2026年のFIFAワールドカップは、これまでにないスケールで開催される。アメリカ・カナダ・メキシコを舞台に、3カ国16都市を巡る世界最大級のスポーツイベントだ。観戦するファンにとっては、試合チケットだけでなく、都市間をつなぐ交通手段や宿泊場所の確保も大きな課題となる。
本記事では、2026年ワールドカップ観戦旅行に向けた宿泊、交通手段、チケット手配の方法について紹介する。
AFP
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海外ホテルの予約も日本語案内2026年のFIFAワールドカップは、これまでにないスケールで開催される。アメリカ・カナダ・メキシコを舞台に、3カ国16都市を巡る世界最大級のスポーツイベントだ。観戦するファンにとっては、試合チケットだけでなく、都市間をつなぐ交通手段や宿泊場所の確保も大きな課題となる。
本記事では、2026年ワールドカップ観戦旅行に向けた宿泊、交通手段、チケット手配の方法について紹介する。
Getty Images Sport2026年FIFAワールドカップは、6月11日から7月19日までの39日間にわたって開催される。大会はアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国による史上初の共同開催で、48カ国が出場する史上最大規模のワールドカップとなる。従来の32チーム制から大幅に拡大され、合計104試合が予定されている。
開幕戦はメキシコシティのエスタディオ・アステカで行われ、決勝戦はニューヨーク/ニュージャージーのメットライフ・スタジアムで開催される見込みだ。グループステージから決勝まで約1か月にわたる激闘が繰り広げられ、アメリカ大陸全体が世界中の注目を集める。
以下は、ステージごとの主要日程と会場の一覧表だ。
| ステージ | 日程 | 主な会場 |
|---|---|---|
| 開幕戦 | 2026年6月11日(木) | メキシコシティ(エスタディオ・アステカ) |
| グループステージ | 2026年6月11日〜6月27日(土) | 複数会場(12グループ、各チーム1〜3試合目を実施) |
| ラウンド32 | 2026年6月28日(日)〜7月3日(金) | 複数会場 |
| ラウンド16 | 2026年7月4日(土)〜7月7日(火) | 複数会場 |
| 準々決勝 | 2026年7月9日(木)〜7月11日(土) | 複数会場 |
| 準決勝 | 2026年7月14日(火)〜7月15日(水) | ダラス・スタジアム、アトランタ・スタジアムなど |
| 3位決定戦 | 2026年7月18日(土) | マイアミ・スタジアム |
| 決勝戦 | 2026年7月19日(日) | ニューヨーク/ニュージャージー(メットライフ・スタジアム) |
2026年大会では、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国にまたがる開催形式により、観戦旅行の難易度が過去最高レベルになると予想されている。試合ごとに都市が変わるため、宿泊先を押さえるタイミングを誤ると、費用だけでなく移動面でも大きな負担となる。結論から言えば、「早く動く」ことが成功のカギだ。
すでに一部の開催都市では、2026年夏の宿泊プランが予約可能となっており、早期に動くファンが増えている。大会期間中は各国からの観戦客が殺到し、ホテル価格は通常期の2倍〜5倍に高騰する見込み。特にFIFA関係者やメディアが大会の4〜6か月前に大規模な予約を行うため、一般観戦者が確実に宿を確保できるのは2025年内が勝負となる。
おすすめの方法は、「キャンセル無料プラン」で複数都市を仮押さえしておくこと。ExpediaやBooking.comではすでに2026年6〜7月の予約が可能な物件もあり、今から確保しておけば価格上昇を避けられる。2025年9〜10月に始まるVisaプリセールで観戦チケットが確定した段階で、本予約に切り替えるのが理想的だ。
さらに、2025年12月5日に行われる組み合わせ抽選会では、出場国と開催都市が正式に発表される。このタイミングで宿泊都市を再調整すれば、無駄な予約を減らし、現地観戦をより効率的に進められる。年明けから春にかけては価格が急騰する傾向にあるため、2025年内の確保が最も現実的な“ゴールデンウィンドウ”と言える。
観戦旅行を安心して楽しむためには、「早期仮予約→抽選結果で調整→春までに最終確定」という3ステップが鉄則だ。これを押さえておけば、現地の宿泊難民になる心配はない。
