8日のラ・リーガ第28節、敵地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦で3-2の逆転勝利を収めたビジャレアル。この金星の立役者はもちろん、FWサム・チュクウェゼだ。
圧巻だった。23歳のナイジェリア代表FWは右サイドから再三にわたって鋭いドリブルを仕掛け、DFナチョ・フェルナンデスをきりきり舞いに。前半にはペナルティーエリア内でナチョを簡単にかわして1-1とする同点弾を決め、後半にはグラウンダーのクロスからMFホセ・ルイス・モラーレスの2-2とするゴールの起点となり、さらにはGKティボ・クルトワの手も届かない強烈ミドルを突き刺してスコアをひっくり返した。
チュクウェゼは試合後、スペイン『モビスタール・プルス』とのフラッシュインタビューで「ここでゴールを決めて勝てるなんて、夢そのものだ。とても幸せだよ」「未来はもっと良いものになる。とりあえず今、この瞬間を生かし切って、もっと成長したい」と発言。問題は、その未来を一体どこで過ごすことになるか、だろう。
以前から将来を期待されていたチュクウェゼだが、いよいよ今季、本格ブレイクを果たした感がある。今季成績は13得点10アシストで、しかしそうした数字以上に、あまりに切れ味鋭いドリブルなど迫力あふれるプレーが見る者に大きなインパクトを与えている。
スペイン『マルカ』によれば、昨夏プレミアリーグ勢がチュクウェゼの獲得を狙ったとのことだが、今夏も同様の動きが予想されている。チュクウェゼと2024年まで契約を結ぶビジャレアルは、現時点では契約延長を望んでいるようだが、しかし大金が手に入る可能性があることで売却も考慮するのかもしれない。なおビジャレアルとチュクウェゼの違約金は、今夏に1億ユーロから8000万ユーロまで引き下げられるようだ。




