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アルゼンチン代表、21世紀の最強ベストイレブン。世界最高アタッカーら超攻撃的布陣…脇を固めるのは縁の下の力持ちたち
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ゴールキーパー:セルヒオ・ロメロ
代表歴:2009年~現在
所属するマンチェスター・ユナイテッドでは、ダビド・デ・ヘアの控えGKだが、アルゼンチン代表では頼れる守護神だ。キャップ数「96」はキーパーとしては歴代トップ。前線に比べると、いくらかキーパーには人材に恵まれないアルゼンチンにおいて長年活躍している選手であり、ロメロが負傷で参加できなかった2018年のロシア・ワールドカップでは大会中にGKが交代するなど最後方は安定感に欠けていた。一方で、2014年のブラジル・ワールドカップでは、準決勝オランダ戦でPKストップの活躍もあり、決勝進出に貢献している。
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右サイドバック:ハビエル・サネッティ
代表歴:1994年~2011年
長年所属したインテルでもレジェンドであるが、アルゼンチン代表でもそれは変わらない。出場試合は歴代2位の「143」。デビュー戦は1995年の日本戦(5-1)で、21歳の時だった。その後は2度のワールドカップ、4度のコパ・アメリカに出場。2006年のドイツ・ワールドカップ、2010年の南アフリカ・ワールドカップでメンバー落ちとなった際には、ファン・メディアの間で多くの議論を呼び、アルゼンチン国内でも非常に愛された選手だった。アンケートでも、メッシを抑えて全選手の中でも最高となる得票率を獲得。派手さはないが、堅実かつ勤勉であり、持ち場である右サイドでハードワークを続けた。
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センターバック:ロベルト・アジャラ
代表歴:1994年~2007年
紛れもなくアルゼンチン歴代最高のCBだろう。積み重ねたキャップ数は「116」。歴代でも4番目に多い出場試合数だ。3度のワールドカップ、4度のコパ・アメリカに出場し、2006年のドイツ・ワールドカップでは全5試合にフル出場するなど中心的な役割を担った。。準々決勝のドイツ戦ではゴールも挙げたが、PK戦で失敗し、チームも敗退に終わったが、ハードマークが評価され、大会のベストイレブンにも選出されている。1対1の強さが魅力で、177センチとDFとしては非常に小柄な部類でありながら、数多くのストライカーを完封してきた。キャリア後半ではキャプテンも任され、メッシ台頭前のアルゼンチンにおけるシンボル的存在であった。
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センターバック:ワルテル・サムエル
代表歴:1999年~2010年
アジャラ同様、アルゼンチンを代表するCBであり、愛称は「ザ・ウォール(壁)」。183センチと上背はないものの、屈強なフィジカルを備えており、対人戦において後手に回ることはない。強面と、ときに危険なスライディングタックルで、相手ストライカーを恐れさせてきたDFであり、攻撃的な守備を行える選手だ。意外にもワールドカップ出場は3試合、コパ・アメリカでも1試合と大舞台での経験は少ないが、その守備力で与えてきたインパクトは十分。アジャラとのCBコンビは、相手ストライカーたちに恐怖すら覚えさせることだろう。
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左サイドバック:ガブリエル・エインセ
代表歴:2003年~2010年
CBもこなせるユーティリティプレーヤーだが、層の厚さもあり、今回は左サイドバックとして選出。攻撃で見せ場を作ることはあまりないものの、堅実な守備とチームを救う捨て身のブロックが印象的で、攻撃力がもてはやされる傾向となった現代サッカーのSBにおいて、あまり見られなくなったタイプの選手だ。アルゼンチン代表としては2度のワールドカップを経験し、2つのポジションで重宝された。なお、現役引退後は母国で監督に。2018年から2020年の3月までベレスを率いていた。
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守備的MF:ハビエル・マスチェラーノ
代表歴:2003年~2018年
2018年に代表引退を発表したが、キャップ数「147」はハビエル・サネッティやリオネル・メッシを抑えて現在トップだ。3度のワールドカップ、4度のコパ・アメリカを経験し、主将も任されるなど、2000年代のアルゼンチンを代表する選手だった。基本的には守備的MFを本職としていたが、時にはCBとしてもプレーし、チームの屋台骨として支えた。前線で数多く生まれたタレントと比較すれば、華こそないものの、リオネル・メッシやセルヒオ・アグエロらが輝けた背景にマスチェラーノがいたことは忘れてはならない。
