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チャビ、アル・サッドの契約解除金を自腹で支払い危機的状況のバルサに帰還…そして来季年俸を放棄して退団へ

今季限りでの退任を発表したバルセロナのチャビ・エルナンデス監督だが、決断したのはスペイン・スーパーカップ決勝のレアル・マドリー戦の後だったようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じている。

27日のラ・リーガ第22節、ホームでのビジャレアル戦(3-5)の試合後会見で、今季限りで退任する決断を発表したチャビ監督。『ムンド・デポルティボ』によれば、同指揮官はチームのパフォーマンスが一向に上向かず、メディアのほかジョアン・ラポルタ会長とデコSD(スポーツディレクター)を除いたクラブ首脳陣の間で批判が生まれている状況を受けて、退任の意思を固めていったという。そしてスーパーカップ決勝でレアル・マドリーに1-4で敗れた数日後、クラブのために自分が身を退くべきと決断を下したとのことだ。

退任発表のタイミングに関して、チャビ監督はすぐにでも伝えることを望んでいたようだが、近しい関係者や家族から時宜をはかった方がいいとブレーキをかけられていた模様。そうして迎えたビジャレアル戦、バルセロナは一時3-2と逆転しながらも終盤の3失点で再逆転されたが、チャビ監督は一部観客からブーイングを受けたこの痛ましい敗戦直後に、今がそのタイミングと判断したようだ。

チャビ監督はビジャレアル戦直後、ラポルタ会長やデコSDらと緊急で話し合い、今から臨む記者会見で今季終了後の退任を発表する考えを伝えたという。チャビ監督を支持してきたラポルタ会長とデコSDは、気持ちが昂っての行動ではないかとチャビ監督を諌め、さらに慰留にも努めたとのことだが、同指揮官は受け入れなかったようだ。またラポルタ会長はチャビ監督の決断がクラブと合意の上であることを示すため、自身も記者会見に出席することを提案したものの、チャビ監督は一人で話すことにこだわったとされる。

チャビ監督は2021年11月、解任されたロナルド・クーマン監督の後釜として、選手としてクラブ史上最大級の黄金期を築いたバルセロナに指揮官として復帰。当時はアル・サッドを率いていたが、愛するバルセロナのスポーツ&財政面の危機を受けて、アル・サッドの契約解除金を自腹で支払って帰還した。その後、ビッグクラブの監督としては考えられない低年俸でバルセロナを率いてきたチャビ監督は、ラ・リーガ優勝後の今年9月に2025年までの契約延長を結び、ようやく年俸額も改善された。だが、その後チームは急激に調子を落とし、同指揮下は契約を1年残してクラブを去ることを決断している。

『ムンド・デポルティボ』によれば、チャビ監督は残り1年分の年俸を一銭も受け取らず、愛するクラブを後にするようだ。

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