(C)Getty imagesJクラブが世界に挑む
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プレシーズンのジャパンツアーでJリーグクラブと対戦するパリ・サンジェルマン(PSG)。リオネル・メッシやネイマール、キリアン・エンバペら擁するスター軍団は、20日に川崎フロンターレ、23日に浦和レッズ、25日にガンバ大阪と対戦する。
Jリーグクラブにとっては、世界最高峰のチーム相手にチャレンジする絶好の機会だ。タレント軍団に挑むうえで、各クラブの攻守のキーマンとなる選手を紹介する。【文=林遼平】
(C)Getty images川崎F | Offensive Keyman:家長昭博
世界の強豪クラブを相手に家長がどれほどのパフォーマンスを見せるかは、多くのサポーターが楽しみにしているところではないだろうか。
川崎Fの攻撃において、今、誰が欠かせないかと聞かれたら家長と答える。それほどにチームで存在感を放ち、目に見える数字も残している選手だ。強靭なフィジカルと類い稀な攻撃センスで敵陣を切り裂き、近年はフィニッシュの精度も上昇。緩急の使い方が独特で誰とも違ったプレースタイルで異彩を放っている。
このプレースタイルがもし世界を相手に通用するなら、ワールドカップ(W杯)のような大舞台での活躍も想像できる。代表待望論も出ている選手だけに、PSGの屈強なディフェンスを翻弄するようなプレーを見せられるか期待したい。
(C)Getty images川崎F | Defensive Keyman:橘田健人
体格こそ決して恵まれていないものの、ボール奪取能力が高く、広範囲に動き回りながら守備の役割をこなすことから“和製カンテ”とまで呼ばれるようになった男。それが橘田健人だ。
大卒ルーキーとして迎えた昨年は圧倒的なパフォーマンスを披露。シーズン途中からアンカーのポジションでスタメンの座を手にすると、周りの助けもありながら、中盤における守備の大黒柱として様々なタスクを担いチームに貢献した。
今季は攻撃面での成長を求められた中で試行錯誤を繰り返し、時になかなかうまくいかないこともあったが、最近は徐々にプレーにキレが戻ってきた。今回、PSGとの戦いで世界のレベルを体験することで、どんなものを吸収し、次に繋げていくか楽しみだ。
(C)Getty images浦和 | Offensive Keyman:松尾佑介
生粋のドリブラーが浦和レッズの地で新たな進化を遂げている。
横浜FC時代はサイドを切り裂くスピード感あるドリブルが特徴で、巧みなステップワークから縦にも中にも勝負できる突破力が魅力だった。ただ、今季はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で最前線に入るオプションを試されると、背後へのランニングや鋭い抜け出しで新たな武器を見出し、直近の試合ではゴール前での嗅覚を発揮して初ゴールを奪取。徐々にFWとしてのプレーも板についてきた。
この感覚を自信に変えていく意味でもPSG戦は大きな意味を持つ。チームには新たにリンセンが加わり、前線のポジション争いは熾烈を極める。そこで定位置を掴んでいくためにも、ここで結果を残したいところだ。
(C)Getty images浦和 | Defensive Keyman:酒井宏樹
ワクワクするマッチアップが見られるだろう。かつてマルセイユの選手として何度もネイマールらとしのぎを削ってきた酒井が、今度は浦和のユニフォームを着て、PSGの選手たちと対峙する。11月開幕のW杯を考えても、PSGに所属する選手は勝ち上がっていけばいずれ戦うであろう選手たちばかり。そういった相手を完封できるか注目が集まる。
また、怪我から復帰後、酒井のコンディションがどれだけ戻ってきているかを確認する上でも、こういった相手との対戦は指標になる。3月の最終予選や6月の代表活動に参加できなかった間、山根視来の目覚ましい活躍などもあってスタメンが確保されているわけではない。ここで違いを見せることで“酒井宏樹ここにあり”を示したい。
(C)Getty imagesG大阪 | Offensive Keyman:鈴木武蔵
今夏、約2年ぶりに日本へと帰還したストライカーが見据えるのは、11月に開催されるカタールW杯だ。
186cmという体格の良さだけでなく、スプリントスピードのある鈴木は、これまで動き出しの鋭さを自身の特徴として挙げてきた。相手の背後や空いたスペースに大きく動くことで、チャンスメイクしたりゴールを奪ったり。それに加え、ベルギーでの戦いに身を置いたことで対人能力の必要性を学び、球際などで当たり負けしない体を作ってきた。
そういった成長を今回のPSG戦で見せることができるか。相手はプレシーズンとはいえ、ここで結果を残せば、代表への道も開けてくるはず。ここから低迷するG大阪を救っていく上でも重要な試合となる。
(C)Getty imagesG大阪 | Defensive Keyman:齊藤未月
現在、G大阪の中盤でひときわ存在感を放っている選手と言ってもいい。今年、期限付き移籍ながらチームに加わった齊藤は、徐々に出場機会を増やすと、今では片野坂監督のサッカーを体現する選手の一人となっている。
そんな齊藤の強みは何と言ってもメンタリティーの強さだろう。物怖じしない性格で周りに対してもはっきりと要求できる男は、新たなチームでも存在感を発揮。若手選手だけでなく、ベテラン選手に対してもピッチ上でコミュニケーションを増やし、積極的に会話することでチームのやるべきことを共有している。
プレーではボール奪取など守備での力強さだけでなく、前線に飛び出していく回数も増えてきた。攻守にフル稼働することでPSGの選手にも一泡吹かせたい。

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