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三笘薫と遠藤航、それぞれが担う「重要な役割」は?ブライトンとリヴァプールによる大一番を占う

8日に行われるプレミアリーグ第8節、アメックス・スタジアムではブライトンとリヴァプールが激突する。共に日本代表の主力選手が所属する強豪同士、注目の大一番だ。

  • brighton mitoma(C)Getty Images

    ブライトン(6位 勝点15 | 5勝0分2敗 | 19得点14失点)

    昨季クラブ史上初のヨーロッパリーグ出場権を獲得したブライトン。今夏にはマクアリスター&カイセドと中盤主軸2人を同時に引き抜かれたものの、見事な補強によってチーム力の低下は一切感じさせず。デ・ゼルビ監督就任から約1年間で、より成熟したチームとして躍進を続けている。

    しかし、急激な躍進による弊害は今季の序盤戦に早速現れている。欧州カップ戦の影響で、9月から約1カ月で7試合をこなす超過密日程に。デ・ゼルビ監督も選手起用の難しさを認めており、その影響からか直近5試合でわずか1勝(1分け3敗)と調子を落としている。特に前節のアストン・ヴィラ戦は6失点完敗(1-6)、直近のマルセイユ戦(2-2)もなんとか引き分けに持ち込んだ形だ。

    GKとCB、中盤のMFを中央に集める特殊なビルドアップは多くのメリットをもたらし、それが躍進に繋がってきたことは間違いない。しかしボールを奪われれば失点に直結するリスクを背負っており、世界中で高く評価されたからこそ、各クラブの対策が進んでいる(直近2試合は顕著だった)。そして次戦の相手リヴァプールは、(開始するエリアを問わず)プレッシングやインテンシティに関しては世界最高クラスだ。このエリアの攻防がそのまま勝敗に直結するだろう。非常に見応えのあるデュエルが続きそうだ。

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  • 20230924 Kaoru Mitoma(C)Getty Images

    注目選手:三笘薫

    デ・ゼルビ監督の指導でその才能が開花し、プレミアリーグの話題をさらう三笘薫。今季も開幕からコンディションは良く、8月のリーグ最優秀ゴールに選ばれた独走弾をはじめ、すでに3ゴール3アシストをマークしている。左サイドでのドリブルはもちろん、トップスピードからの選択肢は日に日に増えており、より対応するのが難しいアタッカーへと成長を続けている。

    しかし、最近の試合では疲労の色が見え始め、やや影響力が低下するなどコンディションには不安も。そんな中で対峙する相手は、おそらくトレント・アレクサンダー=アーノルドになるだろう。過去の対戦で良いイメージを持っているであろうイングランド代表DFに対し、常に主導権を握り続けたい。またドリブルだけでなく、空いたスペースを一瞬の鋭い動き出しで突くことでブライトンの攻撃に幅を持たせたいところだ。

  • brighton_fom(C)Goal

    予想スタメン(4-2-3-1)

    ▽GK

    ジェイソン・スティール

    ▽DF

    ジョエル・フェルトマン

    アダム・ウェブスター

    ルイス・ダンク

    タリク・ランプティ

    ▽MF

    パスカル・グロス

    ビリー・ギルモア

    ソリー・マーチ

    ジョアン・ペドロ

    三笘薫

    ▽FW

    エヴァン・ファーガソン

  • liverpool(C)Getty Images

    リヴァプール(4位 勝点16 | 5勝1分1敗 | 16得点7失点)

    リベンジに燃える今季は開幕から勝利を重ねていた中、衝撃的な誤審問題に巻き込まれたリヴァプール。未だ現地メディアでは論争が続いているものの、アレクサンダー=アーノルドは「試合は終わってしまった。選手にできることはないし、前を向いて忘れよう」と切り替えの重要性を強調。そしてユニオン・サン・ジロワーズ戦で2-0としっかりと勝利を掴んだことで、嫌な雰囲気を断ち切ることに成功している。

    しかし、リーグ戦において離脱者が続出中。コーディ・ガクポが前節負傷し、チアゴ・アルカンタラとステファン・バイチェティッチも復帰できず。さらにディオゴ・ジョタとカーティス・ジョーンズが出場停止と、過密日程の中でやりくりが難しくなっている。ユルゲン・クロップ監督はユニオンSG戦で複数選手を早い時間帯に交代したが、コンディションは気になるところだ。

    そんな中で迎えるブライトン戦だが、「リヴァプールなら勝てる」なんて考えが通用しないのは昨季に証明されている(3度の対戦で1分け2敗)。アメックス・スタジアムでは連敗中であり、キックオフ直後から一秒も気の抜けない戦いになるだろう。前述の通り中盤での攻防が試合の勝敗を左右することになるが、このエリアでの強度は相手を上回り続ける必要がある。またアレクサンダー=アーノルドを攻撃時内側に入れるシステムを採用した場合、トランジションの場面で空いたスペースを三笘に活用されてしまえば一気に失点に直結する。右サイドバックを動かす場合、細心の注意を払う必要がありそうだ。

  • Wataru Endo Liverpool 2023-24Getty Images

    注目選手:遠藤航

    今夏移籍期限ギリギリに到着した日本代表MFはここまで慎重な起用が続いており、プレミアリーグでの先発は未だ1試合。それでもカップ戦を中心に出場時間を伸ばしている。さらに課題と指摘されていた攻撃面も、ライン間でセンターバックからパスを引き出して反転、前線へ展開するシーンも増えてきており、周りとの理解度もより深まっていることが確認できる。

    おそらくブライトン戦では、同じく新加入のライアン・フラーフェンベルフと中盤1枠を争うことになる。スケールの大きさを感じさせるオランダ代表MFはすでに1ゴール2アシストと目に見える結果を残しているが、中盤の攻防が非常に重要になるこの試合では遠藤の守備的な特徴がより生きるはずだ。直近のユニオンSG戦の起用法からも(遠藤は前半のみで交代)、クロップ監督の優先度が伺える。最大の持ち味であるボール奪取から、チームの軸であるマクアリスター&ソボスライへのパス供給が主なタスクとなりそうだが、このビッグマッチで周りの信頼をさらに勝ち取りたいところだ。

  • liverpool_fom(C)Goal

    予想スタメン(4-3-3)

    ▽GK

    アリソン

    ▽DF

    トレント・アレクサンダー=アーノルド

    イブラヒマ・コナテ

    フィルジル・ファン・ダイク

    アンドリュー・ロバートソン

    ▽MF

    ドミニク・ソボスライ

    遠藤航

    アレクシス・マクアリスター

    ▽FW

    モハメド・サラー

    ダルウィン・ヌニェス

    ルイス・ディアス