14日のラ・リーガ第16節、レアル・マドリーは敵地メンディソロサでのアラベス戦を2-1で制した。
アラベス戦、コパ・デル・レイのタラベラ戦、ラ・リーガ第17節セビージャ戦……マドリーは2025年残り3試合の結果・内容次第で、シャビ・アロンソ監督を解任にすると報じられている。報道通りなら、自身の命運をかけている同指揮官は、このアラベス戦でエンバペ、ヴィニシウス、ロドリゴ、ベリンガムを初めてスタメンで同時起用。さらにフラン・ガルシア、カレーラスが出場停止、メンディが負傷で人材不足に陥った左サイドバックには、Bチームの19歳DFバルデペニャスを登用した。
マドリーの全スタメンはGKクルトワ、DFバルベルデ、アセンシオ、リュディガー、バルデペニャ、MFロドリゴ、ギュレル、チュアメニ、ベリンガム、FWエンバペ、ヴィニシウスで、4-4-2のシステムを使用している。
前半立ち上がり、シャビ・アロンソ監督を中心に団結していることが報じられるマドリーの面々は、気持ちのこもったプレーでアラベス陣地に攻め入る。だが、相手の堅守を前にチャンスをなかなか生み出せず、攻勢は次第に衰えていく。
それでも24分、マドリーはアセンシオのボール奪取からカウンターを発動し、先制点を奪った。ピッチ中央のベリンガムが左前方を走るエンバペにスルーパス。エンバペは中央にカットインしてペナルティーエリア内に入り込み、右足のシュートでGKシベラを破っている。エンバペは今季22試合26得点。マドリーは再び、引いて守る相手を崩すよりも、カウンターの方が容易にゴールを決められることを示している。
リードを得たマドリーはその後、アラベスにボールを持たれて主導権を失う。カウンター狙いというよりも単純にゲームを支配できず、自ゴール近くで攻撃を受け続けた。前半ATにはセットプレーからイバニェスのシュートを許すも、ここはクルトワの超絶セーブが飛び出し、何とか無失点で試合を折り返している。
後半、マドリーは53分に決定機を得るも決めきれず。エンバペが放ったシュートはシベラに弾かれ、こぼれ球をヴィニシウスが叩いたが、こちらもアラベス守護神の好守に阻まれている。その後マドリーの攻撃は再び停滞し、アラベスの縦に速い攻撃に手を焼くように。そして69分、ホームチームが同点に追いついた。浮き球からマドリーのDFラインを突破したカルロス・ビセンテが、巧みなトラップから右足のシュートを決め切っている。
苦しくなった…もっと言えばシャビ・アロンソ監督の首がいよいよ危うくなったマドリー。しかしながら76分、これまでほとんど存在感のなかったヴィニシウスが、勝ち越しゴールを導いた。背番号7はアラベスDFのマークを物ともせずペナルティーエリア内左に侵入し、右足アウトサイドで横パスを送る。このボールに対して、凄まじい勢いで走り込んできたロドリゴがボールを枠内に押し込んでいる。
勝ち越しゴールに大歓喜だったシャビ・アロンソ監督は、78分にギュレル、バルデペニャスをハウセン、ゴンサロに代える。また83分には負傷でプレー続行不可能となったロドリゴの代わりにブラヒムを投入した。
マドリーは87分、ヴィニシウスがペナルティーエリア内左に侵入し、相手に倒されたと主張したがPKは取られず。シャビ・アロンソ監督は直後、ヴィニシウスを下げてマスタントゥオノもピッチに立たせた。マドリーは終盤、ブラヒム、エンバペ、ベリンガムがチャンスを迎えるも決めきれず、しかしアラベスの意地の攻撃を跳ね返し続けて、1点リードのまま試合終了のホイッスルを聞いている。
ラ・リーガ2試合ぶり(公式戦3試合ぶり)勝利の2位マドリーは、首位バルセロナとの勝ち点4差を維持。ゲームを支配できない時間帯が多いなど、パフォーマンス的には不安定だったものの、何よりも必要な結果を手にしている。






