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ラ・リーガの今季ベストイレブンは…レアル・マドリーからは誰1人として選ばれず
Getty1GK:ヤン・オブラク|アトレティコ・マドリー
間違いなくラ・リーガNo.1、いや世界一のゴールキーパーといっていいだろう。
スペインで堅守を誇るアトレティコ・マドリーが今シーズンに許した失点はわずかに27であり、この数字に最も大きく貢献したのがヤン・オブラクだ。
クリーンシートの数(20回)では誰にも負けておらず、セーブ率(79.39%)でも最低5試合をこなしたゴールキーパーの中でトップに立っている。
4月には当然クラブから好条件のオファーが提示され、契約が更新されたが、彼に触手を伸ばすクラブは多く、契約解除金の1億ユーロが十分な金額であるかどうかは議論の余地が残る
Getty2DF:ダミアン・スアレス|ヘタフェ
今季チャンピオンズリーグを視界に捉える位置につけたヘタフェの躍進の中で、ジェイミー・ヴァーディのように下位リーグからの大出世を果たしたハイメ・マタに注目が集まるのは当然だ。
しかし、その後ろでチームを支えたダミアン・スアレスのシーズンを通したパフォーマンスは、称賛に値するものだった。この31歳のウルグアイ人以上にチャンスメイク(56回)をしたDFは他におらず、アシストも3つ記録している。
Getty Images3DF:ジェラール・ピケ|バルセロナ
シーズン序盤でミスを連発したバルセロナのディフェンダー、ジェラール・ピケに対しては多くの者が「引き際」を連想した。
しかし、年が明けるとこの32歳は調子を取り戻し、バルセロナのラ・リーガ連覇に貢献した中心人物として大車輪の活躍をみせた。特にコパ・デル・レイとラ・リーガで、サンティアゴ・ベルナベウにてレアル・マドリーに連勝した際のプレーは際立っており、ホルヘ・バルダーノは「ピケは自分のプレーに陶酔している印象を受けたよ。クラシコでの活躍を考えれば、それは当然のことなんだけどね」と述べてピケを称賛している。
Gonzalo Arroyo Moreno4DF:ディエゴ・ゴディン|アトレティコ・マドリー
ディエゴ・ゴディンにとって、今シーズンのパフォーマンスは最高のものではなかったかもしれないが、すでに退団が決まっているこのアトレティコ・マドリーの大黒柱のクオリティは、ラ・リーガの他のディフェンダーを圧倒する。
過去5年にわたり、ヨーロッパで最高のディフェンスリーダーとされてきた彼は、今シーズンもメジャータイトルに値する活躍をみせてきたが、残念ながらアトレティコ・マドリーはラ・リーガで2位に終わり、チャンピオンズリーグでもユヴェントスにショッキングな敗戦を喫してしまったため、彼は手土産なしにクラブを去ることが決まってしまった。
退団発表の際には涙を流したゴディンだったが、アトレティコのためにすべてを捧げ、チームメイトの手本となり続けた彼は胸を張ってチームを去っていけるはずだ。
Getty Images5DF:ジョルディ・アルバ|バルセロナ
チャンピオンズリーグでリヴァプール相手に大逆転を許したバルセロナの中でも、最もショックを受けていたのがこのジョルディ・アルバかもしれない。しかし、連覇を達成したラ・リーガでの彼の活躍はほぼ完璧だったと言っていいだろう。
リオネル・メッシとはまるでテレパシーで通じているかのようであり、センセーショナルなゴールを何度も演出してきた。彼のアシスト数(8回)を上回るディフェンダーは他におらず、さらには自身でもいくつかのゴールを決めており、スペイン代表からも再びお呼びがかかっている。
Getty6MF:パブロ・サラビア|セビージャ
レアル・マドリーの下部組織で育ち、かつてはカスティージャ(レアル・マドリーBチーム)でプレーしたパブロ・サラビアだが、今シーズンの活躍には古巣も戻ってきて欲しいと願ったことだろう。
今季は12ゴール13アシストと、25ものゴールに直接関与。今はセビージャで実りの時を迎えている。サラビアは1月にチェルシーへの移籍を拒否したと伝えられているが、セビージャをヨーロッパリーグへと導いた功績を考えれば、今夏の移籍の目玉となってもおかしくない選手だ。
