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バイエルン、21世紀の最強ベストイレブン。レヴァンドフスキに3冠メンバー、クラブ史上初の外国籍主将など
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ゴールキーパー:マヌエル・ノイアー
在籍期間:2011年~現在
イメージで言えば、クラブで長年キャプテンを務め、レジェンドでもあるオリヴァー・カーンを推したいところだが、クラブ史上初の3冠をもたらし、GKの概念をも変えたノイアーの功績を称えたい。何よりノイアーが通常の調子を維持していれば、チームに与える影響は絶大だった。3冠達成時のユップ・ハインケス率いるバイエルンは、ほとんど相手にチャンスを許さなかったが、数少ないピンチもノイアーが超人的なセーブでしのぎ、相手ストライカーを絶望させた。そして、ジョゼップ・グアルディオラ時代には“スイーパー・キーパー”として君臨。高い最終ラインをカバーする動きを見せ、足元の技術の高さにも注目が集まった。当時、ペップはフィールドプレイヤーとして起用するプランも画策していた、という逸話も残っている。
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右サイドバック:フィリップ・ラーム
在籍期間:2002年~2017年
クラブのレジェンド、ラームの選出に異論はないだろう。ウィリー・サニョルや、現在の主力選手でもあるヨシュア・キミッヒも好選手であるが、何よりラームは生え抜き。下部組織出身で、レンタルを除き、最後は主将としてバイエルンに在籍し続けた。ブンデスリーガやポカールはもちろん、チャンピオンズリーグやクラブ・ワールドカップまでありとあらゆるタイトルを獲得。個人としても、UEFAチーム・オブ・ザ・イヤーに2度輝くなど、サイドバックとして至高の存在であり続けた。また、ラームの功績はそれだけにとどまらない。ペップによって中盤での適性を見いだされ、MFとしてもプレー。ティキタカのスタイルにも難なく適応し、とてつもなく高いユーティリティ性を披露した。
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センターバック:ルシオ
在籍期間:2004年~2009年
高い攻撃力で数々の重要な得点をマークしてきたルシオを選出。バイエルン在籍時には、218試合で12ゴール12アシストを記録し、2冠を3度達成した。典型的な人に強いCBであり、中でも空中戦では絶大な強さを誇る。セットプレーではターゲットとなることもでき、近年のバイエルンに欠けているスパイスを持っていた選手だ。キャプテンシーも確かで、バイエルンでは副キャプテンとしてときにゲームキャプテンも任された。ボーンヘッドによるミスもあるが、それを補って余りある攻撃的な魅力を推したい。
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センターバック:ジェローム・ボアテング
在籍期間:2011年~現在
現在は序列を落としており、バイエルンの最終ラインにおいて絶対的な存在ではなくなっているが、好調時は世界最高のCBの一人だったと胸を張って言える。対人戦での強さはもちろん、最大の魅力は両足での正確なフィード。3冠を達成したハインケス時代の攻撃的なキーマンでさえあった。彼の存在がなければ、フランク・リベリやアリエン・ロッベンはあれほど輝けなかっただろう。現在はフィットネスが整わず、スピード不足も指摘されるが、元々は身体能力に秀でており、決して鈍足ではない。トップフォームに戻れば、まだまだトップレベルで戦えるはずだ。
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左サイドバック:ダヴィド・アラバ
在籍期間:2010年~現在
ビセンテ・リザラズとの一騎打ちとなるが、クラブで獲得可能なタイトルをほぼすべて手にしたアラバに軍配が上がる。17歳にしてプロデビューを果たし、現在では27歳にしてクラブの欠かせない主力選手であり、同時にベテランとなった。本来は中盤の選手であるが、バイエルンではほぼすべての試合で最終ラインを任される。マルチロールぶりは他の追随を許さず、ペップ時代には“偽SB”となり、現在のハンジ・フリック指揮下ではスピードのあるCBとして振る舞っている。当然、足元の技術も高く、バイエルンのビルドアップを長らく支えてきた存在だ。近年では、移籍も噂されるようになったが、バイエルンを去ったとしても、クラブのレジェンドとして語り継がれるはずだ。
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セントラルMF:マルク・ファン・ボメル
在籍期間:2006年~2011年
難しいチョイスとなったが、クラブ史上初めてドイツ人以外の主将に就任したファン・ボメルを選出。過渡期にあったバイエルンの主力選手として5シーズンに渡ってプレーした。ブンデスリーガ2度の優勝、DFBポカール2度の制覇など、少々トロフィーの数は物足りないかもしれないが、後に訪れる黄金時代のチームの基礎をキャプテンとして作り上げた。バイエルンでのハイライトは2007年のチャンピオンズリーグラウンド16レアル・マドリー戦。サンティアゴ・ベルナベウでのファーストレグは劣勢となり、3-1とリードを許す。しかし、終盤の88分、ファン・ボメルがこぼれ球に右足一閃。ゴール左へと突き刺し、貴重な2つ目のアウェーゴールを奪う。元バルセロナのファン・ボメルはマドリーファンの前で何度も拳を突き上げたのだった。セカンドレグを2-1と制したバイエルンは、ベスト8へと駒を進めている。
