新ユニフォームの発表は、来シーズンを迎えるためのウォーミングアップとして恒例行事になってきている。良質のサッカーだけでは満足できない。プレイヤーの見た目も非常に大切な要素なのだ。
クラブがメーカーと何億円もの契約交渉を行い、ファンは一年ごとに大金を支払って新しいユニフォームを購入する。クラブにとっては非常に儲かるビジネスだ。
2019-20シーズンに先立って、『Goal』がここまで入手した強豪クラブの新ユニフォーム情報を総括。リークや噂レベルの情報も一部含まれているので注意が必要だ。
Adidas/Nike Goal composite新ユニフォームの発表は、来シーズンを迎えるためのウォーミングアップとして恒例行事になってきている。良質のサッカーだけでは満足できない。プレイヤーの見た目も非常に大切な要素なのだ。
クラブがメーカーと何億円もの契約交渉を行い、ファンは一年ごとに大金を支払って新しいユニフォームを購入する。クラブにとっては非常に儲かるビジネスだ。
2019-20シーズンに先立って、『Goal』がここまで入手した強豪クラブの新ユニフォーム情報を総括。リークや噂レベルの情報も一部含まれているので注意が必要だ。
Twitter/acmilanACミランの新ユニフォームを制作するのはプーマ。これまで何度か使用された細い赤黒のストライプに回帰した。特に1970年代、1990年代、2010年代のミランによく見られたストライプを採用した格好だ。
Adidas/Ajax5月初旬に披露されたアヤックスの新ユニフォームは、従来の装いに若干の変更が加えられたものだ。
これまで通りアディダスが制作したが、襟元はVネックからクルーネックに変更され、襟の黒い部分が若干増えている。
2018-19ユニフォームでは肩口にあったストライプの位置が変更されている。3本のストライプは脇口に走っている。

また、アヤックスはサードユニフォームも発表している。このユニフォームは昨シーズンのエールディビジ最終節、デ・フラーフスハップ戦で初めて披露された。ダークグリーンのメインカラーにオレンジのストライプが特徴的だ。
Adidas / Goal compositeアーセナルはプーマとの契約を昨シーズンで解消。ガナーズは1990年前半以来久々にアディダスをパートナーに迎え、3億ポンド(405億円)もの大規模契約に合意した。
アディダスの3本のストライプが入った、モダンなアーセナルのユニフォームがインターネットにリークされ、その一端を垣間見ることができた。次いで、7月1日にクラブから正式に発表された。
近年のアディダスが作るユニフォームは、懐古的な趣きを強調している。どうやら、デザイナーは特に1980年から1990年代のスタイルに影響を受けているようだ。1986年から1994年にかけて、アーセナルのユニフォームはアディダスが担当しているため、インスピレーションを得られる素材はたくさん残されている。
発表時の映像の主役は他でもない、イアン・ライト。「ロンドン人として産まれてくる人はおらず、ロンドンの環境が彼らをロンドン人にするのだ」と話っている。過去・現在のスターにも焦点が当てられており、著名なガナーズ・ファンでもあるハリウッドスター、イドリス・エルバも出演した。

リーク情報によって垣間見ることができたアディダス製のアウェーユニフォームは、1990年代に見られた薄い縦ストライプにインスパイアされたようだ。
しかし、イアン・ライトらが着ていたものとは違って、赤色は配されていない。もちろん、クラブのエンブレムの赤色は残されているが。
ICC(インターナショナル・チャンピオンズカップ)のバイエルン戦で着用され、初めて実戦の舞台でお披露目された。
Nike/Atletico Madridナイキによるアトレティコ・マドリーのホームユニフォームは、近年実験的なデザインが続いている。スポーツウェアの巨人はクラブの象徴であるキャンディ・ストライプ(赤と白のストライプ)で遊び尽くしているようですらある。
しかし、2019-20シーズンのユニフォームは伝統のソリッドなストライプに回帰した。もしかすると、これがナイキによる最後のユニフォームになるかもしれない。というのも、プーマとの契約が噂されているからだ。
Nike/Barcelonaバルセロナは2019-20シーズンに向けて再びナイキをパートナーに迎え、ホーム・ユニフォームを大胆で斬新に刷新しようとしている。
カタルーニャのクラブは、伝統のブラウ・グラーナ(青とエンジ)の太い縦ストライプから大きく逸脱することを近年全くいとわない。それどころか2015-16シーズンにはボーダー柄を採用したほどだ。さらに、今シーズンのホーム・ユニフォームはバルセロナにとって大きすぎる一歩になりそうだ。
今シーズン、バルサはクロアチア代表のようなチェック模様のユニフォームを着ることになる。キャッチフレーズは「タレントは、他とは違う」。クラブの発表では、この模様は、カタルーニャ行政区にあるアシャンプラの町並みにインスパイアされたものだという。