Getty7MF:ダニ・パレホ|バレンシア
バレンシアのキャプテンを務め、今シーズンの4位フィニッシュに大きく貢献した。パレホが挙げた9ゴールを超えるゴール数を記録したミッドフィルダーは、サラビアとホセ・ルイス・モラレスだけであり、さらには6つのアシストも記録した。
30歳を迎えたバレンシアの10番だが、クリエイティブなプレーは健在であり、3月にはスペイン代表にも招集されている。
Getty8MF:ロドリ|アトレティコ・マドリー
今シーズンのラ・リーガをコンスタントに観ていた人ならば、マンチェスター・シティを率いるペップ・グアルディオラが、来シーズンの補強としてロドリを欲しがっているというニュースに少しも驚くことはないだろう。
昨夏ビジャレアルからアトレティコ・マドリーへと帰ってきたこの22歳は、新戦力として素晴らしい活躍を見せてきた。スペイン代表でもプレーしており、パスの正確さや試合の流れを読む能力の高さからセルヒオ・ブスケッツの後継者として期待されている。
2000万ユーロ(約25億円)でロドリを再獲得したアトレティコ・マドリーだったが、今年の夏に7000万ユーロ(約86億円)でマンチェスター・シティへと移籍する可能性がある。たとえ移籍が実現しなかったとしても、それだけの価値に見合う男だということに違いはない。
Getty9FW:リオネル・メッシ|バルセロナ
今シーズンのリオネル・メッシが公約として掲げたミッションは、チャンピオンズリーグのタイトルを再びバルセロナに持ち帰ることだった。結果としてその約束が果たされることはなかったが、その責任を彼に問う者はほとんどいないだろう。
キャプテンとして迎えた初めてのシーズンで、メッシは国内リーグとチャンピオンズリーグの両方でチームを牽引して素晴らしい結果を残してきた。ラ・リーガだけで36ゴールを挙げて得点ランキングでトップに立ったメッシは、ヨーロッパ・ゴールデンシューもほぼ手中に収めており、さらにはチャンピオンズリーグでも12ゴールを挙げて並外れた能力を見せつけた。
チャンピオンズリーグ制覇こそ叶わなかったが、バロンドールの受賞は確実視されており、彼の世界一のプレーヤーとしての地位はいまだ揺らいでいない。
Getty Images10FW:ルイス・スアレス|バルセロナ
カリム・ベンゼマをはじめ「9番」の選考争いは熾烈だったが、やはり攻撃の先陣を切るにはルイス・スアレスが最も頼りになると判断した。
実は、ベンゼマとスアレスの両者が今シーズンに残した数字はまったく同じ(21ゴール6アシスト)であり、ベンゼマはレアル・マドリー失墜の傷を浅くする活躍をみせ、スアレスはラ・リーガのタイトルを確実にするためのプレーを披露した。
メッシの完璧なパートナーとしての存在感を見せただけでなく、この32歳はメッシがケガで欠場したクラシコではハットトリックを達成して、その衰えないクオリティを証明してみせた。
Getty11FW:イアゴ・アスパス|セルタ
メッシが今シーズンのラ・リーガのベスト・プレーヤーだったとしたら、イアゴ・アスパスは最も「必要とされた」プレーヤーだったといえる。
それはつまり、セルタはこのスペイン代表フォワードがいなければ、降格は免れなかったであろうということだ。アスパスは1人で20ゴールを挙げており、その数字はチームの総ゴール数の半分近くを占める。さらには6つのアシストでチャンスメイクも担った彼の活躍により、セルタは何とか降格ラインよりも上でフィニッシュすることができたのだ。
リヴァプール時代にはアンフィールドでひんしゅくを買うプレーをすることもあったが、彼は今セルタでレジェンドになろうとしている。
Goal12今季のベストイレブンは?
GK:オブラク
DF:スアレス、ピケ、ゴディン、アルバ
MF:サラビア、パレホ、ロドリ
FW:メッシ、スアレス、アスパス
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