シーズンの大部分でプレミアリーグ首位に立ち、19年ぶりの優勝への期待が膨らんだ今季のアーセナル。確かに最終的な結果は失望に終わったが、巨大な進歩を遂げたことは間違いなく、ミケル・アルテタの下で印象的なシーズンを送ったことは確かだろう。
その中で選手たちのパフォーマンスは絶賛に値する。シーズンを通じて様々な選手がそのポテンシャルを発揮し、最後の最後までファンを楽しませてくれた。今回は『GOAL』のアーセナル番記者チャールズ・ワッツが、全選手を採点。ランキング形式で発表する。
※10点満点
GOALシーズンの大部分でプレミアリーグ首位に立ち、19年ぶりの優勝への期待が膨らんだ今季のアーセナル。確かに最終的な結果は失望に終わったが、巨大な進歩を遂げたことは間違いなく、ミケル・アルテタの下で印象的なシーズンを送ったことは確かだろう。
その中で選手たちのパフォーマンスは絶賛に値する。シーズンを通じて様々な選手がそのポテンシャルを発揮し、最後の最後までファンを楽しませてくれた。今回は『GOAL』のアーセナル番記者チャールズ・ワッツが、全選手を採点。ランキング形式で発表する。
※10点満点

非常にフラストレーションの溜まるシーズンに。開幕帳後に負傷し、鼠径部の問題で長期離脱。シーズン後半の爆発が期待されたが、1月の復帰後もアルテタ監督に起用されることはほとんどなかった。一度も先発出場はなく、将来に疑問を残したままシーズンを終えている。195分間のプレーにとどまったことを考えると、採点自体が難しい。

スミス=ロウ同様に厳しいシーズンに。1月に膝の重傷を負うまでに8試合しか出場できず、そのまま手術を受けてシーズン終了。それでも、経験豊富なエジプト代表MFは新たに1年間の契約延長を結ぶなど、クラブからの信頼は厚い。
Getty Imagesアメリカ代表としてワールドカップを戦って以降、公式戦の出場はわずか2試合。特にスポルティングCPとのアウェイゲームではボール扱いに苦労している。セカンドレグでは結局GKアーロン・ラムズデールに先発を譲ったが、本人にとっても大ダメージだったに違いない。
Getty Imagesシーズン終盤にウィリアム・サリバを欠いた際、アルテタが頼ったのがホールディングだった。しかし必要とされるレベルには達しておらず、結果的にそれがアーセナルの弱体化につながっている。だが、選手を責めるのは難しい。できる限りのパフォーマンスは見せたが、それだけでは十分ではなかったということだ。チームからの信頼も厚いホールディングは、ここ数年は契約が正しかったことを証明してきた。しかし、新たなステップに進むべき時なのかもしれない。
Getty Images今季の加入後最初の数カ月はポテンシャルを感じさせる瞬間も多かったが、シーズンが進むにつれてパフォーマンスが低下。自身を失い、時には試合から消えてしまっている。彼を1年で見捨てることはありえないだろうが、来シーズンは勝負の時になるだろう。
Getty1月に加入したポーランド代表DFだが、プレミアリーグでの初先発は5月のチェルシー戦まで待つことに。出場試合数もわずかで、さらに本来のポジションではない使われ方もしたため、評価は難しい。明るい兆しもみせたが、同時にミスもあった。判断は来シーズン以降になるだろう。
(C)Getty Images残念ながらケガで離脱してしまった1人。アーセナルの素晴らしいシーズンの中で自らの役割を果たしたが、スポルティングCP戦の負傷でここ数カ月はピッチに立てず。それ以前では、先発でも途中出場でも、アルテタから声がかかる度に奮闘している。時々錆びついているように見えたときもあるが、レギュラーでの出場機会がないことを考えれば驚くべきではない。依然として信頼できる選手であった。
Gettyティアニーにとって最高の気分で振り返るようなシーズンにはならず。ジンチェンコにポジションを奪われ、出場時間は大幅に減少している。それでも出場した際に失望させることはなかった。しかし、アルテタのシステムに適合しないことは明白であり、おそらく全関係者にとって最高の解決策は今夏の移籍だろう。
Getty負傷したジェズスの穴を埋めており、大きな称賛に値する。彼が12月以降チームの最前線を務めたことで、アーセナルは最後まで優勝争いを続けることができた。マンチェスター・ユナイテッド戦を含み、重要なゴールも奪っている。残念ながらプレータイム不足とケガによって尻すぼみなシーズンとはなったが、それでも前向きなシーズンであると言える。
(C)Getty Images1月にチェルシーから獲得する際にアーセナルが望んだこと、そのすべてを実現した。トーマスが調子を落とすまでなかなかフィーチャーされることはなかったが、まさに求めていたトーマスの代役として必要な時はパフォーマンスを発揮。アストン・ヴィラ戦での大逆転弾など、素晴らしい瞬間を何度も生み出している。
