(C)Getty Images/GOAL2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ（CL）が9月7日に開幕した。2シーズンぶりの欧州制覇を狙うチェルシー（イングランド）は、グループステージでミラン（イタリア）、ザルツブルク（オーストリア）、ディナモ・ザグレブ（クロアチア）と同居。第1節の黒星後にはトーマス・トゥヘル監督を解任し、ブライトンを率いていたグレハム・ポッター監督を新たに招聘し、リスタートを切ることを決定した。
今回は、『GOAL Japan』が選出したチェルシーのキーマン、期待の新戦力、ヤングスター（23歳以下）の注目5選手を紹介する。
(C)Getty Images2020年夏にパリ・サンジェルマンから加入した当初は、30代後半という年齢やキャリア初のプレミアリーグということで懐疑的な移籍ともみられたチアゴ・シウヴァだが、それらが誤りであったことを自ら証明している。初年度にCL制覇に貢献すると、豊富な経験に裏打ちされた試合を読む力、冷静沈着な守備対応とラインコントロール、的確なカバーリングなど、チェルシーの最終ラインに欠かすことができない存在となっている。チアゴ・シウヴァが休養した開幕節でディナモ・ザグレブにアップセットを許した試合を見てもわかるとおり、現在のチームが再び軌道に乗るためには、守備の統率だけでなくビルドアップ面でも、この百戦錬磨の男の力が必要不可欠と言えるだろう。
(C)Getty Images2018年夏にナポリから加入後、チェルシーの司令塔として活躍するジョルジーニョ。EURO2020でもアッズーリの優勝に大きく貢献したオーガナイザーは、チェルシーでもヨーロッパリーグ、CL、クラブ・ワールドカップなどの国際タイトルを手にしている。ボールタッチを増やしながらワンタッチ、ツータッチでパスをさばいてリズムを生み出す姿は、さながらピッチ上の指揮者。プレミアリーグ加入後は課題だった守備面の強度も増している。また、PK職人としても知られており、昨季も公式戦47試合で9ゴールをマークした。新体制でもチームの心臓部としての活躍が期待される。
(C)Getty Imagesマウントは、チェルシーユース出身の最高傑作の一人と評される万能プレーヤー。足下のテクニックとドリブル、パス、シュートなど、アタッカーに必要なあらゆる能力を高水準で備える。また、ポジションを選ばないユーティリティさや、献身的な姿勢と守備強度も持ち合わせる希少なプレーヤーだ。今年23歳になったばかりと今後の伸びしろも大きく、以前にはリオネル・メッシをして、「彼のプレーを見ればわかる。彼は世界最高の選手の一人になれる可能性を秘めている」と言わしめた男のポテンシャルは、まさに青天井だ。
(C)Getty Imagesスターリングのチェルシー入りは、今夏の移籍市場における最大のサプライズの一つと言っていいだろう。リヴァプールから移籍したマンチェスター・シティで7シーズンを過ごしたアタッカーは今夏、新たな挑戦を選んだ。前線のすべてのポジションをこなし、スピードとテクニカルなドリブル、裏抜けの鋭さは非凡で、相手DFに一瞬でも気を緩めることを許さない。加入時に「これまでのキャリアで多くのことを達成したけど、まだやるべきことはたくさんある」と語ったように、リヴァプールとマン・C時代に勝ち取れなかったCL制覇はチェルシーでの野望の一つだろう。
(C)Getty Imagesレヴァークーゼンでの台頭から2020年夏にブルーズ入りしたハヴァーツは、チェルシーにとってのタリズマン（お守り）のような存在だ。初年度はプレミアリーグ特有のフィジカルと新天地での適応にやや苦戦したものの、公式戦45試合で9ゴール8アシストをマーク。何といってもCL決勝のマン・C戦でチーム唯一のゴールを挙げて9シーズンぶりのビッグイヤーをもたらし、ヒーローとなった。昨季はさらに成績を向上させ、14ゴール6アシストを記録。バイタルエリアでアクセントとなるだけでなく、前線でのポストワークやポジショニング、突出した左足の技術を駆使したパスなど、多彩な仕掛けのアイデアで観るものを魅了する。新指揮官のポッター監督が、この特異なヤングスターをどのように活かしていくのかにも注目だ。
