デクラン・ライスは困難な決断についてよくわかっているはずだ。2019年2月13日、約1年にわたる熟考の末、彼はイングランド代表に決めた。それまでの3年間、アイルランド代表として国際試合に出場していたにもかかわらずだ。ライスは3キャップを記録していたが、公式戦に一度も出場していなかった。
その反動は苛烈で、ライス自身、アイルランドファンの怒りは理解できると認めている。しかし、ユニフォームに対する「プライド」や「二重国籍」を口にしながらも、最終的には「自分の将来にとって最善」と思われることをすることに決めたと、ライスは語っている。
そして、忠誠心や誠実さを方程式から取り除けば、現代サッカーでは古臭い概念であることを考えれば、ライスが賢明な選択をしたことは誰もが認めるところだろう。その間の4年間で、彼はスポーツ面でも経済面でも多大な恩恵を受けた。
ライスは昨年、ワールドカップに出場した。アイルランドは2002年以来本大会にすら進出していない。イングランド代表となったことで、スポンサーにとっても魅力的な提案となったことは間違いない。






