ボローニャに所属する日本代表DF冨安健洋について、イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』が連日、スポットライトを当てている。
昨夏にシント=トロイデンからステップアップし、ボローニャへと移籍した冨安。加入直後から右サイドバックでレギュラーの座を勝ち取ると印象的な活躍を示し、不動の地位を築いた。セリエA再開後の過密日程においても、指揮官のシニシャ・ミハイロヴィッチは冨安を信頼し、12試合連続で先発起用。ミラン戦においては、左足で豪快なミドルシュートも決めた。
そんな中、イタリア紙は20日、今夏のボローニャの移籍市場について特集を組むと、守備の補強について分析。まさに冨安が「メルカートのカギ」となる存在であると主張した。ボローニャは現段階において、ミハイロヴィッチのフィオレンティーナ時代からの愛弟子であるDFロレンツォ・デ・シルヴェストリの獲得を検討。しかし「このオプションはトミヤスの進化次第」であると主張した。
その理由について、来シーズンの冨安の起用法を挙げた。ミハイロヴィッチは将来的に日本代表DFをセンターバックのポジションに移すことを計画している。しかし「現在、日本人選手は中央において信頼できるパフォーマンスを示せていないために、ミハイロヴィッチとスタッフの間で議論が行われている」と指摘。冨安の成長の行方がボローニャの補強方針へ影響を与えるとの見解を示した。
続いて21日には、「トミヤスは宝。シニシャは彼なしでいられない」との見出しで特集。「昨夏の最も興味深い補強について疑いはない」と綴り、冨安の獲得がボローニャにおける最高の補強だった振り返った。冨安は、「今シーズン、最も起用されている選手の1人であり、継続性を示した選手の1人」であると指摘。かつてボローニャに所属した中田英寿氏による2004年4月のアンコーナ戦以来、「16年ぶりとなる日本人選手によるボローニャでの得点」だったことに触れた。さらに「称賛に値する彼のゴールは、ユーティリティ性を武器とする選手のクオリティを際立たせることになった」と続け、賛辞を贈った。最後に「ミハイロヴィッチはケガを回避するために何度も彼に休養を与えることを考えたはずだが、これまでのところ常に彼を頼った」と指摘して締めくくった。
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