「(現代サッカーは)科学、数字、フィジカルがベースとなった。足の速い選手と少し遅くて才能のある選手なら、前者が起用される。試合で起こることが見え透いてる。ほとんどのチームが単調だ」
かつてスペイン代表で活躍し、ワールドカップ制覇も成し遂げたセスク・ファブレガス(現コモ指揮官)がスペイン大手メディア『マルカ』のインタビューで語った言葉だ。そして彼だけでなく、ロナウド、グティ、ダビド・シルバ、さらにミシェル・プラティニなど、往年の名選手たちが口々に「サッカーの魅力がなくなっていく」現状を嘆いていた。
では、本当に「現代サッカーは魅力がなくなっている」のだろうか? そうであれば、その原因はどこにあり、そしてサッカー界の未来はどこに向かっていくのだろうか? スペインで唯一無二の存在感を放つフットボールカルチャーマガジン『パネンカ』のルジェー・シュリアク氏が切り込んでいく。
以下に続く
文=ルジェー・シュリアク/Roger Xuriach(スペイン『パネンカ』誌)
翻訳=江間慎一郎