リオネル・メッシとの比較のきっかけがラミン・ヤマルのポテンシャルであったとすれば、ある写真がそれを解き放った。ソーシャルメディアで広く出回っているこの写真は、わずか5年前のものだ。グレーのナイキのパーカーにトッテナムのスウェットを着た小柄なヤマルが、にやりと笑うメッシとポーズをとっている。それは将来のスター選手のイメージではないし、もっと重要なのは、自分がスター選手と一緒に立っていることを知っている選手のイメージでもない。
しかし、それ以来、この写真はプロパガンダの材料となり、「最初のリンクアップ」の証拠となり、あるいは「偉大な選手が偉大な選手に出会った時」の視覚的表現となった。それでも、この写真は大げさではあるが、現代サッカー最大の問題のひとつに貴重な背景を与えてくれる。バルセロナ、そしてこのスポーツ全体が、常に「次のメッシ」を探しているのだ。
その最新の候補がヤマルだ。この16歳は確かにいくつかの条件を満たしている。左利きの右ウインガーで、ドリブルとフィニッシュに定評がある。低い重心とシルキーなファーストタッチはボールを奪うことを難しくし、ラスト3分の1での巧みなパスセンスはクリエイティブな脅威となる。心当たりはないだろうか?
しかし、彼の前任者たちがメッシのイメージに縛られ、キャリアの大半をメッシのような高みに到達するために費やし、そして失敗してきたのに対し、ヤマルは彼自身のやり方であまりにも優れている。
メッシより優れた選手ではない。また、著しく悪い選手でもない。むしろ、ヤマルは計り知れない才能の持ち主であり、彼自身の道を切り開くことを許される必要がある。





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