現地時間22日、クラブワールドカップ2023は3位決定戦が行われ、アジア王者の浦和レッズはアフリカ王者のアル・アハリ(エジプト)と対戦した。
欧州王者マンチェスター・シティの前に屈した浦和は、主将の酒井がついに先発復帰。酒井が右サイドバックに復帰したことで、関根が大久保に代わって一列上がることとなった。
立ち上がりこそ浦和の積極性が目立ったものの、徐々にアフリカ王者がボール保持で上回り、左サイドを中心に浦和ゴールへと迫る展開に。アル・アハリは個の技術が高く、対人の強さもあり、局面局面で浦和を上回っていく。
試合が動いたのは19分。アル・アハリが左のショートコーナーから中央に繋ぎ、ペナルティーエリア手前のハニーが放ったミドルシュートはGK西川がはじく。しかし、このこぼれ球をイブラヒムが押し込んでアル・アハリが先制する。
先制し勢いに乗るアル・アハリは25分、浦和のゴール前で伊藤からボールを奪うと、ゴール前フリーのタウが難なくネットを揺らし、あっという間に2-0とリードを広げた。
インテンシティの高いアル・アハリに対し、なかなか攻撃の形が作れない浦和だが、43分に左サイドから入れた小泉のクロスをファーサイドの酒井が頭で折り返すと、DFに頭でクリアされたボールをゴール前のカンテが左足ボレーでゴール左へと沈め、浦和が1点を返した。
1点を追う浦和は後半、関根と岩尾に代えて中島とリンセンを投入。すると迎えた51分、
右クロスをリンセンが頭で合わせると、競ったハニーの腕に当たったとして、VARとオン・フィールド・レビューの結果、浦和にPKが与えられる。このPKをショルツがど真ん中に蹴り込み、浦和が試合を振り出しに戻した。
このまま逆転したい浦和だったが、60分に右クロスのこぼれ球をエリア内左のマールルがボレーで捉えると、ブロックに入った小泉に当たってコースの変わったシュートにGK西川も反応しきれず、アル・アハリが再びリードを奪った。
さらに63分、左サイドからのFKをゴール前のコカが頭で合わせてネットを揺らす。しかし、これはオフサイドによりノーゴールとなった。
首の皮一枚つながった浦和は、65分に酒井と小泉を下げてシャルクと荻原を投入。すると72分、右クロスは難なくGK西川がキャッチするが、荻原と競ったマールルが倒されていたとしてアル・アハリにPKが与えられる。このPKをマールルがゴール左へと蹴ると、GK西川が完全に読み切りしっかりとキャッチ。絶体絶命のピンチを救ってみせた。
西川のビッグセーブで流れに乗りたい浦和は80分に伊藤を下げて興梠を投入し勝負に出ると、86分には左CKのこぼれ球をゴール前のショルツが押し込むもGKエル・シェナウィがワンハンドでゴール上へとはじき出した。
アディショナルタイムは9分と長めに取られ、浦和も最後まで諦めずに攻め続けたものの、あと一歩及ばず。逆にアル・アハリは終了間際、ペナルティーエリア手前右からのFKをマールルが左足で直接沈めて勝負あり。アフリカ王者のアル・アハリが3位決定戦に勝利し、アジア王者の浦和は4位で3度目のクラブワールドカップを終えた。
■試合結果
浦和 2-4 アル・アハリ
■得点者
浦和:カンテ(43分)、ショルツ(54分PK)
アル・アハリ:イブラヒム(19分)、タウ(25分)、OG(60分)、マールル(90+8分)