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セントラルMF:バスティアン・シュバインシュタイガー
在籍期間:2002年~2015年
ファンから「フースバル・ゴット(サッカーの神)」と呼ばれたシュバインシュタイガー。デビュー時はサイドアタッカーで、スピードはなく、強烈なシュート以外は凡庸な選手だったが、ルイ・ファン・ハールが中盤の中央にコンバートしたことで、才能は開花した。強く、ボールを繋げられ、ゴール前にも飛び出していける選手として、ハインケス時代のバイエルンでは必要不可欠な選手として躍動。豊富な運動量を持ちながら、ゲームメーカーとしても働き、3冠を獲得したチームの頭脳であった。2015年には新たな挑戦を求め、マンチェスター・ユナイテッドへと移籍し、2019年にアメリカのシカゴ・ファイアーで引退したが、送別試合はミュンヘンでバイエルンのユニフォームもまとった。感動的なセレモニーで見送られ、選手からもファンからも愛された選手であった。
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攻撃的MF:トーマス・ミュラー
在籍期間:2008年~現在
多くのスター選手が候補者に並んだが、残念ながらここはミュラー一択だ。ここ10年のバイエルンはミュラー抜きに語ることはできない。首脳陣、監督などは度々クラブの「シンボル」と発言しており、外様の指揮官であれば、スタメンから外すたびにドイツメディアから記事にされるほどの影響力を持つ。それも、ミュラーが生粋のバイエルンっ子であり、チャンピオンズリーグやクラブ・ワールドカップ制覇に貢献してきたからに他ならない。まさに神出鬼没のシャドーストライカーであり、どのポジションでも輝くが、近年はレヴァンドフスキの相棒として躍動。ミュラーが中心選手である時代のバイエルンは強さを発揮するだけに、欧州5大リーグで最多アシストを記録している、2019-20シーズンも期待が持てる。4月には契約を2023年まで延長し、バイエルンでキャリアを終えることが濃厚となった。
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左ウイング:フランク・リベリ
在籍期間:2007年~2019年
バイエルンの歴史において、2000年代からの後半の10年を名付けるなら、「リベリの時代」と呼べるだろう。それほどまでに、リベリの存在は絶大だった。負傷も多かったが、バイエルンでは425試合に出場し、124ゴール182アシストをマーク。とりわけ、ワールドクラスの選手をまだ見慣れていなかった、初年度に与えたインパクトはとてつもなく大きなものだった。スピードあるドリブルに、鋭い切り返し、魔法のようなテクニック、強烈なシュートなどどれを取っても一級品で、バイエルンを欧州でも指折りのビッグクラブに成長させたのは、彼の貢献によるものが大きい。2013年に3冠を達成しながら、バロンドールを獲得できなかった(※C・ロナウド、メッシに次ぐ3位)のは理解に苦しむが、彼の功績が色褪せることはない。バイエルンでのリーグ戦ラストマッチでは、フランクフルトから見事なドリブルシュートを決め、その姿はあまりに美しかった。
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右ウイング:アリエン・ロッベン
在籍期間:2009年~2019年
リベリ同様、ロッベンの選出に異論を唱える者はいないだろう。リベリ以上に負傷が多く、「ガラスの男」であったが、バイエルンのメディカルチームと強固な関係を築き、10年に渡ってトップレベルで活躍し続けた。ハイライトはやはり2013年のチャンピオンズリーグ決勝。前年にはPKを外し、悲劇のヒロインとなったが、主役としてウェンブリーに立った。ドルトムントから終了間際に挙げたゴールは、これまでのようなカットインから生み出される典型的なロッベンスタイルではなく、強烈なシュートでもなかったが、本人は「キャリア最高のゴール」と話している。バイエルンで残した記録は144ゴール101アシスト。リベリは退団、ロッベンは引退し、2019年に“ロベリ”のコンビは解消されたが、人々の記憶に残り続けるだろう。
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センターフォワード:ロベルト・レヴァンドフスキ
在籍期間:2014年~現在
過渡期を10番として支えたロイ・マカーイや、3冠時のエースであったマリオ・マンジュキッチらを忘れることは難しいが、現在のレヴァンドフスキはストライカーとしてのレベルが一段、いや何段か違うと言っていい。2014年のバイエルン加入から、すべてのシーズンでリーグ優勝を達成し、3度の得点王を獲得。過去には、「ブンデスリーガでの最速ハットトリック」「最速4ゴール」「最速5ゴール」「途中出場選手での1試合最多ゴール」という4部門においてギネス世界記録を作り、2019-20シーズンはリーグ戦開幕から11試合連続ゴールという常人離れした記録を打ち立てた。31歳とベテランに差し掛かっているが、高いプロ意識もあり、衰えは全く見られない。本人は「あと数年はトップレベルでプレーできる」と自負している。
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