日本代表MF遠藤航のリヴァプールでの活躍について、データメディア『Opta』が特集している。
昨年夏の移籍市場最終日にリヴァプールへ加入した遠藤。移籍当初はなかなか出番を得られなかったが、アレクシス・マクアリスターの負傷もあって出番が急増。過密日程の中でも直近8試合連続で先発出場を果たすと、ファン投票によるクラブの12月月間最優秀選手に輝いている。
そんな遠藤について、『Opta』は「遠藤航がリヴァプールで最も重要な選手の1人になったワケ」と題し、「夏にリヴァプールが遠藤と契約したときには眉をひそめた人も多かったが、日本代表キャプテンはその信念を正当化し始めている。今では、アジアカップ出場は大きな損失になるだろう」としつつ、以下のように続けた。
「8月の契約時には多くの人間が彼を知らず、眉をひそめた人も多かった。一部の人間は彼を高く評価していたにも関わらず、驚きは大きかった。確かに、移籍当初は様々な苦労を抱えている。だが当然のことながら、アンフィールドでの仕事に慣れていった。彼は結果を残してポジションを守り、リヴァプールがより試合をコントロールする上で重要な役割を果たしている」
■遠藤の出場で勝率が大きく変化
そして、プレミアリーグ第20節ニューカッスル戦(4-2)のスタッツに注目。この試合は75分までのプレーとなったが、パス本数(69)、パス成功数(63:91.3%)はチーム最多であり、敵陣パス成功率(37:91.9%)も高い数値を記録したと紹介。また、インターセプト数(3)もトレント・アレクサンダー=アーノルド(4)に次ぐ数字だったとし、試合における影響力を分析した。
「遠藤がいる試合といない試合、違いは顕著だ。今季のプレミアリーグでは、彼の先発した試合は8試合で6勝(勝率75%)だが、先発ではない試合は12試合で7勝(勝率58.3%)だ。また先発8試合の失点数は5(1試合平均0.6)だが、先発しない12試合は13(1試合平均1.1)である。さらに出場した試合まで広げると、15試合中11試合に勝利(勝率73.3%)し34ゴールを奪い(1試合平均2.3点)、勝ち点は平均2.4。彼が1分もプレーしなかった試合は、5試合でわずか2勝(勝率40%)で9ゴール(1試合平均1.8)、勝ち点平均は1.8まで下がる」
さらに、遠藤が空中戦勝率(1試合平均1.9)でチームトップであること、90分辺りのタックル数(2.22)やポゼッション回復数(6.8)、敵陣ポゼッション回復数(6.8)が昨季アンカーを務めたファビーニョを上回っていることも紹介。その上で、以下のように締めくくった。
「彼の理路整然とした態度やリスク回避の性質が、おそらく最近のリヴァプールが落ち着いたパフォーマンスを見せていることの重要な部分を担っている」
「偉大なるビル・シャンクリーはかつてこう言った。『サッカーチームはピアノのようなもの。それを演奏できるのは3人だけで、運ぶために8人が必要だ』。遠藤がサラーやファン・ダイクのように象徴的な選手になることは決してない。だが、彼がピアノを持ち続ければ、リヴァプールが信念を持って飛躍することはできるだろう」
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