昨夏の移籍市場で、アーセナルは冨安健洋、アーロン・ラムズデール、ベン・ホワイトら積極的な補強を敢行。そして下部組織出身のブカヨ・サカやエミール・スミス=ロウらとともにチームの中心に据え、前半戦を4位で折り返すことに成功した。
6シーズンぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得の期待も高まる中、迎えた1月の移籍市場ではどのような動きが予想されるのだろうか? 『Goal』アーセナル番記者チャールズ・ワッツ氏がリポートする。
(C)Getty Images昨夏の移籍市場で、アーセナルは冨安健洋、アーロン・ラムズデール、ベン・ホワイトら積極的な補強を敢行。そして下部組織出身のブカヨ・サカやエミール・スミス=ロウらとともにチームの中心に据え、前半戦を4位で折り返すことに成功した。
6シーズンぶりのチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得の期待も高まる中、迎えた1月の移籍市場ではどのような動きが予想されるのだろうか? 『Goal』アーセナル番記者チャールズ・ワッツ氏がリポートする。
(C)Getty Images難しいシーズンスタートを切った後、アーセナルがCL出場権獲得を視野に入れながら新年を迎えると予想した人は誰もいなかっただろう。だが、ミケル・アルテタのチームは夏の見事な補強の恩恵を受け、9月から好調を維持。現在プレミアリーグ4位につけている。
躍動する若手選手たちは、これまでのところ期待以上の活躍を見せる。直近のマンチェスター・シティ戦(1-2)も敗れはしたが、素晴らしい戦いぶりだった。彼らは、今や国内のどのチームにも匹敵するレベルであることを示しているのだ。
夏に加わったラムズデール、ホワイト、マルティン・ウーデゴール(完全移籍)、冨安は大きなインパクトを与えており、サンビ=ロコンガやヌーノ・タヴァレスも出場時には存在感を示している。
Getty Images夏の移籍市場で巨額の資金を費やしたことを考えれば、今月にガナーズが大型補強に動くことはないだろう。アルテタはすでにビッグネーム獲得を否定している。だが、それは市場への参入を見送ったというわけではない。
現在の最重要課題は、ストライカーの獲得だ。規律違反後にベンチ外の続くピエール=エメリク・オーバメヤンが冬に去ることになれば、ストライカーの補強を急ぐことになるだろう。
獲得候補としては、リールFWジョナサン・デイヴィッドを長く追いかけており、またエヴァートンFWドミニク・キャルヴァート=ルーウィンも同様だ。大注目のフィオレンティーナFWドゥシャン・ヴラホヴィッチも強い関連が伝えられるが、アーセナル関係者はこの21歳ストライカーがトップターゲットであるという噂を否定し続けている。
また、中盤の補強も課題となっている。
1月、トーマス・パルティとモハメド・エルネニーがアフリカ・ネーションズカップで離脱。さらに、アシュリー・メイントランド=ナイルズも国内外への移籍が濃厚。中盤が手薄になる。
直近では、リヨンMFブルーノ・ギマランイス獲得の噂が浮上していた。新選手獲得の可能性は排除できないが、慌てて補強に動くと言ったことはしたくないようだ。短期的なオプションとして、レアル・マドリーからウーデゴールをレンタルしたような動きも考えられる。だが、あのクオリティの選手を見つけるのは簡単ではないだろう。
12月のリーグ・カップ(vsサンダーランド:5-1)でデビュー&初ゴールを決めた18歳、チャーリー・パティーノが、トーマスとエルネニーが離脱している間に出場機会を増やすことになりそうだ。
さらに“ワイルドカード”として、ここ2カ月間チームトレーニングに加わり、コンディション調整と1月中の移籍を目指す元イングランド代表、ジャック・ウィルシャーの復帰の可能性もある。
Getty Images1月最大の注目はオーバメヤンだ。キャプテンを剥奪された後、チームから外されて練習も行っている。アフリカ・ネーションズカップに参加中ではあるが、彼のガナーズでの将来には大きな疑問符がつく。
バルセロナやユヴェントスからの関心は高い。だが、完全移籍での買い手を見つけるのは難しい。おそらく、シーズン終了後の完全移籍を含めたレンタルという形を受け入れなければならないだろう。
メイトランド=ナイルズにも同じことが起こりそうだ。出場機会に苦しむからには、夏にも興味を持っていたエヴァートンも関心を示していたが、争奪戦を制したのはローマ。4日の交渉で大幅に進展し、レンタルでの移籍が決まりかけている。
その他、エディ・エンケティアも売却の可能性がある。アルテタは22歳FWの残留を願うものの、6月に現行契約が満了となる中で、数回に渡る延長オファーを拒否。アーセナルはフリー退団を望んでいないため、1月にしぶしぶ売却するかもしれない。クリスタル・パレスの他、ドイツからも熱心な関心があるようだ。
またパブロ・マリの他、フォラリン・バロガンやオマル・レキクら数名の若手がレンタルで放出される可能性もある。
Getty今季限りで契約満了となるアレクサンドル・ラカゼットだが、シーズン終了後にノースロンドンでの生活にピリオドを打つ可能性が高い。
アルテタは一貫して「決断を下すのは夏」と強調しており、残留の可能性も排除はしていない。だが、ラカゼットが新契約を結ぶとは考えにくい。2022-23シーズンに向け、新たなストライカーを補強することになりそうだ。