AFPどうなるバルセロナの本拠地カンプ・ノウ…労働者らが抗議活動「1年以上、1日12時間、週7日働かされている者もいる」
バルセロナではカンプ・ノウ再開発をめぐる新たな論争が勃発し、緊張が高まっている。
4日、数十人の建設作業員がスタジアム外に集結し、不法就労状態にある外国人従業員約50名の解雇と国外退去の可能性に抗議した。スペイン労働組合CCOOが主催したこの抗議活動では、請負業者リマック社とエクストリーム・ワークス社が「何の保証もなく」不法滞在労働者を母国へ送還しようとしていると非難した。
組合代表カルロス・デル・バリオ氏は、多くの労働者が過酷な労働環境に耐えてきたと主張し、『EFE通信』に「1年以上、1日12時間、週7日働かされている者もいる」と語った。
組合によれば、「書類を持たない」労働者たちは公正な扱いも補償もなく解雇されているという。デル・バリオ氏は「彼らがトルコ領土に足を踏み入れた瞬間、自己防衛能力は損なわれる」と付け加えた。
彼はクラブと当局に介入を求め、スペイン政府に対し緊急移民正規化措置を発動し、影響を受けた全労働者が社会保障に登録されるよう確保するよう呼びかけた。
Getty労働組合CCOOは、バルセロナが労働者の状況改善を求める繰り返しの要請を無視していると非難した。
デル・バリョ氏は記者団に対し、この問題はすでに労働監督局に提起されており、クラブが組合の要求に「耳を貸さなかった」と主張した。「スタジアム開場への強い圧力があることは承知しているが、労働者の権利を犠牲にして行うことは許されない」と述べた。
バルセロナはまだ公式コメントを発表していないが、この論争はカンプ・ノウ再開発プロジノウクトに対するこれまでの批判に拍車をかけている。
2023年には、クラブは労働慣行に関する不正疑惑で批判に直面したが、問題は「是正中」であると主張した。クラブの建設パートナーであるリマック社も、トルコにおける労働者の権利や環境問題をめぐる論争で過去に監視の目を向けられており、カンプ・ノウ再建の管理に対する懸念が高まっている。
抗議活動のタイミングはバルセロナにとって最悪だった。
カンプ・ノウの再開が数週間後に迫る中での出来事だ。遅延と予算超過に悩まされてきた再開発工事は、2025年10月中旬時点で既に317日の遅延が生じている。
CCOOの告発は、請負業者の監督体制だけでなく、クラブの倫理的責任にも疑問を投げかけている。エレーナ・フォルト副会長は以前、プロジェクトの労働慣行に「軽微な不備」を認めたものの、組織的な不正行為の存在は否定していた。
それでも批判派は、火曜日の抗議行動がこれらの問題が未解決であることを証明しており、歴史的な本拠地にファンを迎え入れる準備を進める中、バルセロナの国際的イメージを損なう可能性があると主張している。
AFPバルセロナは11月22日、ラ・リーガのアトレティック・クルブ戦をホームのスポティファイ・カンプ・ノウで迎える予定と報じられている。
その前に、クラブは今週金曜日に同スタジアムでトップチームの公開練習を実施すると発表。2万3000人のファンが来場する見込みで、主要な運営テストとなる。しかし、作業員の紛争が計画を複雑化する可能性がある。 請負業者が作業を停止するか法的要件を満たせない場合、再開のさらなる遅延は否定できない。
期限未達や物流上の課題など、度重なる挫折により、カンプ・ノウでの記念すべき復帰戦開催というクラブの野望は既に損なわれており、今回の新たな論争が待望の復帰をさらに影に隠す可能性もある。
現時点では、組合交渉と政府の対応に注目が集まっている。バルセロナは「エスパイ・バルサ」プロジェクトの進展と、舞台裏で高まる正義を求める声とのバランスを図ろうとしている。
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