでき、イングランドのU-17代表としてすでに12試合に出場し、10ゴールを挙げている。この逸材をスパーズは高く評価しており、新契約を提示することで、興味を示すマンチェスター・ユナイテッドとシティを退けることに成功している。なお、ムーアはすでにファーストチームでデビューを飾っている。

CONMEBOL（南米サッカー連盟）

パルメイラスの最年少出場記録を持つエンドリッキは、短いキャリアの中で何度も相手ディフェンス陣を翻弄してきた。あっさりと対峙するディフェンダーをかわせるスキルと決定力を持ち合わせており、今後センターフォワードとして輝かしいキャリアを築き上げていくことが期待されている。また、見る者をあっと驚かせるプレーも得意としている。多くのフットボールファンの注目を集めるようになると、エンドリッキがペナルティエリア外からオーバーヘッドを決める動画はネット上で瞬く間に拡散されていった。

今まで数多くのアルゼンチン出身の若手プレーヤーが「ネクスト・メッシ」と呼ばれる重圧に苦しんできたが、リーベル・プレート下部組織出身のクラウディオ・エチェベリはこの重荷に耐えられる能力とキャラクターを備えているようだ。ヨーロッパ中のビッグクラブがエチェベリとの契約を試みたが、最終的に射止めたのはマンチェスター・シティであった。

リオネル・メッシとの比較を拒んできたエステバン・ウィリアンだが、小柄な体格やオープンスペースでプレーする際の技術とスピードはやはりアルゼンチンの小柄なレジェンドを彷彿とさせるものがある。ブラジルのファンの間では10歳にしてNikeと契約を結んだことで注目を集めたが、パルメイラスからチェルシーへの移籍が決定し、間もなく世界中がエステバンの名を知ることになるだろう。

チェルシーは将来のスター候補を獲得するためには投資を惜しまないことで有名だ。ケンドリー・パエスの獲得についても「光るダイヤモンドの原石」を確保するための青田買いの意味合いが強い。契約当時16歳であったパエスは18歳になる2025年の夏にスタンフォード・ブリッジにやって来ることが内定している。なお、チェルシーはこの才能豊かなプレーメーカーの移籍金としてインディペンデンテ・デル・バジェに1,700万ポンド（約30億円）を支払うことで合意している。

マスタントゥオーノはリーベルプレートのアカデミーからの招待を一度断ったことのある異色のプレーヤーだ。当時はテニス選手を志し、同年代の選手では国内でトップ10に入る実力を持っていた。しかし、最終的にはフットボールのキャリアを選択した。その後、中盤でさまざまな役割をこなせるプレーヤーとして頭角を現し、リーベルプレートの最年少ゴール記録を塗り替えていることからも、正しい選択であったことを自ら証明している。

CONCACAF（北中米カリブ海サッカー連盟）

若干14歳のキャバン・サリバンはマンチェスター・シティへの加入が内定している。サリバンはMLSの最年少出場記録を打ち立て、14歳ながら国内選手として同リーグ史上最大の契約を結んだ。18歳になる2027年にはマンチェスター・シティに加入するとみられており、今から活躍が期待されている。

CAF（アフリカサッカー連盟）

ディウフはセネガルを代表するジェネレーション・フットのアカデミーで順調に成長しており、そのスピードや決定力、そして、高速ドリブルから、同アカデミーを卒業したサディオ・マネと比較されてきた。ディウフはマネと同じ足跡をたどり、熾烈な獲得競争を制したメスに2026年に加入することが内定している。

コナテは20歳にしてすでにコートジボワール代表に選出され、17試合に出場し2ゴールを挙げている。RBザルツブルクと長期契約を結んでいるが、間もなく同クラブ出身のアーリング・ハーランドと同じようにビッグクラブへ移籍すると期待されている。

AFC（アジアサッカー連盟）

ハジは16歳ながらサウジアラビア代表として1試合に出場し、所属クラブのアル・イテハドではカリム・ベンゼマをお手本として研鑽を積んでいる。サウジリーグ史上最年少出場記録と最年少ゴール記録を持ち、トップチームで出場した9試合で5ゴールに絡んでいる。

ティム・ケーヒルの引退以来、オーストラリアのサッカーファンは長い間真のワールドクラスのプレーヤーを待ちわびていたが、ネストリ・イランクンダの台頭により、ついにこの願いが叶うかもしれない。

イランクンダは移籍金においてAリーグクラブ史上最高額の2倍に達する金額で、2024年夏にアデレード・ユナイテッドからバイエルン・ミュンヘンへ移籍しており、点取り屋としての活躍が期待されている。