ジローナは今季が始まる前までいい状況とは言えなかった。2022-23シーズンを10位で終え、夏に主力のオリオル・ロメウとタティ・カステジャーノスを失い、下位に沈むというのが大方の予想だった。開幕から好調な滑り出しを見せたとはいえ、ホームでレアル・マドリーに0-3と敗れ、彼らが地に墜ちるきっかけになるはずだった。
しかし、その後は好結果が続き、2023年最後のインターナショナル・ブレイク後にリーグ戦が戻ってくると、ジローナはラ・リーガの首位に立ち、2位のマドリーを勝ち点2差で引き離している。13試合で11勝1分け1敗。セビージャとビジャレアルを破り、リーグ最多の31ゴールを決めている。1年半前にトップリーグに再昇格したばかりのチームにとって、これは驚くべき成果である。
言っておくべきなのは、これは2016年に奇跡を起こしたイングランドのチームのようなおとぎ話ではない。レスター・シティは、低迷が予想されていたにもかかわらず、わずかな予算で抜け目のない選手を次々と獲得し、プレミアリーグ優勝への道を邁進した。一方、ジローナはシティ・フットボール・グループの一員であり、必ずしもマンチェスター・シティが所有しているわけではないが、世界的企業の資金力、ローン網、マーケティング手腕の恩恵を受けている。
それでも、カタルーニャ地方に位置し、バルセロナのファンを自認する人々が多いこのクラブが、シェイク・マンスール率いるチームによってリーグの頂点に立つことを望んでいたとは想像しがたい、彼らがそうなれたのは、攻撃的で広がりのあるサッカーを臆することなく、独自のアイデンティティを持っていることが大きい。
ジローナはマネジメントがうまく、プレースタイルが明確な非常に優れたチームである。彼らには何か特別なことを成し遂げるためのピースが揃っているのかもしれない。


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