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マンチェスター・シティ、トップチームデビュー期待の8選手:ユース34試合で39ゴールを叩き込む17歳も?

今のマンチェスター・シティには変化が必要だ。2024-25シーズンは、プレミアリーグのトロフィーをあっさりと手放し、チャンピオンズリーグでも決勝トーナメントに進めなかった。数々のタイトルを総なめにしてきた彼らだが、今のチームにフレッシュな力が必要なことは明らかである。

そうなると、当然のように移籍市場での補強活動が真っ先に上がるだろう。しかし、シティの場合はユースチームに目を向けるという方法もある。アブダビ・ユナイテッド・グループによる買収以来、彼らはアカデミーに投資し続けており、その成果は確実に実を結んでいる。フィル・フォーデンがその筆頭だが、近年ではリコ・ルイスやジェームズ・マカティー、そしてニコ・オライリーとジャフマイ・シンプソン=ピュゼーは今季プレミアリーグデビューも果たした。そして、U-18チームは今季もリーグ首位を独走。20試合69ゴール14失点と圧倒的な成績を残し、FAユースカップも準決勝まで勝ち進んだ。

夏のクラブ・ワールドカップを前にトップチームの改革が必要なシティだが、ユースチームからの抜擢も選択肢の1つだろう。今回は、ポテンシャル溢れるアカデミー選手たちをピックアップする。

  • Claudio Echeverri Man CityGetty

    クラウディオ・エチェベリ

    「エル・ディアブリート(小さな悪魔)」の愛称で、アルゼンチンで大きな期待を集めるのがエチェベリだ。昨年リーベルプレートから1250万ポンドで加入が決定し、先日参加したU-20南米選手権ではキャプテンとして準優勝に貢献、6ゴールを決めて得点王にも輝いた。大会を終えてようやく合流、今季中にデビューする可能性もある。

    そんな19歳は、これまで新シーズンはレンタルで経験を積む可能性が高いと見られてきた。しかしケヴィン・デ・ブライネの退団が決定、ベルナルド・シウバとイルカイ・ギュンドアンの状況を考えると、来季はトップチームでの起用を試しても良いはずだ。

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  • Finlay Gorman Man CityGetty

    フィンレイ・ゴーマン

    リーズのU-18チームで躍動する14歳はまたたく間にイングランド中の注目を集めると、シティが15歳になる前に引き抜きに成功。破格の移籍金500万ポンドを支払ったと言われている。そしてその期待に応えるように、今季は公式戦20試合で8ゴール5アシストを記録している。

    9月に16歳になったゴーマンは、2月のFAユースカップ、ウェスト・ブロムウィッチ戦でハットトリックを達成。試合後のコメントも自信に満ちあふれていた。このペースで成長を続ければ、フォーデンに続くアカデミー出身の主力選手として花開く姿が期待できそうだ。

  • Reigan HeskeyInstagram

    レイガン・ヘスキー

    プレミアリーグのレジェンド、エミール・ヘスキーを父に持つレイガン。15歳ながらUEFAユースリーグのU-19チームでデビューすると、デビュー戦でPK獲得にゴールも奪ってみせた。それから数カ月後、U-21チームでノリッジ戦に出場し、22分間でハットトリックを達成。強烈なインパクトを残している。

    スピードに溢れ、左右両足で強烈なシュートを狙うこの左ウインガーについて、ベン・ウィルキンソン監督も「トッププレーヤーになる可能性を秘めている。彼のポジションに必要な要素を多く備えているよ」と語った。現トップチームにはサビーニョ、ジェレミー・ドク、ジャック・グリーリッシュといったウインガーが揃っているが、そう遠くない内にレイガンもその仲間に加わるだろう。

  • Stephen Mfuni Man CityGetty

    ステファン・ムフニ

    16歳だった昨年アメリカツアーに帯同し、チェルシー戦でも後半から出場。このことから、ペップの期待値の高さがわかるだろう。「ムフニの成長は最もポジティブな要素の1つ」とも語っており、その言葉通り今季はすでに何度もトップチームのトレーニングに参加している。

    優れたフィジカルとリーダーシップを併せ持つこのセンターバックは、ペップの指導を受けて「自分の考え方が広がった」と明かしている。フィルジル・ファン・ダイクやヨシュコ・グヴァルディオル、ジョン・ストーンズのように攻守両面で輝ける選手をお手本に、日に日に攻撃面での貢献度も上がっている。このままトップチームでの練習を重ね、まずはカップ戦での出場を狙いたい。

  • Christian McFarlane NYCFCUSA Today Images

    クリスチャン・マクファーレン

    11歳でニューヨーク・シティのアカデミーにスカウトされ、3年後にはトップチームデビュー。MLS史上3番目の若さでプロ契約を結んだ。当初は左ウイングだったが、その後センターバックを経て、左サイドバックとして定着。MLSでも8試合に出場している。そして1月、同じシティ・フットボール・グループのシティへと加入している。

    現在はユースチームで、UEFAユースリーグやU-21チームで継続的にプレー。このまま成長してトップチームに加わることができれば、マルチオーナーシップの新たな成功例となるだろう。

  • Divine MukasaGetty

    ディバイン・ムカサ

    通常、ユースチームのコーチは選手を過度に褒めることはない。しかしU-18チームの指揮官オリバー・ライスは、ムカサについて「素晴らしい」、「信じられない」といった言葉を連発。それもそのはず、U-18プレミアリーグでは14ゴール14アシストを記録しており、3つのカテゴリーでの総ゴール数は34試合で「39」と驚異的な結果を残している。ライスは「あのボールテクニックは時々信じられないよ。左利きだが両足も使えるし、すべてを簡単に見せてしまうね」と手放しで褒め称えている。

    2023年にウェストハムから加入したムカサは、ジネディーヌ・ジダンとケヴィン・デ・ブライネへの憧れを公言している。ユースレベルでこれほどの結果を残し続けられれば、2人のレジェンドの後を追うこともできるかもしれない。

  • Juma BahGetty Images

    Abdulai Juma Bah

    1月の獲得に際してバジャドリーが法的措置を示唆するなど物議を醸したが、加入後RCランスへと即レンタル。リーグ・アンでも着々と出場時間を伸ばしている。196cmという長身と強靭なフィジカル、さらにポール・ポグバと比較されるほどのテクニックにより、シティがセンターバックに求める全ての条件をクリアしている。少なくともクラブ・ワールドカップで彼を試してみる価値はありそうだ。

  • Watford v Manchester City - FA Youth Cup Third RoundGetty Images Sport

    ラカイル・サミュエル

    アストン・ヴィラとボルトンでプレミアリーグ200試合以上戦ったジェイロイド・サミュエルの息子であるラカイル。2018年にその愛する偉大な父が悲劇的な交通事故で他界した際、『マンチェスター・イブニング・ニュース』で父のような選手になりたいと力強く語ったこの18歳は、その言葉通りプレミアリーグへの道を着々と歩んでいる。

    センターバックと右サイドバックでプレー可能な彼は、2022-23シーズンに優勝したU-18チームでレギュラーを務め、さらにUEFAユースリーグやFAユースカップでも経験を積むと、昨夏のプレシーズンツアーのチェルシー戦でトップチームデビュー。またU-18イングランド代表にも招集されている。夏のクラブ・ワールドカップ参戦はほぼ間違いないだろう。ここでインパクトを残せれば、そのままトップチームでプレーすることになるかもしれない。