Gettyアーセナルの今季最高の瞬間を生み出した張本人。ボーンマス戦の後半アディショナルタイム、彼が決めた奇跡的な決勝点は忘れられないシーンだ。結局あのゴールはタイトルにつながらなかったが、それでもあのゴールを目撃した人にとって信じられないほど特別な瞬間である。求められた時にはクオリティを見せ、インパクトを残している。生え抜きウインガーにとって良いシーズンとなった。
Getty Imagesアーセナル初年度は最高のスタートを切ったものの、ワールドカップで長期離脱。彼の不在はアーセナルにとっても大打撃になった。復帰後も変わらず重要な選手ではあったが、あの前半戦のインパクトほどではない。今夏に完璧なプレシーズンを過ごし、新シーズンでは負傷前のパフォーマンスを取り戻すことが期待される。
Gettyシーズン終盤の劇的な調子の変化は驚きであり、同時に代償も大きかった。4月までのパフォーマンスは絶賛すべきだが、アーセナルにとっては最悪のタイミングで突然フォームを失うことに。終盤戦にジョルジーニョが中盤底で先発し続けたという事実は、事態がどれほど深刻かを示している。それでも、シーズンの大部分では素晴らしかったことに疑いはないし、それを忘れてはいけない。
Getty1月の加入後、強烈なインパクトを残した。ベンチスタートが多かったにもかかわらず、リーグ戦で1ゴール8アシスト。出る度に輝きを放った。「アルテタがもっと起用すべきだったのでは?」という疑問の声が上がるのも不思議ではない。
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シーズン終盤は疲れも見えたが、最高のシーズンだった。センターバックから右サイドバックへコンバートされると、ほぼミスもなく、チームの模範として安定感も抜群。サカとに対する彼のサポートは巨大な成功をもたらしている。確かに見出しを飾る選手ではないかもしれないが、チームでも欠かすことのできない1人だ。
Getty彼もまたシーズンは失速したが、この契約がアーセナルを変えたことは間違いない。マンチェスター・シティから加入すると、戦術面でこれ以上無いほど重要な存在に。ピッチ内外でチームを牽引するリーダーであり、トッテナム戦やマンチェスター・ユナイテッド戦など、ビッグゲームでも存在感を放っている。
Getty Images夢のようなプレミアリーグデビューシーズンは、ケガで早く終えてしまうことに。それでも開幕当初に聞こえていた疑問の声に対し、圧巻のパフォーマンスで応えている。3月半ばの負傷までにリーグ戦では全試合に先発し、ガブリエウとの関係も最高だった。
(C)Getty Images確かに失点につながるミスもあったかもしれない。だが、このNo.1はシーズンを通じて決定的であり、驚異的なセーブでチームを救い続けた。ビルドアップ時の彼のプレーも現チームに欠かせない。彼が不在の時、まざまざとそれを見せつけられた。
Getty Imagesシーズンを通じてキャリアハイのパフォーマンスであり、特にワールドカップ後は新たな次元へと突入。プレミアリーグ全試合に先発し、サリバとともに鉄壁を築き上げた。またセットプレーでも脅威となるなど、抜群の存在感を放っている。
Getty Images開幕時には想像もしていなかった新たな役割で、キャリアハイの9ゴール7アシスト。最後のシーズンで、最高のシーズンになった。彼の復活は今季最高のストーリーの1つだろう。最終戦でスタンドのファンは彼の名前を歌い続けたが、それは長年の功労者に対する感謝の印だ。
Gettyimages彼もまた最後の最後でケガを負ってしまった。もしマルティネッリがブライトン戦の序盤で負傷交代していなかったら……そんなことを想像してしまうほどに。この10カ月でリーグを代表する新たなスターに成長、36試合で15ゴールは立派な成績だ。来季はチャンピオンズリーグの舞台でも躍動に期待がかかる。
(C)Getty Imagesデビュー以来、毎年のようにキャリア最高のシーズンを更新し続けている。最後は疲れも見えたが、プレミアリーグ80試合連続出場を考えれば致し方ないだろう。常に傑出した存在で、ゴールもアシストも二桁に到達。チームを引っ張り続け、その才能は留まるところを知らない。
Gettyキャプテンらしく常に模範としてチームを牽引した。中盤の選手としては、セスク・ファブレガスの2009-10シーズン以来、初めて15ゴールを記録。さらに7アシストと、文句のつけようがない成績を残している。だが数字だけでなく、驚異的なワークレートも見逃してはいけない。サカと同じように、これからもチームの顔として成長していくだろう。アーセナルにとっての希望の光だ。