バルサはこれまでこのような奇抜なデザインには踏み切ってこなかったが、この新しいユニフォームは、2018年に制作された特別仕様のユニフォームを彷彿とさせる。これはナイキとクラブの20周年に渡る協業を記念し作成されたものだった。
Nikeアウェーの新ユニフォームは、ラ・マシア(バルセロナの育成組織)の40周年を記念したモデルになっている。
1979年のユニフォームを基調とした今作は、黄色地に正面から斜めに入った赤と青のサッシュが特徴的。襟はVネックで、後ろ側にはカタルーニャの旗が配されている。一方、袖口の片側は赤色、もう片方は青色と、左右で異なる色を配している。
ナイキのピート・ホッピンスはユニフォームに込められた意図をこう語っている。
「79年のバルサのアウェーユニフォームはカルトな名作ですし、私たちとしてはラ・マシアに敬意を表したかったので、創立年のユニフォームを原典として起用することでユニフォームに完璧な意味を込めることができました。見てわかるように、美しく、古き良きバルサのデザインが、最先端のあらゆるテクノロジーとよく融合しています。ラ・マシアはこれまでたくさんの象徴的プレイヤーを輩出してきましたので、私たちが記念ユニフォームを作ることができたことは光栄です」
Bayern Munichバイエルン・ミュンヘンとアディダスは長期間に渡って協力関係にあるが、美しいユニフォームの完成には至っていない。
来シーズンのユニフォームは、今シーズン使われたジグザグの90年代風ストライプを廃止し、うっすらとパターニングされた、2種類の異なる赤色からなる横ストライプが採用された。
T-モバイルが胸スポンサーを継続し、カタール航空も引き続き袖口のスポンサーとなった。
Bayern Munich昨シーズンチャンピオンのアウェーユニフォームに関しては、2018-19の薄い水色とは打って変わって全面白色に戻ることになった。
Pumaボルシア・ドルトムントは2019-20シーズンもプーマとの関係を継続する。新しいホームユニフォームはデザインに若干の変更が加えられている。
全体的に黒色が少なくなり、黄色を多く配色。肩には目を引く幾何学模様が配されている。
なお、来シーズンの胸スポンサーも、エボニックだ。
New Balance/Celticニューバランスが2019-20シーズンのユニフォーム制作を務め、伝統のボーダー柄に若干の変更を加えている。
全体的に白色を多く配置。ボーダー模様は肩の手前で止まっている。襟口はクルーネックであった旧ユニフォームからポロカラーに変更されており、配色デザインの変更によってこの緑の襟周りが見事に引き立っている。
New Balanceセルティックは2019-20シーズンでは、白色から撤退。黄色のメインカラーにダークグリーンの背番号でプレーすることになる。
Nike2019-20シーズンのホームユニフォームは5月初旬に発表されたが、全体が青色のデザインに戻ることになった。2018-19シーズンには施されていた白と赤の線も入っていないが、その代わり、全体にスタンフォード・ブリッジにインスパイアされたパターンが配されている。
このパターンは1990年代のホームユニフォームを思い起こさせるものとなっている。当時は、伝統の青色にツートーンカラーの揺らめくような柄が入ったデザインが多用されていた。
Chelseaナイキがアウェーユニフォームを披露したのは7月中旬。クリスプ・ホワイトのポロデザインとなっており、赤と青の線が入ったボタンダウン・カラーが採用されている。新デザインは1960年代のモッズカルチャーにインスパイアされたものだとのこと。これは東ロンドンのスタンフォード・ブリッジの近くに位置する、キングス・ロードで支持されたファッションスタイルだ。
ボタンやシャツの内側には「Pride of London(ロンドンの誇り)」の銘が施されている。白のパンツとチェルシー・ブルーのソックスがコーディネートを引き立てる。ソックスのふくらはぎ中程には、白-赤-白のストライプが配されている。
Nike/Inter新ユニフォームには斜めの青黒ストライプが導入された。この斜めストライプの位置は、胸スポンサーであるピレリのロゴ付近に限定されている。
このストライプはピレリのビジネスによく合っている。というのも、この模様が縦ストライプに合わせて配されるとタイヤの模様のように見えるからだ。
ナイキが引き続きインテルのユニフォームを制作しており、今年はVネックと袖に施された白抜き部分も特徴となっている。
Nike今シーズンのユニフォームは、非常に珍しいところから着想を得ている。
3冠を獲得した2009-10シーズン、ジュリオ・セーザルが身につけたGKユニフォームが、今年の目を奪うようなアクアマリンのユニフォームの原点だ。