| フェーズ | 期間 | 推奨アクション | 主なイベント |
|---|---|---|---|
| 早期確保 | 今〜2025年秋 | キャンセル無料プランで複数の都市を仮予約。価格上昇前に先取り。 | - |
| チケット確定期 | 2025年9〜10月 | Visaプリセール後、観戦都市に合わせて宿泊先を整理・確定。 | Visaプリセール開始(2025年9月10日) |
| 最終調整 | 2025年12月〜2026年春 | 組み合わせ抽選結果を反映し、宿泊計画を最終確定。 | 組み合わせ抽選会(2025年12月5日) |
| 直前調整 | 2026年4〜5月 | 最終確認と追加予約。郊外や近隣都市の候補も検討。 | - |
Getty Images Sport2026年のワールドカップは、3カ国共催というスケールの大きさから、宿泊費の高騰が避けられない。特ここでは、無理なく出費を抑えながら、快適な滞在を実現するための現実的な戦略を紹介する。
宿泊費を削減する最も効率的な方法の一つが、ホテルのポイントプログラムとマイルを活用することだ。Marriott Bonvoy、Hilton Honors、World of Hyattといったロイヤリティプログラムを使えば、宿泊料金をポイントで支払えるだけでなく、航空券購入時のマイルと組み合わせることで実質的なトータル割引も可能になる。大会直前にはポイント宿泊枠の再放出が行われることもあるため、日常的にポイントを貯めておくことが有効だ。
宿泊費の高騰を防ぐ最もシンプルな戦略は、「キャンセル無料プラン」での早期確保だ。ExpediaやBooking.comなどでは、2026年夏の宿泊予約がすでに可能な都市もある。今のうちに複数の候補地を仮押さえしておけば、価格上昇前に保険をかけられる。観戦チケットが確定した段階で不要な予約をキャンセルし、本命の宿を残すのが理想的な動きだ。
ホテルだけに頼らず、Airbnbやホステル、アパートメントタイプの宿泊施設を組み合わせることで、大幅な節約が可能になる。AirbnbはFIFA公式サポーターとして全開催都市に登録物件を持ち、信頼性も高い。キッチン付き物件を選べば、現地の外食費を抑えることもできる。さらに、Airbnbの支払いに旅行系クレジットカードを使えば、後からポイントで費用を相殺する「実質割引」も狙える。
スタジアム直近エリアでは、試合週に宿泊料金が一気に高騰する。これを避けるには、郊外や隣接都市での宿泊が有効だ。例えば、ニューヨーク開催の場合はニュージャージー側、マイアミ開催ならフォートローダーデールなど、電車で30〜60分圏内のエリアを選ぶことで、一泊あたり50〜100ドルの節約につながる。現地交通の整備が進む北米大会では、郊外滞在でもアクセス面の不安は少ない。
個別予約よりも費用を抑えられるのが「パッケージ予約」だ。ExpediaやTrip.comでは、航空券と宿泊を同時に手配することで、最大20〜30%の割引が適用されるケースもある。観戦都市が複数ある場合でも、都市ごとの宿泊を一括で管理できるため、旅程調整もスムーズだ。団体パッケージはやや高額だが、チケット・移動・宿泊をまとめて確保できる安心感がある。
| 節約方法 | 内容 | メリット |
|---|---|---|
| ホテルポイント+マイル活用 | MarriottやHiltonなどのポイントで宿泊費を補填。 | 航空券と組み合わせて実質割引が可能。 |
| キャンセル無料の早期予約 | 複数宿を仮押さえして価格上昇前に確保。 | リスクなく価格変動を回避。 |
| 民泊・ホステル利用 | Airbnbやホステルで宿泊費と食費を削減。 | 現地体験を楽しみながら節約。 |
| 郊外・近隣都市滞在 | スタジアム近郊から1時間圏内に宿を確保。 | 一泊あたり最大100ドルの節約が可能。 |
| パッケージ予約 | 航空券とホテルを同時予約して割引適用。 | 全行程を一括で管理でき、コストも低減。 |
2026年大会は、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国、計16都市にまたがって開催される史上最大規模のワールドカップとなる。そのため、現地観戦では「都市間移動」と「スタジアムアクセス」の2つをどう設計するかが、旅費と時間の両面で最も重要なポイントとなる。大会を通して複数都市を巡る場合、移動計画を事前に立てておくことが観戦旅行成功のカギだ。
