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アーセナル、21世紀最強ベストイレブン。アンリやヴィエラら“無敵の軍団”に現所属選手も
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ゴールキーパー:イェンス・レーマン
在籍期間:2003年~2008年、2011年
名手デビッド・シーマンの後継者として、2003年に加入。加入後すぐさまフィットし、2003-04シーズンのプレミアリーグ無敗優勝達成時には、全試合でピッチに立ってわずか26失点。クリーンシートは「15」を数え、鉄壁の守備陣を最後方でまとめ上げた。驚異的な反応と強気な姿勢を武器に、自国開催の2006年W杯ではオリヴァー・カーンからポジションを奪ってベスト4進出に貢献している。なお2005-06シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝バルセロナ戦に代表されるように、GKでありながらキャリアを通じて7度の退場処分を受けている。
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右サイドバック:バカリ・サニャ
在籍期間:2007年~2014年
目立つ選手ではなかったかもしれないが、抜群の安定感で7年間にわたってアーセナルの右SBを務めた。負傷を抱えた時期もあったが、在籍期間中は全シーズンでレギュラーを務め、公式戦284試合に出場。対人の強さと堅実な守備、緊急時にはセンターバックを務めるユーティリティ性を発揮し、変革期にあったアーセナルの手薄な守備陣を支えている。長い間タイトルには恵まれなかったが、移籍前最後の2014年にFAカップ優勝を果たし、シーズン終了後にマンチェスター・シティへと旅立った。なお、特徴的なドレッドヘアーはエクステであると明かしている。
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センターバック:ソル・キャンベル
在籍期間:2001年~2006年、2010年
宿敵トッテナムの下部組織出身であり、キャプテンまで務めていたが、、2001年にフリーで“禁断の移籍”を果たす。物議を醸した移籍ではあったが、加入直後から脅威的なフィジカルと抜群の読み、空中戦の強さ、そして圧倒的な存在感でDFラインに君臨。初年度でリーグ戦とFAカップの「ダブル」を達成すると、2003-04シーズンには“インビンシブルズ”の一員として35試合に出場し、プレミアリーグ史上唯一の無敗優勝を達成している。フリーであった2010年には練習に参加し、当初アーセン・ヴェンゲル監督は「契約するつもりはない」と語っていたものの、模範的な態度が評価されて正式に復帰を果たしている。
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センターバック:ローラン・コシールニー
在籍期間:2010年~2019年
去り方にこそ賛否両論あれど、アーセナル史に残るセンターバックであることは間違いない。加入当時はイングランドで無名であり、獲得に疑問符がつけられていたが、すぐさまプレミアリーグに適応。度重なる負傷に悩まされたが、スピードと読みの鋭さ、巧みなインターセプトとタックルを武器に、広大なスペースをカバー。プレミアリーグ9年間で「697回」のインターセプトを記録するなど、1人でDFラインを支えた。ヴェンゲル体制下で最も成長した選手の1人だろう。
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左サイドバック:アシュリー・コール
在籍期間:1998年~2006年
ファンにとって最も認めたくない選手の1人ではあるだろう。しかし、アーセナル在籍時は「世界最高のサイドバック」と言っても過言ではなかった。抜群のタイミングでの攻撃参加と高精度のクロス、対人の強さを武器に絶対的な存在となり、公式戦227試合に出場。2002年の「ダブル」、そして2004年の無敗優勝を支えた名SBである。なお2006年の宿敵チェルシー移籍時には「金目当て」と大反発を受け、『Arsenal Fan TV』の「最も嫌いな選手ランキング」では1位に選ばれたこともある。
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セントラルMF:パトリック・ヴィエラ
在籍期間:1996年~2005年
アーセナル史上最高のキャプテンの1人。ミランで苦しんでいたが、ヴェンゲルにその才能を見出されて世界最高のMFにまで成長。驚異的なフィジカル、卓越した戦術眼、迫力のあるドリブルに豪快なミドルシュートと、必要な能力すべてを兼ね備えた完璧な選手だった。闘志を全面に押し出し、ピッチ内外で抜群のリーダーシップを発揮。アーセナルは彼の退団以降「キャプテンシーを持つ選手がいない」と揶揄され続けているが、彼以上の選手は過去を振り返ってもそういないだろう。恩師ヴェンゲルも後に「圧倒的なカリスマがあった」と振り返っている。アーセナルでは無敗優勝を含めプレミアリーグ3度制覇、4度のFAカップ優勝を達成。クラブ史に残るレジェンドだ。
