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【YOUNG GUNS TALK/第3回】前田大然×本間幸司…若手選手に求められるピッチ上でのコミュニケーション能力

20:00 JST 2017/10/23
2017-10-18-maeda-homma
J.LEAGUE.jpが今注目するJリーグ期待の若手選手とそこで長年活躍している先輩選手が、サッカーに対しての互いの想いを語り合うひととき「Young Guns Talk」。今回は水戸ホーリーホックの本間幸司、前田大然に話を伺った。聞き手はJリーグ副理事長の原博実が務める。
 

■本間「大然はこれまで見たことのないくらいの選手」

原:本間から見て、前田大然はどんな特徴がある選手なの?

本間:見てのとおりソリッドな男で、めっちゃ足が速いですね。サッカー的には覚えなくちゃいけないところはたくさんありますけど、それを凌駕する速さと運動量がある。僕は20年以上プロサッカー選手をやっていますけど、これまで見たことのないくらいの選手ですね。今時の若い子っぽいところもあるけど、物事に動じないし、しっかりとした自分を持っている。誰の言うことも聞かないみたいな(笑)。そういうところは、僕は結構好きですね。

原:大然から見て、本間先輩はどう?

前田:頭が上がらない先輩です。

原:水戸にとってどんな存在なの?

前田:もう40歳なのに、飛べるし、若い選手のようなプレーをしますね。ちょっと、考えられないです(笑)。

原:身体能力は昔からあったよな。

本間:40歳になってもそれだけっていうのは、悲しいですけどね(笑)。

原:40歳になっても身体能力があるのは、ある意味凄いよ。本間は18歳の時に浦和に入ってきたんだよな。

本間:そうですね。

原:その時、俺がコーチでね。

本間:水戸の田舎から来たんで、同じ北関東だって、原さんも喜んでたじゃないですか(※原副理事長は栃木県出身)。しかも、原さんがGKコーチもやってましたからね。GKコーチがいないから、俺がやるって言って。

原:シュートを蹴ったりしてね。俺は取らせるんじゃなくて、本気でシュートを入れる。そういうGKコーチだったよな。

本間:ほんと、頭に来るようなシュートを打ってくるから、ふてくされてましたよ(笑)。

原:浦和を退団して、水戸に行って、J2で560試合くらいやってるんだよな。

本間:あまり自慢はできないですけど(笑)。

原:本間はGKだから、いろんなシュートを受けてきていると思うけど、大然のシュートはどうなの?

本間:練習では下手だよね。

前田:下手ですね。入らないです。

原:今、J2で13点でしょ。シュートが上手かったら、20点は取れているはずだよ。

前田:ですね。

原:左足で結構決めてるよな。

前田:左利きなんじゃないかって、よく言われますね(笑)。

本間:まあ、練習では見たことないですけどね。本番に強いタイプなのかな。

前田:良いか、悪いかわからないですけど。

原:そういう意味では、伸びしろはあるよね。練習からもっと入るようになれば、もっと決められるんじゃない?

前田:ですね。

■本間「若い選手と意見を言い合えるような関係性になりたい」

原:本間は最近の若い選手たちに対して、どういう印象を持っている?

本間:すごいなと思いますよ。ちゃんとやっているんで。当たり前のことなんですけど、食事だったり、普段の生活だったり、セルフケアをしっかりやっていますね。俺も見習わなければいけないなって、思いますから。

原:本間の若い頃は、みんないい加減だったもんな。

本間:でしたね。プロってものがよく分かっていなかったですから(笑)。

原:一方で、もっとこうしたらいいのになっていうところは?

本間:僕らの頃は、ピッチに立てば、先輩、後輩関わらず言い合えていましたけど、今の子はあまり言わないですね。要求とか、自分を出したりという部分は、もっと必要なんじゃないかと思います。そういう雰囲気になったほうがいい関係性も生まれてきますし、チームとしても引き締まる。まあ、これはここ最近じゃなくて、けっこう何年も前から感じているとことではありますが。

原:そうやって言われて、大然はどう感じた?

前田:僕もそう感じています。去年プロになったばかりなので、あまりわからないですけど、若い選手はそういう人が多いと思いますね。

原:大然もあまり、要求しない?

前田:そうですね。僕もあまり言わないタイプです。自分が思うがままという感じなので、もっと要求したり、アドバイスを聞いたりしたほうがいいのかなって、今の話を聞いて思いました。

原:先輩の立場からすれば、もっと言ってもらいたいわけでしょ。

本間:もちろんですよ。僕は、誰にも何も言われないので(笑)。だから、若い選手と話し合いたいですよ。意見を言い合えるような関係性になりたいですね。

原:本間だって、いろんな経験をしてきたから、伝えたいこともあるわけでしょ。今の若手に何を一番伝えたい?