今大会では、東西に広大な国土を持つアメリカを中心に開催されるため、主要都市間の移動は飛行機が基本となる。例えば、ニューヨークからマイアミまでは約2時間半のフライトで、平常時は片道100〜200ドル前後だが、大会期間中は需要増により価格が大幅に上がる可能性がある。試合日程も移動負担を考慮して、西部・中部・東部の3地域ブロック内で構成されており、長距離移動を避けやすいよう調整されている。
一方で、時間に余裕がある観戦者なら、鉄道や長距離バスの利用も選択肢になる。アメリカ東海岸ではアムトラック(Amtrak)が主要都市を結んでおり、ボストン〜ニューヨーク〜ワシントンD.C.間を中心に高速路線が整備されている。また、GreyhoundやFlixBusといったバスを使えば、片道20〜30ドルほどで移動できることもあり、コスト重視のファンには魅力的な選択肢だ。
レンタカーも都市間移動の手段としては有力だ。3〜4人での観戦旅行であれば、ガソリン代や高速料金を割り勘できるため、1人あたりの移動コストを抑えられる。ただし、アメリカの都市部は渋滞や駐車スペース不足が多く、会場周辺の交通規制も予想されるため、走行ルートと駐車場の事前確認が欠かせない。
試合当日のスタジアムアクセスでは、地下鉄やバスなどの公共交通機関が基本となる。利用料金は1回数ドル程度で、交通パスを使えば割安で移動可能だ。ただし、アメリカのスタジアムの多くは郊外に位置しており、公共交通だけではアクセスが難しい場合もある。その際はUberやLyftなどのライドシェア、またはタクシーを併用するのが現実的だ。距離によっては片道20〜50ドル前後を想定しておくとよい。
ワールドカップ開催都市の中には、試合日限定でスタジアム行きのシャトルバスを運行したり、公共交通を無料化する動きもある。たとえば過去大会でも、主要交通機関が試合チケット提示で無料乗車できる仕組みが採用されたケースがあり、今回も同様の施策が期待されている。大会直前には各都市の公式サイトや交通局の発表をチェックし、現地の移動環境を把握しておくことが重要だ。
2026年大会では、観戦チケットの確保と同じくらい「移動の設計力」が問われる。どの都市で観戦するかを早めに決め、航空券・宿泊・交通手段を一体で組み合わせることが、快適な観戦旅行への最短ルートになる。
AFP2026年に開催されるFIFAワールドカップ(北中米大会)では、チケット販売が2025年9月から段階的に進行している。今回の販売は複数フェーズに分かれており、Visaカード保有者向けの抽選先行から始まり、一般向け抽選、さらに大会直前の先着販売へと続く長期スケジュールだ。購入を検討しているファンは、どの段階で応募できるかを事前に把握しておく必要がある。
チケットはFIFA公式サイトでのみ販売され、購入には無料アカウント「FIFA ID」の登録が必須。13歳以上で作成でき、購入手続きは18歳以上から可能となっている。非公式ルート(TicketmasterやStubHubなど)での購入は詐欺や無効化のリスクがあるため、FIFAは「公式ルート以外では購入しないこと」を強く推奨している。
第1フェーズはVisaカード保有者向けの抽選販売で、2025年9月に実施。続いて、一般向け早期抽選(第2フェーズ)が10月末に行われる。その後、組み合わせ抽選会(2025年12月5日予定)の結果を踏まえた「対戦カード指定抽選(第3フェーズ)」が開始され、最後に大会直前の「先着販売フェーズ」で残席分が放出される流れだ。
また、VIPラウンジ付きの「公式ホスピタリティパッケージ」は、一般販売よりも早い2025年7月から先着順で販売中。こちらはFIFAの公式パートナー「On Location」が独占的に提供しており、観戦チケットとホスピタリティが一体化した高級パッケージとなっている。
チケット購入後に観戦できなくなった場合は、FIFAが運営する公式リセールプラットフォーム(2025年10月2日開設予定)で再販が可能だ。正規ルートでの売買を保証する仕組みのため、第三者サイトよりも安全に取引が行える。
観戦を確実にしたいファンは、早めにFIFA IDを登録し、Visaプリセールと一般抽選の開始日を把握しておくことが重要だ。販売フェーズごとの応募期間を逃さなければ、希望の試合チケットを手に入れるチャンスは十分にある。
| 販売段階 | 内容 | 応募期間 | 対象者 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 第1フェーズ | Visa先行抽選販売 | 2025年9月11日(木)〜9月20日(土) | Visaカード保有者限定 | 当選者には購入時間枠が割り当てられる。結果は9月29日通知。 |
