Takefusa KuboGetty Images

久保建英、先制点起点など古巣レアル・マドリーの脅威となったが…後半2失点でソシエダ逆転負け

17日のラ・リーガ第5節、レアル・ソシエダは敵地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦を1-2で落とした。MF久保建英は先発出場を果たし、ソシエダのゴールの起点になるなど活躍を披露している。

スペイン、ひいては欧州、世界を代表するスタジアムの一つであるサンティアゴ・ベルナベウ。約8万人を収容可能なスタジアムのスタンドは上に行けば行くほど傾斜が強く、まるで大雨のようにピッチに大量の声援を降らせることで、相手チームの意気を挫く強烈な雰囲気をつくり出す。

しかしこの試合の前半、勝利に慣れたベルナベウの観客はソシエダを脅かすどころか、逆に恐怖を覚えていた。そんな感情を呼び起こしたのは、レアル・マドリーを古巣とする久保だった。今季、ソシエダのエースとして君臨する日本人MFは、ベルナベウが舞台でも怪物級の存在感を披露した。

この試合でも右サイドに開いて、相手左サイドバック(フラン・ガルシア)と1対1の状況でボールが届くのを待つ久保は、5分という早い時間帯にチームに先制点をもたらしている。

ペナルティーエリア手前右でF・ガルシアと対峙した背番号14は、左足で縦パスを選択。エリア内、このスピードあるパスにバレネチェアが右足ダイレクトで合わせ、GKケパが弾き損ねたボールをバレネチェア自身が押し込んだ。

久保はさらに11分、ベルナベウに静寂をもたらす一撃を披露する。右サイドからペナルティーエリア手前に切れ込むと左足を一閃。強烈な勢いのボールが枠内左に収まった。スタジアムの沈黙の中でチームメートと喜ぶ久保……しかしオフサイドポジションに位置していたオヤルサバルの背中にボールがかすかながら当たっていたため、ゴールは認められなかった。

その後はレアル・マドリーがボールを保持して、ソシエダは強引に攻めには行かず守備にプライオリティーを置く。ソシエダは数少ない攻撃で、2点目に届き得るチャンスを迎えていったが、そのすべてが久保に頼ったものだった。

29分、右サイドの久保はクロースをかわして自らボールを持ち上がりペナルティーエリア内右に侵入。F・ガルシアも一瞬のスピードでかわして左足のシュートを放ったが、これはケパの好セーブに阻まれる。また30分、久保の浮き球からミケル・メリーノがヘディングシュートを放ったものの、これもレアル・マドリーGKにセーブされた。前半はソシエダの1-0でリードで終了する。

迎えた後半は、レアル・マドリーがレアル・マドリーらしさを見せてベルナベウに火をつけた。ホームチームはまず46分、F・ガルシアのマイナスのパスからバルベルデが強烈な低弾道シュートを決めて同点に追いつく。さらに60分には再びF・ガルシアのお膳立てから今度はホセルが打点の高いヘディングシュートを突き刺し、おなじみの逆転を達成した。

一気にスコアをひっくり返されたソシエダは、ボールこそ保持するもののレアル・マドリーの守備を崩すことができない。頼みの久保は徹底マークに遭い、またアンチェロッティ監督は日本人MFを倒してイエローカードを受けたF・ガルシアを交代で下げて主将ナチョを投入。久保の新たなマーカーとしている。

ソシエダは終盤も左サイドでボールを展開し、右サイドに一人開く久保を使って打開をしようとしたが、その形からはもう決定機を生むことはできず。レアル・マドリーに守り切られる形で、試合終了のホイッスルを迎えている。

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