本間:俺から言うようなことはないですけど、今までのキャリアでひとつ後悔があるとすれば、浦和の時にもう少し周りの意見を聞けばよかったということ。周りの人たちがすごく親身になってくれていたんだけど、まったく聞いていなかったですね。

原:聞いてなかったよね(笑)。

本間:高校まではお山の大将でやっていたのに、プロに入ってまったく試合に出られなくて。こう見えてもメンタルは強くないので、プロになるといろんな誘惑もあるじゃないですか。そういう人たちと遊びに行ったりしてしまったし、現実から逃げていたんでしょうね。もし、そこで逃げずに本当に自分と向き合って戦えていたら、今頃どうなっていたのかなと。今となってはそう思いますね。

■本間「大然は負けん気を内に秘めているタイプ」

原:プレー面でどう? もっとこういうところを伸ばしたら、大然はもっといい選手になるんじゃないかっていう。

本間:やっぱりスピードは素晴らしいので、そこは生かしてほしいですね。あとは、技術的な部分。シュートの技術だったり、種類はまだまだ全然足りていないので、まずはそこを身に付ける必要があると思います。

原:そう言われているけど、大然はこれからどうやっていくの?

前田:練習ですね。練習します。それしかないですね。

本間:練習中から、もっと聞いてほしいですね。今のシュート、どうですかとか。

前田:はい。分かりました。

原:本間は人の話を聞かなかったけど、大然はしっかりと聞けるタイプ?

前田:もちろん、自分の中で譲れない部分もあるので、そういう時はちゃんと自分の意見を言いますね。ただ、僕もまだサッカーのことがよく分かっていないんで、いろいろと教えてもらいながら、吸収していきたいです。

原:今の選手はそういう傾向なんだろうね。昔は本間みたいな選手ばっかりだったから。本間は、若い頃の(田中マルクス)闘莉王だったり、塩谷(司)とかと一緒にやっていたでしょ。そういう日本代表にまでの上り詰めた選手は、やっぱり違いはあった?

本間:闘莉王は負けん気が強すぎでしたけど(笑)、塩谷と大然は似ているところがあるかもしれないですね。負けん気を内に秘めているところとか、ミスをしても動じないところとか、気持ちの部分では通じるところがあると思います。

前田:内心は動じていますけどね(笑)。それを見せたくないので、自信があるぞというふうに見せているだけです。

原:本間がこれまでのキャリアの中で、一番プレッシャーを感じたことはなに?

本間:こう見えて、毎試合緊張しているんです。若い頃は適当でしたけど、もう少しサッカーを真剣に取り組むようになってからは、プレッシャーを感じるようになりましたね。

原:そのなかで一番は?

本間:残留争いに絡んでいる時は、プレッシャーはありましたね、一昨年くらいも危ない時があって。でも基本的には毎試合プレッシャーを感じてプレーしていますし、GKはむしろそういう緊張感がないといけないポジションかなと思っています。

原:大然が一番プレッシャーを感じたのは?

前田:ないですね。

原:どんな時でも、普通にやれるの?

前田:感じないですね。デビュー戦でもなかったです。やれるっていう気持ちしかなかったです。

■前田「若いヤツらが上を脅かしていかないと盛り上がらない」

原:大然は将来、どういう選手になりたいの?

前田:やっぱり、日本代表に入りたいですし、海外でもやりたいと思ってます。ドイツのガツガツした感じのサッカーが好きなので、ドイツでやってみたいですね。

原:そのためには、どうする?

前田:下手くそなんで、練習して上手くなるしかないです。

原:シュート練習だな。FWは、点を取っていたら代表に入れるから。たとえJ2でも、30点くらい取れば、ちょっと呼んでみようかとなる。そういう面ではわかりやすいポジションだね。

本間:今は流れもいいから点を取れているけど、今の技術だったら、これから点を取れなくなる時が来るかもしれない。一人じゃ解決できないこともあるだろうし、自分だけで納得しないで、周りを巻き込んでいったほうが大然のためにもなる。だから、そういうところをもっと聞いてきてほしいよね。

原:聞いてくれたほうが嬉しいんだよ、先輩は。

本間:たまに簡単なシュートを外した時に、俺が言うくらいじゃん。そういうところから広げたいなと思うけど、あまり広がらないなと。だからお前が言ってきてくれたほうが俺も言いやすいし、俺だけじゃなくてほかの選手もそう思っているだろうから。

前田:はい。分かりました。

原:このTAG Heuer YOUNG GUNS AWARDという賞は、若手にとって励みになるもの?

前田:そうですね。取れたら嬉しいです。

本間:僕らのころはなかったですからね。

原:やっぱり、若い人にも注目してもらいたいからね。でも、20点は取らないとあげないから。

前田:はい(苦笑)。

本間:ベテランにはないんですかね?

原:功労賞はもらえるんじゃない。試合にいっぱい出てるから。

本間:数だけは出てますけど……。

原:「革新は、いつだって若い世代から生まれる」というキャッチコピーについてはどう思う?

本間:そうですね。僕も40歳なんで、悔しい感じはありますけど、新しいものはそういうところから出やすいのかなと思いますね。そういうフレーズを聞くと、僕たちも負けてられない気持ちになりますし、若い人たちに刺激を与えるにはいいフレーズだと思いますね。

前田:若いヤツらが上を脅かしていかないとサッカー界も盛り上がらないと思うので、素晴らしい言葉だと思います。

原:革新を生んでいる?

前田:これからです。これから生んでいきたいと思います。自信はあります。

【TAG Heuer YOUNG GUNS AWARD】
Jリーグの次世代を担う若い選手層の育成・Jリーグの発展を目的に、各メディア・著名人など、本企画に賛同するアワード サポーターが、J1、J2、J3のクラブに登録されているU-23選手の中から候補者30名を選出。その後、一般投票を含む最終選考にて11名を選抜、2017年12月に表彰する。
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