Hakim Ziyech Morocco 2018Getty

なぜツィエクはモロッコ代表でプレーしないのか?チェルシーのスター選手の代表引退を解説

ハキム・ツィエクのモロッコ代表引退は2021年で、28歳という年齢でモロッコ代表から外れることとなった。

アヤックスとチェルシーで活躍し、チャンピオンズリーグで優勝したウインガーを失ったことは、モロッコにとって大きな痛手となったが、彼らはすでに彼の不在に順応し始めている。

サッカー選手にとって、国際的なキャリアに幕を下ろすのは異例のことであり、特にまだ全盛期であるにもかかわらず、なぜツィエクはその決断を下したのか、そしてその決定が覆される可能性はあるのだろうか?『GOAL』がその詳細を伝える。

  • なぜモロッコ代表でプレーしないのか?

    モロッコのヴァイッド・ハリルホジッチ監督と口論になり、彼の態度を批判し「ケガを装っている」と非難したため、ツィエクは代表から退いた。

    ハリルホジッチ監督は2021年9月に行われた代表戦でツィエクをメンバーから外し、チェルシーのスター選手を外した理由について、この選手は遅刻した上に「仕事を拒否」したと説明した。さらに、こうも非難している。

    「メディカル・スタッフは何度か検査を行い、彼がプレーできると言った。そして、後半にウォームアップを拒否したのは、途中交代となったことが悔しかったからだろう。私としては、そのような行動は容認できない。代表チームではごまかしは通用しない。100%そこにいるか、いないかの違いだ」

    その後、ツィエクはアフリカ・ネイションズカップのメンバーからも外され、ハリルホジッチ監督は決断についてこう説明した。

    「私はグループのバランスを崩すような選手は選ばない。たとえリオネル・メッシという名前であってもだ」

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  • ツィエクはモロッコ代表で何キャップを記録しているのか?

    デビュー

    キャップ

    得点

    2015年10月9日

    40

    17

    ツィエクはモロッコ代表として通算40キャップをマークし、17得点を記録。2015年にデビューし、2018年のロシア・ワールドカップだけでなく、2019年のアフリカ・ネイションズカップにも出場した。モロッコでの最後の試合は、2021年6月12日のブルキナファソ戦となっている。

    オランダ生まれのツィエクは、ユース年代ではオランダ代表として、U-19とU-21のチームでプレー。しかし、モロッコ国籍でもあったため、A代表としてはモロッコを選択した。

    ツィエクと同じような道を歩んだモロッコ人選手は他にも多く、メディ・ベナティアはユース時代にフランス代表、ムニール・エル・ハダディはスペイン代表としてプレーした後、モロッコ代表を選択している。

  • ツィエクが再びモロッコ代表でプレーする可能性は?

    少なくともハリルホジッチが監督を務めている間は、ツィエクが再びモロッコ代表としてプレーする可能性はなさそうだ。

    このウインガーは、2022年2月にこの件について尋ねられた際、状況を覆すことに意欲的ではないことを『ADSportsTV』で話している。

    「モロッコ代表には戻らない。これが僕の最終決断だ。結局のところ、監督が決めたことであり、それを尊重しなければならない。それに伴うすべての嘘は、僕にとっては明らかで、代表チームには戻らない。ファンのことを理解しているし、申し訳なく思っているが、それが僕らの置かれている状況なんだ」

    ハリルホジッチ監督は2019年からモロッコの監督を務めており、2人の和解はすぐには見込めないため、ツィエクはおそらく新しい監督が就任するまで待たされることになりそうだ。

    だが、再びモロッコでプレーする可能性は残っており、カリム・ベンゼマやロイ・キーンなど、国際サッカー界から早期に引退し、後々復帰した有名選手の例を、サッカーファンは心に留めておくことができるだろう。