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セントラルMF:セスク・ファブレガス
在籍期間:2003年~2011年
当時のアーセナル史上最年少となる16歳177日でトップチームデビューを飾り、ヴェンゲルやヴィエラらの手厚いサポートを受け、瞬く間にスターダムに駆け上がった。優れたビジョンと高い技術でゲームを支配し、高精度のパスだけでなく、自ら得点を決める能力も兼ね備え、ヴィエラ退団以降の中盤に君臨。公式戦303試合に出場して57ゴール91アシスト、2007-08シーズンにはリーグ記録に並ぶ20アシストをマークした。2008年には史上2番目の若さでキャプテンに就任。グーナー(アーセナルサポーターの愛称)のアイドルであった。なお「他のイングランドのチームとは絶対にサインしない」と断言していたが、バルセロナ退団後の2014年に宿敵チェルシーへと移籍し、ファンの反感を買っている。
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攻撃的MF:メスト・エジル
在籍期間:2013年~現在
2013年、レアル・マドリーから当時のクラブ史上最高額で電撃移籍。ヴェンゲル監督が自身のポリシーを曲げてまで獲得を熱望し、高まるサポーターの期待にすぐさまピッチ上で応えて見せた。彼にしか見えない視野で、彼にしか見えないコースに、彼にしか見えないパスを通す。年々戦術的でフィジカル要素が求められるサッカー界において、現代最後の“ファンタジスタ”と言えるのかもしれない。ヴェンゲル監督の寵愛を受け、2018年にはクラブ史上最高給での契約にサインしている。アーセナルでの254試合では77アシストをマーク。ウナイ・エメリ体制では出番を失っていたが、ミケル・アルテタ現監督の下では再び定位置を掴んだ。
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攻撃的MF:ロベール・ピレス
在籍期間:2000年~2006年
“インビンシブルズ”の絶対的な司令塔。フランスでの活躍を受けて2000年に加入すると、ティエリ・アンリやヴィエラと抜群の関係を構築した。優雅なドリブルで中央に侵入し、精度の高いキックでゴールやアシストを量産。退団までの283試合で85ゴール41アシストをマークした。アーセナルでは「ダブル」やプレミアリーグ無敗優勝など、計5つのタイトルを獲得。2006年のCL決勝ではレーマンの退団によって前半の内に途中交代となり、ヴェンゲル監督との関係が悪化すると、同年夏に移籍することとなったが、現在でも恩師やクラブとの関係は良好で、正式なスタッフではないものの度々練習を手伝っている。
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センターフォワード:デニス・ベルカンプ
在籍期間:1996年~2006年
90年代~2000年代前半のサッカー史を彩ったオランダのレジェンド。天性のボールタッチとイマジネーション溢れるプレーを武器に、誰もが驚愕するようなゴールを連発。2002年のニューカッスル戦で決めたゴールは、イングランドサッカー協会が選ぶプレミアリーグ最高のゴールに選ばれている。アーセナルで402試合に出場し、109ゴール71アシストをマーク。2度の二冠や無敗優勝を含む7つのタイトルを獲得した。最高の2トップを形成したアンリが、憧れの選手としても名前を挙げている。クラブ、選手、ファンすべてから愛され、現在の本拠地エミレーツ・スタジアムのこけら落としは彼の引退試合。スタジアム前には銅像も建てられている。なお大の飛行機恐怖症として知られており、遠征にはすべて陸路で参加していた。そのため「アイスマン」の他、「ノン・フライング・ダッチマン」の愛称で親しまれた。
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センターフォワード:ティエリ・アンリ
在籍期間:1999年~2007年、2012年
アーセナル史上最高の選手と言ってもいいだろう。イタリアで苦しんでいたが、モナコ時代に抜擢したヴェンゲル監督の誘いを受け、1999年にアーセナルへ加入。ストライカーの位置へとコンバートされると、圧倒的なスピードとフィジカル、卓越した技術に圧巻のシュートテクニックで得点を量産し、プレミアリーグで4度の得点王に輝いた。アーセナルで積み重ねたゴール数は「228」、クラブ史上最多得点である。また2002-03シーズンに記録した20アシストは、未だに破られていないプレミアリーグ記録。ゴールにアシストと試合を決定付ける働きだけでなく、カリスマ性あふれるその姿は多くの選手へ影響を与えた。全盛期は疑いなく世界最高のストライカーの1人であった。なお2012年には短期レンタルで復帰を果たしてFAカップのリーズ戦で途中出場すると、いきなり得点を記録。何度もエンブレムを叩きながらピッチを走り、恩師ヴェンゲル監督と感動的なハグを見せた。絶大な人気を誇った彼の姿は、エミレーツ・スタジアムの前に銅像としても残っている。
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