Vネックの襟を採用し、そこには黒と金の縁取りがなされている。白いパンツと、緑と白の2色を配したソックスがシャツに合わせられる。
Gettyエンブレムの新調に始まり、ファンはユヴェントスのブランド再構築を経験してきたが、今度は新ユニフォームの見た目にも慣れていかねばならないことになる。
クリスティアーノ・ロナウドを始めとするスターが今季身にまとうのは、伝統の白黒ストライプではなく、白と黒の2色が左右に分かれて配置されたシャツになる。この2色の中心には朱色のストライプが施されている。
エンブレム上部の3つの星は白から金色に変更されたが、ジープは変わらず胸スポンサーを継続している。
Leicester Cityレスター・シティが新ユニフォームを発表したのは5月7日。アディダスが今年も制作を担当している。
新ユニフォームは「クラブが根ざす地域の独特な文化的多様性や、サポーターを称賛したもの」だとのこと。パンツは、2014-15シーズン以来使われてこなかった白色。そしてソックスは青となっている。
Leicester City/Adidasフォクシーズ(レスターの愛称)は2つのアウェーユニフォームを併用するが、ピンク色の方が一際異彩を放っている。
胸元の細かいストライプは、近年アディダスがドイツ代表に提供してきたユニフォームによく似たもので、肩には黒いストライプが施されている。
アディダスのロゴとクラブのエンブレムも黒で統一されており、スタイリッシュな作品に仕上がっている。
New Balanceリヴァプールの新ホームユニフォームは4月に発表され、制作を担当するニューバランスは、ボブ・ペイズリー監督時代のデザインに着想を得たとのことだ。
ペイズリーが監督を務めた1970-80年代には、とりわけピンストライプ柄のユニフォームが起用されてきた。その期間中、6回のリーグ優勝と3回のヨーロピアン・カップ(CLの前身大会)優勝を飾った。ピンストライプが再び採用されたほか、他にも若干のデザイン変更が加えられている。ニューバランスのロゴとリヴァプールのエンブレムは白から金色に戻り、襟もUネックになっている。
DFファン・ダイクは「今シーズンのホームユニフォームは特に強そうだね。これを着て戦うのが本当に楽しみだ。今シーズンも成功して、クラブの歴史を積み重ねていけるのだから」と語る。
リヴァプールはまた、新GKユニフォームを発表しており、こちらは黒と金のメインカラーが洒落た作品になっている。
New Balance新ユニフォームは白を基調としているが、袖に少々の赤を配し、エンブレム、スポンサーロゴ、メーカーロゴはネイビーで施された。
デザインと基調色はアンフィールド周辺の道路標識にインスパイアされたものだと言われている。
Pumaマンチェスター・シティはナイキとの協力を終え、6億5000万ポンド(約877億円)の巨大契約をプーマと締結した。この契約はシティ・フットボール・グループの他のチーム、たとえばメルボルン・シティやジローナのユニフォームも含まれるものだ。
7月1日に発表された新ユニフォーム。ホームユニフォームは伝統のライトブルーだが、少々の紫色が施されている。ジャガード織りのパターンは、18〜19世紀の産業革命の際に隆盛を極めたマンチェスターの綿工業を表している。
プーマCEOのビョルン・グルデンは以下のように語っている。
「我々はフィールドのパフォーマンスを最大限高めることだけでなく、フットボール・カルチャー、音楽、ゲーム、ファッションなどの分野をつなぎ合わせてファンに刺激を与えていきたいのです」
Pumaマンチェスター・シティのアウェーユニフォームは大部分が黒。肩に黄色のストライプ、襟には青の縁取りが施され、プーマのロゴはピンク色だ。この色合は有名なナイトクラブ「ハシエンダ」から着想を得ている。ハシエンダは1980〜90年代にマンチェスターで有名なナイトクラブで、「マッドチェスター・ムーブメント」と呼ばれる音楽の流行の起点となった。
Manchester Cityシティのサードユニフォームは、プレシーズンツアーでチームが上海に向かう前に発表された。
クラブによると、「鮮やかで常識を打ち破るような色合いはクラブの現代性を表すほか、男女チームともにクラブミッションとする、アカデミーからトップチームまで一貫した、魅力的かつテクニックに根ざした攻撃的なサッカーも表現している」とのことだ。
ペップ・グアルディオラ監督は「サッカーは、世界の何億人の人たちのインスピレーションや楽しみの源だ。我々のピッチでの目標は、攻撃的なプレーとエンターテイメント性あふれるサッカー。だから、プーマのデザインチームがそれにインスパイアされてサードユニフォームを作ってくれたことを嬉しく思っているよ。今シーズンのユニフォームをピッチで見られることを楽しみにしているよ」と語っている。