| 第2フェーズ | 一般向け早期抽選(Early Ticket Draw) | 2025年10月27日(月)〜10月31日(金) | 全ユーザー | Visa以外のカードも利用可。ロサンゼルス観光庁も連動発表。 |
| 第3フェーズ | 組み合わせ抽選後販売(Random Selection Draw) | 2025年12月5日(金)以降 | 全ユーザー | 対戦カード確定後、希望試合を選択して申込可能。 |
| 最終フェーズ | 先着順販売(Last-Minute Sales) | 2026年春〜大会直前 | 全ユーザー | 残席分を先着で販売。チケット数は限られる。 |
2026年に北中米3カ国で開催されるFIFAワールドカップでは、チケット価格が過去大会を大きく上回る水準で設定されている。FIFAが導入する「ダイナミックプライシング(変動価格制)」により、販売状況に応じて価格がリアルタイムで変動する仕組みが採用され、人気カードでは発売初日から数%単位で上昇するケースも出ている。
FIFAの公表値によると、最も安価なカテゴリー4チケットはおよそ60ドル(約9,000円)からスタート。一方で、決勝戦のカテゴリー1は6,730ドル(約100万円)に達し、2022年カタール大会のおよそ4倍にあたる過去最高額となっている。つまり、観戦場所や試合の重要度によって価格差が極端に開く構造となっており、早期購入が費用を抑える唯一の手段だ。
| 試合ステージ | カテゴリー | 価格帯(USD) | 概算日本円(1ドル=150円換算) | 座席位置の目安 |
|---|---|---|---|---|
| グループステージ | カテゴリー4(最安) | $60〜 | 約9,000円〜 | 上層スタンドやコーナー席 |
| グループステージ | カテゴリー1(最高) | $410〜620 | 約61,500円〜93,000円 | ピッチサイドの前列席 |
| 決勝戦 | カテゴリー4(最安) | $2,030 | 約304,500円 | 上層階中央または隅席 |
| 決勝戦 | カテゴリー1(最高) | $6,730 | 約955,500円 | 下層階メインスタンド前列 |
開催都市によってもチケット相場に大きな差がある。ロサンゼルスやニューヨークの試合は特に高額で、開幕戦(ロサンゼルス)のカテゴリー1は約2,735ドル(約41万円)からと、準決勝並みの水準に達している。一方で、メキシコのモンテレイやグアダラハラは比較的手頃な価格設定で、現地ファンにも購入しやすい状況が続いている。
2026年大会では、座席カテゴリーの基準が従来の「ピッチ視界」から「スタジアム内の階層構造(レベル)」へと変更された。これにより、同じゴール裏でも1階席であれば上位カテゴリーとして扱われるなど、価格と座席の関係が以前よりも複雑化している。
一般販売とは別に、専用ラウンジ・食事・VIP席などが含まれる「ホスピタリティパッケージ」が2025年7月から先着順で販売中だ。これはFIFA公式パートナーのOn Locationが独占的に取り扱っており、価格は1,350ドルから最大46,000ドル超にまで及ぶ。販売開始直後から高額プランを中心に完売が続出しており、富裕層向けの特別枠として注目されている。
| パッケージ名 | 対象試合 | 価格(USD) | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| シングルマッチ | 1試合 | $1,350〜 | 軽食・ドリンク付きシート |
| ベニューシリーズ | 1会場の全試合(4〜9試合) | $8,275〜 | ラウンジ利用・プレミアムシート |
| フォロー・マイ・チーム | 応援チームの全試合 | $6,750〜 | グループ3試合+決勝T1試合 |
| 決勝戦パッケージ | 決勝戦 | $25,800〜$46,050 | 最高級ホスピタリティ・専用アクセス付き |
公式チケットを入手できなかったファン向けに、FIFAは2025年10月2日から公式リセールプラットフォームを設けているが、既に市場価格は急騰している。特にアメリカ・カナダ開催分は上限が設けられておらず、基準価格の数倍から数万ドルに達するケースも確認されている。さらに、売買双方から計30%の手数料が徴収されるため、転売価格が実勢よりもさらに高騰する構造となっている。
史上最多の試合数と観客動員が見込まれる2026年大会。チケットは争奪戦必至であり、少しでも費用を抑えるには、FIFA IDの早期登録と抽選フェーズの参加が欠かせない。価格変動を見極めながら、公式ルートでの購入を徹底することが、安全かつ現実的な戦略となる。