危機的状況のチェルシーがやらねばならない7つのこと：構想外選手の“追放”にオーバメヤンの復活？

ワールドカップ終了と超大型補強を完了して以来、チェルシーは基本的に4-2-3-1を採用してきた。飽和する豪華攻撃陣をより多く起用できる形ではあるが、単純にうまくいっていないことは明白だ。

そしてこのシステムの問題の1つは、ウイングバックとして地球上最高の飛び道具であるリース・ジェームズがより深い位置で、古典的なサイドバックの役割に縛られてしまうこと。膝の負傷から復帰した後は調子を崩しているように見えるが、ウイングバックとしてプレーすれば活力を与え、最高のパフォーマンスが見られるだろう。

チアゴ・シウバはケガを抱え、ブノワ・バディアシルはCLメンバー外だ。だが起用できる選手は数多く在籍しており、3バックを採用する価値は十分にある。

数週間に渡る亡命生活を経て、トッテナム戦でベンチに復帰したピエール＝エメリク・オーバメヤン。チェルシー全選手の中で唯一プレミアリーグ得点王に輝いた経験を持つガボン代表は、絶望的にゴールが足りていない状況で、指揮官の思考の最前線に戻りつつあることの表れかもしれない。

カイ・ハヴァーツにダビド・フォファナが結果を残さない限り、そしてオーバメヤンがポッターの言う「プロフェッショナル」であり続ける限り、チャンスを与えるに値するだろう。CLではメンバー外となったが、リーグ戦は彼の能力を再発見する良い機会だ。

ポッターが冷酷な一面を見せ、来シーズンはクラブにいないとわかっている選手を外す時が来たのかもしれない。

情報によると、指揮官は1月に肥大化しすぎたチーム編成がトレーニングに悪影響を及ぼしていると考えている模様。31人全員を巻き込む方法に苦心しているという。冷淡ではあるが、シンプルな解決方法は来季以降は所属していないだろう選手を外し、2023-24シーズンに向けて完全にクラブにコミットする選手と共にチーム作りを始めることである。

1月にプレミアリーグ史上最高額でやってきたアルゼンチン代表だが、そのクオリティは誰の目にも明らか。だからこそ、ポッターは数ある選択肢から理想的なパートナーを探し出さなければならない。

最近の例では、ルベン・ロフタス＝チークはこのタスクにふさわしいと言えず、コナー・ギャラガーのフォームも今一つだ。マテオ・コヴァチッチとデニス・ザカリアの復帰に伴い、やや守備的に見えるかもしれないが、どちらかがエンソをうまくフォローして彼の自由を解き放つことは可能かもしれない。

そしてもちろんもう1つ、2018年のワールドカップ制覇の立役者というオプションも残っている……。

そう、エンゴロ・カンテがようやくトレーニングに復帰した。これはポッターにとって非常に重要な一手になるだろう……彼がケガさえしなければ、だが。

チェルシーにこれ以上の新戦力は必要ないが、8月から不在であったカンテの復帰は実質新戦力だ。まだポッター政権ではプレーすらしていない。フィジカル的な問題がなければ、残り3カ月で真価を発揮するはずだ。カンテとエンソのコンビは、よだれが止まらない。チェルシーとしてもこのコンビニ可能性を見出したいところだ。

1月に8選手もの新戦力が到着した今、うまく機能するまでに時間がかかることは避けられない。しかし調子が悪いのか、言語の壁なのか、選手の多くは未だに完全な迷子となっているようだ。ピッチ上ではまだ全く知らない人物とプレーしているようにさえ見える。

ピッチ外での良好な関係は、ピッチ内でのフォーム改善に役立つはずだ。ポッターには練習場から離れていても、その相乗効果に取り組む必要がある。

ポッターには、ホームゲームで観客を焚きつけるために自分自身のエネルギーを見せなければならない。普段は控えめな彼に『タッチラインで熱くなれ』というのは酷かもしれないが、スタンフォード・ブリッジのファンが望むものを見せるべき時だろう。

歴史を振り返っても、ホームの雰囲気はチェルシーが壁にぶつかった時にそれを乗り越える原動力になってきた。それはまさに今、必要なものだろう。いずれにせよ、ポッターはこの仕事が自分にふさわしいと証明する必要はあるのだが……。