Germany U21Getty Images

前評判低かったドイツがU-21ユーロ制覇…指揮官が求めていたのは“ハイエナ化”?

今年のU-21ユーロ(EURO)は決勝でポルトガルを下したドイツが優勝。シュテファン・クンツ監督は、チームの戦いぶりや団結力を絶賛した。

先月31日の準々決勝ではPK戦の末デンマークを撃破したU-21ドイツ代表は、今月3日の準決勝ではオランダに2-1で勝利を収めると、6日のファイナルではポルトガルと激突。序盤には相手のプレスに苦しむも、徐々に主導権を握ったドイツは、後半立ち上がりの49分、FWルーカス・ヌメチャがDFリドレ・バクのアシストからネットを揺らし、それが決勝点となった。

ドイツはこの1-0での勝利で4年ぶり、史上3度目となるEURO制覇を達成。過去3大会のいずれもチームを決勝に導いているクンツ監督にとって、今回の優勝はとりわけ大きな喜びだった様子。ドイツ『シュポルト1』が紹介したコメントでは、過去のドイツの優勝チームに比べて、レヴァークーゼンのフロリアン・ヴィルツやヴォルフスブルクのバクのみとブンデスリーガ上位クラブからのメンバーが少なかったことに触れつつ、このように話している。

以下に続く

「おそらく彼らは最初から最も周りから期待されていなかった年代だろう。どんなチームを倒したのか見てほしい!」

「才能とは一体何なのか考えなければいけない。最後に勝つためのものなのか?それともスプリント回数などが示すものなのか。とにかく信じさえすれば、彼らにも才能があり、偉業を成し遂げられることを示してくれるものだ」

「チームがどれほどの熱意をもって守ったのか、どれほど一丸となって戦ったのか。何人かはクラブではレギュラーですらないんだよ」

また、オランダ戦前にチームに向けた言葉も明かしている。

「オランダ戦の前、彼らは少しばかりナーバスになっていた印象を受けたんだ。それで『我々はライオンのハート、ワシの目が必要だ。君たちはハイエナのギャングにならなければいけない。誰からも好かれることはないが、ヤツらは最後にはいつも欲しいものを手にする』と。そして、彼らが最後に見せた姿は本当にそれを強く連想させたと言わざるを得ないだろう」

なお、メンバーのケガでデンマーク戦前日に急遽追加招集されたフォルトゥナ・デュッセルドルフMFのアペルカンプ真大だが、結局3試合とも起用されず。それでも、20歳の東京生まれは今後のU-21ドイツ代表でのキャリアに向けて貴重な経験を得たと言えるだろう。

広告