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美食の街の真髄を見た。レアル・ソシエダのホームタウン、サン・セバスチャン【ラ・リーガメディアツアー1日目】

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ラ・リーガが世界各国のメディアを招待して実施している「ラ・リーガメディアツアー」。今年、日本からはGOAL Japanが招かれ、5月4日の「バスクダービー」レアル・ソシエダvsアスレチック・ビルバオ戦に向けた各種アクティビティに参加している。ここではツアーを通じて、バスク地方の街やカルチャー、そしてスペインサッカーの熱を紹介していく。初日は久保建英が所属するレアル・ソシエダのホームタウン、サン・セバスチャン訪問から。【取材・写真:浅野凜太郎】

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    コーディネーターはマドリディスタ!?

    今月4日に行われるレアル・ソシエダ対アスレティック・ビルバオのバスクダービーを前に、スペインのバスク州はサン・セバスチャンへやって来た。

    日本からおよそ16時間の長旅を経て、現地時間4月30日の深夜24時前に美食の街へ到着。出迎えてくれたコーディネーターのモニカは、肌が小麦色に焼けている陽気な女性だ。

    スマートフォンのロック画面はレアル・マドリーのMFジュード・ベリンガムで、根っからのマドリディスタだという。彼女は僕を試すかのように「あなたはレアル・マドリーとバルセロナだったら、どっちが好き?」と尋ねてきた。眠気の覚める質問だったが、本心で「マドリーだ」と答えると、モニカは笑みを浮かべながら「今回のツアーではよろしくね。何でも聞いて!」と頼もしい言葉をかけてくれた。

    サン・セバスチャンという街についてはあまり知らない。唯一知っているのは、日本代表MF久保建英が所属するレアル・ソシエダのホームタウンだということだ。

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    街全体を包むのんびりとした空気

    翌日、街の中心部にあるホテルに宿泊した僕はラ・リーガが用意してくれたサン・セバスチャンツアーに参加。まだ何も知らないこの場所の魅力を教えてもらった。

    街の中心を流れる川に沿って北へ向かうと、そこにはサンタ・クララ島を覆うようにして広がるラ・コンチャビーチが待っていた。高台からは山と海、そしてサン・セバスチャンの街並みが一望できる。車を20分程度走らせれば隣国のフランスへ行けるというアクセスの良さも相まってか、多くの観光客が避暑地としてここを利用するらしく、のんびりとした空気が街全体を包んでいる。

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    スペインバル発祥の地、なんと300軒も

    現地の気温はいまの日本とさほど変わらず、20度前後。過ごしやすい気候と美しい景観は、自然とテラス席での食事を促してくれた。

    ラ・リーガが主催する夕食会は19時ごろからスタート。まだまだ明るい空の下、僕らは 『casa urola』というスペインバルへ。2025年のミシュランにも選出されたという店の前にはすでに行列ができており、中には日本人観光客の姿もあった。

    サン・セバスチャンはスペインバル発祥の地らしく、街全体で約300ものバルが営業しているという。グルメライターではないので、あまり偉そうなことは言いたくないが、ここで飲むワインは特別美味しい気がした。鼻からは芳醇な香りが抜け、食事が進む。出されたホワイトアスパラガスのリゾットやオリーブのピンチョス、チーズアイスクリームに舌鼓を打った。

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    世界各地からサッカージャーナリストが集合

    ブラジル、アルゼンチン、ナイジェリア、ガーナ、イギリス、モロッコ、エジプト、インドネシア、そして日本からサッカージャーナリストが集まった。
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    チーズアイスクリーム

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    バルをハシゴしてサッカー談義

    その後、なんと4軒もバルをハシゴした。行く先々でワインと料理が出され、徐々に酔いが回り、お腹もふくれてきた。ツアーに参加していたジャーナリストたちもお酒のせいか陽気になっていき、次第に打ち解けていく。

    スペイン、ブラジル、アルゼンチン、ナイジェリア、ガーナ、イギリス、モロッコ、エジプト、インドネシア、そして日本人が一つのテーブルを囲み、「きょうのチャンピオンズリーグは観たか?」「俺の国の有名な選手は…」といった具合にサッカー談義で盛り上がった。

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    夜になっても賑わう街中

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    穏やかな人たちはダービーでどう熱狂するのか?

    こうしてツアー1日目は終了。サン・セバスチャンという街が持つ魅力の一端を知り、ワインによる眠気に耐えながらこの原稿を書いているが、一つだけ気がかりなことがある。それは、この街が持つサッカーへの熱量をまだ感じられていないこと。

    街で出会った背番号14TAKE(久保建英)のユニフォームを着た少年は「彼のドリブルが好きなんだ」と目を輝かせた。聞けば、久保のユニフォームはレアル・ソシエダイレブンの中でも一番に売れているらしい。

    しかし、僕にはまだ彼らがレアル・ソシエダのサポーターとして熱狂する姿が思い浮かばない。リゾート地として、多くの人々が穏やかな時間を過ごすサン・セバスチャンが一体どのように熱いフットボールの街へと変わっていくのか。あすは、レアル・ソシエダの本拠地レアレ・アレーナことエスタディオ・アノエタ(「現地ではこう呼ぶのよ」と注意された)と、練習施設スビエタへ向かう。

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    料理写真と街の記録

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