2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)が日本時間9月7日に開幕する。悲願の欧州初制覇を狙うプレミアリーグ王者のマンチェスター・シティ(イングランド)は、グループステージでセビージャ(スペイン)、ドルトムント(ドイツ)、コペンハーゲン(デンマーク)と同居。今回は『GOAL Japan』が選出したマン・Cのキーマン、期待の新戦力、ヤングスター(23歳以下)の注目5選手を紹介する。
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(C)Getty Imagesキーマン①:DFルベン・ディアス(ポルトガル代表)
チャンピオンズリーグ優勝候補であるマン・Cの守備を支える大黒柱が、ポルトガル代表でもレギュラーとして活躍するセンターバックのルベン・ディアスだ。2020年夏にベンフィカから獲得した際の7000万ユーロ超えの移籍金は高額ともみられたが、その後のマン・Cが2シーズン連続プレミアリーグ最少失点で連覇したことからも、大ヒットの補強であったことに疑いの余地はない。強靭なフィジカルに裏打ちされた対人守備、空中戦、カバーリングなどセンターバックとして穴がなく、25歳ながら統率力も兼ね備えている。守備時に冷静沈着な対応をしたかと思えば、仲間を鼓舞する情熱的な姿も印象的。生まれながらのリーダーと言える選手だ。
(C)Getty Imagesキーマン②:MFケヴィン・デ・ブライネ(ベルギー代表)
2015年にヴォルフスブルクから加入後、マン・Cでスーパースターとなったデ・ブライネも今シーズンで同クラブ8年目。今年6月に31歳となった中で、ビッグイヤーは是が非でも欲しいタイトルとなっている。とはいえ、キャリア終盤を迎えた中でも衰えを感じさせることは一切なし。それどころか、針に糸を通すようなスルーパスや右サイドからの高速アーリークロスは年々、練度を増しており、今季もプレミアリーグの開幕から3試合連続でアシストを記録する好スタートを切った。また、自身がボールを持たずとも相手の守備に穴を空けるような計算された緻密なポジショニングは匠の技。オフ・ザ・ボールの動きなど、試合観戦中にデ・ブライネ一人を追うだけでも多くのことを発見できるだろう。
(C)Getty Imagesキーマン③:FWジャック・グリーリッシュ(イングランド代表)
英国史上最高額の1億ポンドという大きなプレッシャーがかかる移籍金で昨夏にマン・C入りしたグリーリッシュだが、1年目から公式戦39試合で6ゴール4アシストをマーク。左ウイングを主戦場に攻撃の一翼を担い、イギリス『ガーディアン』が選ぶ2021-22シーズンのベスト補強でも6位に選出された。ラヒーム・スターリングが退団した中、2年目の今シーズンにかかる期待はさらに大きくなる。それでも、中央にアーリング・ハーランドが陣取る布陣になったこともあり、自身へのマークも軽減されることが予想される。そのため今季はより、持ち味のボールキープだけでなく、独特な間合いから繰り出されるドリブルや鋭利なカットインシュートなど多彩な仕掛けを見せてくれるはずだ。
(C)Getty Images期待の新戦力:FWアーリング・ハーランド(ノルウェー代表)
ハーランドのマン・C加入は、今夏のプレミアリーグにおける最大の移籍と言っていいだろう。ドルトムントでの公式戦89試合で86ゴールを挙げたゴールマシーンは、満を持してイングランドに上陸。早くも2度のハットトリックを含む、プレミアリーグの開幕5試合で9ゴールを挙げるなど、抜群のゴール嗅覚を発揮している。その圧倒的なパワーやフィジカル、ヘディング力だけでなく、瞬発力と長い距離を走り切れるスピードも非凡。プレミアリーグではチームの特性上、相手にスペースを消される試合も少なくないが、オープンな展開も多いCLでは、そのスピードをより発揮できる場面も増えるはず。グループステージで対戦するドルトムントとの古巣対戦でのパフォーマンスにも注目だ。
(C)Getty Imagesヤングスター:FWフィル・フォーデン(イングランド代表)
マン・Cだけでなくイングランドの至宝と評されるフォーデン。昨シーズンは公式戦45試合で14ゴール11アシストを記録し、2シーズン連続でゴールとアシストを二桁に乗せた。左右のウイングだけでなく、インサイドハーフ、偽9番などあらゆるポジションをこなせるユーティリティさは、裏を返せば基本的なボール扱いのレベルが非常に高いことの表れ。止める・蹴るという技術の重要性を示すプレーヤーだ。今年5月に22歳になったばかりと、そのポテンシャルは青天井。かつてペップ・グアルディオラ監督が「5億ユーロでも売らない」といった才能は今季、欧州最高峰の舞台でどのような輝きを見せてくれるのだろうか。