adidasマンチェスター・ユナイテッドはアディダスとの協力関係を新シーズンも継続。新ユニフォームは、エンブレムの変更を含めて全面的に刷新された。
2018-19ユニフォームでは、肩のストライプ、横縞のストライプ、裾と黒を多めに施されていた。一方で、新ユニフォームは、3冠を獲得した1999年の象徴的ユニフォームをインスパイアしたものとなっている。その結果、黒が施されたのは、首周りとアディダスのロゴ(以前は白)だけとなった。肩の3本のストライプは残されたが、少し暗い赤色になっている。
一番大きな変化は、エンブレムの形状だ。盾の形にかたどられたエンブレムは、黒と金で彩られている。

Marseille/Pumaマルセイユの新ホームユニフォームは、青色部分を縮小。肩部のカラリングを撤廃し、代わりに細いピンストライプ柄を採用した。
このユニフォームの制作はプーマが担当。襟はクルーネックからVネックへ変更され、ピンストライプ柄を引き立たせている。
Newcastle United/Pumaニューカッスルは大胆な新ユニフォームを披露。ホームユニフォームではストライプの数が少なくなっている。
1969年のインターシティーズ・フェアーズカップ(UEFAカップの前身)を制した際のユニフォームに着想を得たもので、前面に配された2本の太い白ストライプが特徴的だ。チームのエンブレムとプーマのロゴは左ではなく、胸の中央にあしらわれている。襟は黒の丸首が採用され、白い縁取りが施された。
黒のパンツと白のソックスがこのシャツに組み合わされる。
Nike新しいパリ・サンジェルマンのホームユニフォームは6月末に公式発表された。
制作を担当したナイキは、クラブとのパートナーシップを2032年まで延長。新しい胸スポンサーのアコー・ライブ・リミットレス(ALL)と象徴的な「エシュテル・スタイル」(PSGのチームカラーをデザインしたダニエル・エシュテルに由来するスタイル)を再び採用。中央に配した白と赤のラインが特徴的だ。
このユニフォームは、ナイキとのパートナーシップ30周年を祝う作品でもある。
New Balance2019-20のホームユニフォームはこれまでとあまり変わらず、青と白のストライプが映える作品だ。しかし、これまでと違って、制作担当のニューバランスは黒の縁取りを廃止し襟と肩に青を多く配置。ニューバランスによると、この新ユニフォームは「ドラゴンズ・トゥギャザー」キャンペーン(チームとサポーターの一体化を意味するキャンペーン)を祝したものであるという。
Adidasレアル・マドリーの新しいホームユニフォームはアディダスの制作。5月初旬にTwitterで写真がリークされ、ファンはその一部を早くから垣間見ることができた。
ロス・ブランコスの新ユニフォームはもちろん白になるが、サブカラーは白から金に変更された。金色は2011-12シーズン以来の再登場となる。
興味深いことに、プロモーション写真に起用されたのは、残留が不透明なガレス・ベイルだった。
Adidasリーガの巨人は2019-20シーズンのアウェーユニフォームで青と金を身に纏うことになる。
クラブとアディダスからのプロモーション画像では、ガレス・ベイルがここでも登場。しかし、彼についてはマドリーでの将来についてのシリアスな疑問がいまだに残されている。
Roma/Nikeインテルのユニフォームに大胆な変化を施したナイキであったが、ローマのホームユニフォームにはそこまでの大きな変化は起こらなかった。
ローマは2018-19シーズンとほぼ同じユニフォームを用いるが、ほんの少しの変更が加えられている。特に、襟と袖に稲妻のようなデザインが施された。
カタール航空が今年もクラブのスポンサーを継続。胸スポンサーに鮮やかに配されたロゴが特徴的だ。
Roma/Nikeローマのホームユニフォームに少しだけ加えられた稲妻のモチーフが、アウェーユニフォームには前面に押し出されている。白いシャツには、巨大なオレンジと赤の稲妻が大胆にたすき掛けされている。
ホームユニフォームと同じく、襟のデザインはVネックになっている。
Nikeトッテナムの新ユニフォームはまだ発表されていないが、ナイキが制作することになっている。
予想通り、白の基調色にネイビーが入ることになるだろう。一方で、報道によると黒も加わることになりそうだ。また、ユニフォームの下部にはグラデーションを用いたデザインを施すことになりそうだ。
Valencia CFバレンシアは7月5日にホームユニフォームを発表。バレンシアの街の古代ローマ時代の歴史にインスパイアされたクラシックなデザインであり、ファンへの敬意も表現した一作だ。このユニフォームはさらに、ホームスタジアムの名称の由来にもなったメスタージャ運河との特別な関係も描いているとのこと。
Valencia CF7月初旬に発表されたバレンシアのアウェーユニフォームは、黒とオレンジの色合いが特徴的。スペインの火と情熱の祭典である「ラス・ファジャス」に着想を得たユニフォームだ。