Getty現役時代にチェルシーやイングランド代表として活躍したジョー・コール氏。『Paddy Power』のインタビューでは、近年の過密日程に言及。古巣チェルシーにケガ人が続出していることと今夏のクラブワールドカップの関係性について問われると、以下のように訴えている。
「チェルシーの負傷に関しては、100%そうだ」
「パリ・サンジェルマンを見てほしい。先日のバルセロナ戦では先発メンバーの5~6人が負傷離脱していた。マンチェスター・シティもチェルシーも、選手をケガで失っている。だから100%そうだね」
「『選手は高額な報酬をもらっている。過密日程で負傷するなんて……』と考えるファンもいるだろう。確かに、選手はプレーに対して多額の報酬を得ている。だが私が言いたいのは、チャンピオンズリーグやプレミアリーグの試合を観戦するのは、週末の公園では見られないものを見たいからだということだ。最高の選手たちの最高のプレーを見たいから、なんだよ。そんな選手たちを酷使し続ければ、当然レベルは落ちる。つまり、ファンは最高の試合を見られていないということだ」
「そして、選手を失ってしまう。ロドリを思い出してほしい。膝をケガして、1年間も離脱した。もう一度、バロンドールを受賞した時のロドリに戻れるのか?」
「今は最高の選手を楽しんでいるのではなく、ただ彼らを搾り取っているだけ。それは金銭的な理由だけで、他に何も無い。フットボールはもっとリスペクトされるべきだ。単に金を稼ぐために馬を鞭打つようなものであってはならない。適切なタイミングで馬に乗るべきだ。最高の選手同士が最高の試合、美しい試合を繰り広げるべきだよ」
「PSGの試合、例えばバルセロナ戦では5選手が欠場した。もし決勝戦で世界最強のチームの半数がケガで欠場するなら、過密日程と負傷は直接関連している。『彼らはプロ選手だ。プレーするのが仕事だ』と言うのは単純すぎる。選手はプレーするが、我々が求めるのは最高の状態だ。ウスマン・デンベレの最高の姿、ラミン・ヤマルの最高の姿を見たい。50%、60%、70%の状態でプレーする姿は見たくない。最高の状態でプレーする姿を見たい。なぜなら、我々はフットボールを愛しているからだ」
AFPコール氏が語るように、PSGは先日のチャンピオンズリーグ・バルセロナ戦で多数の主力が不在に。今年のバロンドールを手にしたウスマン・デンベレ、フヴィチャ・クヴァラツヘリアなど、昨季のビッグイヤー獲得の立役者が続々とケガで欠場している。
またチェルシーも、開幕直前にレヴィ・コルウィルが重傷を負うなど、センターバックだけで5選手が離脱中。また、チームの中心であるコール・パーマーもコンディション不良に悩まされている。
さらにロドリに関しても、2024年9月のアーセナル戦で前十字靭帯を断裂した後、昨季終盤に復帰を果たしていたが、クラブワールドカップで再負傷。今季開幕後に復帰したものの、5日のブレントフォード戦で負傷交代を強いられるなど、難しい状態が続いている。
Getty Images Sport近年大きな問題になっている過密日程。選手や監督から批判の声が上がる一方で、先日にはUEFA(欧州サッカー連盟)が“例外的”としつつも、12月21日に予定されるラ・リーガのビジャレアルvsバルセロナ(アメリカ)、来年2月8日に予定されるセリエAのミランvsコモ(オーストラリア)の2試合について、国外で開催することを承認している。
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