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守備的MF:エステバン・カンビアッソ
代表歴:2000年~2011年
スター選手を数多く抱えるアルゼンチンにおいて、守備に汗をかくことのできるカンビアッソの存在は貴重だ。177センチと上背はないものの、身体を張った守備と、安定したボールさばきで、マスチェラーノとともに中盤の底から支える。強烈な左足のミドルシュートや、攻撃参加でオフェンスに厚みを加えることも可能で、特にセットプレーでは巧みなポジション取りで脅威となる。また、2006年ドイツ・ワールドカップのセルビア戦で、相手に奪われることなく、チームで24本ものパスを回して奪った得点は大会ベストゴールのひとつだ。
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右サイドMF:リオネル・メッシ
代表歴:2005年~現在
言わずとしれた、現役最高の選手。9割近い得票率を獲得するなど、ウィング部門でも圧倒。出場試合「138」は歴代3位、得点数「70」はトップで、現キャプテンと、レジェンドの選出に一切の疑いはない。2005年に代表初キャップを刻み、デビュー戦は途中出場して一発退場というほろ苦いものだったが、翌年にはドイツ・ワールドカップに出場。代表キャリアでは、計4度のW杯を経験し、19試合で6ゴール8アシストを記録。メジャー大会において最も継続的に結果を残している選手の一人だ。一方で、バルセロナでの活躍に比べると、幾分輝きが霞むのも事実。アルゼンチン代表としては、一度もメジャータイトルを獲得した経験がないことも度々指摘されている。母国の伝説、ディエゴ・マラドーナと真の意味で肩を並べるためには、ワールドカップ優勝が求められている。
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攻撃的MF:フアン・ロマン・リケルメ
代表歴:1997年~2008年
アルゼンチン史上最高のファンタジスタの一人。クラシカルなトップ下タイプで、運動量には乏しいものの、それを補って余りある魔法をチームにかける。そのスタイルゆえ、監督の好みが分かれるため、ワールドカップ出場は一度のみ、コパ・アメリカでも6試合の出場にとどまっている。だが、彼中心にチームを作り上げれば、実力に疑いはない。実際、アルゼンチン代表でも出場41試合で16ゴール14アシストと、高い得点関与率を誇る。アンケートでも、パブロ・アイマールやフアン・セバスティアン・ベロンといった実力者たちに僅差で打ち勝ち、ファンからもその“ロマン”が愛された選手だった。選出することで、チームに多くの守備的な負担を強いることとなるが、今回はマスチェラーノ、カンビアッソに任せたいところだ。
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左サイドMF:アンヘル・ディ・マリア
代表歴:2008年~現在
2008年にA代表デビュー。以来はウィンガーや攻撃的MFとしても起用され、アルゼンチン代表のリンクマンとしてなくてはならない選手となっている。競争が激しいポジションにおいて、歴代6位の102試合に出場しているというデータもそれを物語る。20ゴール22アシストという成績は攻撃的な選手としては平凡に見えるが、ピッチ上での貢献は計り知れない。前線にスターを数多く抱えるアルゼンチン代表において、技術もありながら、ハードワークもこなすことのできるディ・マリアの存在は特筆すべきものだ。純粋なウィンガーでありながら、中盤の選手としても振る舞える運動量は、チームにおいて欠かすことができない。昨年にSNSに投稿した、フットボールへの愛情を綴った長文のメッセージは100万以上のいいねを獲得し、話題となった。
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センターフォワード:セルヒオ・アグエロ
代表歴:2006年~現在
2006年にアルゼンチン代表としてデビュー。以来、リオネル・メッシとともにアルゼンチン代表の前線には欠かせない選手だ。3度のワールドカップ、コパ・アメリカ出場など、経験豊富な選手で、歴代3位となる得点(41点)も記録している。読者アンケートでは、エルナン・クレスポ、カルロス・テベス、ゴンサロ・イグアインといったストライカーとの競争を制した。ワールドカップでは12試合に出場して、2ゴールとクラブで発揮しているような勝負強さは見せられていないが、ピッチ内外においてメッシの良き理解者。数多くの9番が生まれてきたアルゼンチンにおいて、名誉あるエースストライカーとしての役割を与えたい。愛称の「クン」は日本のアニメが由来。
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