Takefusa KuboGetty Images

6戦ぶり先発の久保建英、前半最大の決定機を決め切れず…64分に交代。ソシエダは終盤のオヤルサバルPK弾でエルチェと分ける

7日のラ・リーガ第12節、レアル・ソシエダは敵地マルティネス・バレーロでのエルチェ戦を1-1のドローで終えた。日本代表MF久保建英は6試合ぶりの先発出場を果たし、64分に交代している。

ラ・リーガここ3試合を2勝1分けで終え、なおかつ最後の試合アトレティック・クルブとのダービーでは、92分の勝ち越しゴールで劇的勝利。残留争いに巻き込まれそうだったセルヒオ・フランシスコ監督率いるソシエダは、ここにきて調子を上げつつある。

このエルチェ戦では、好調バレネチェアを負傷で欠くことになったが、その一方で久保が先発復帰。2カ月にわたって左足首の問題に苦しんできた日本人MFがスタメンで出場するのは、じつに6試合ぶりのこととなる。ソシエダの全スタメンはGKレミーロ、DFアランブル、ジョン・マルティン、スベルディア、セルヒオ・ゴメス、MFブライス、ゴロチャテギ、ソレース、FW久保、オヤルサバル、ゲデスで、システムは4-3-3。

試合は予想通り、バルセロナにもポゼッションで勝ったサラビア監督率いるエルチェがボールを保持して攻め込み、ソシエダがプレスから速攻を狙う展開に。エルチェの後方からボールをつないでいくスタイルはやはりリスクも伴い、ソシエダは強度のあるプレスによって時折高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けていった。

前半最大の決定機を生み出したのは、久保だった。25分、ソシエダがショートカウンターを仕掛けると、左サイドのセルヒオ・ゴメスがファーでフリーとなっている久保めがけてクロスを上げる。ペナルティーエリア内右に走り込んだ久保は、左足のダイレクトシュートでゴールを狙うも、これはGKディトゥーロの好守に阻まれている。シュートコースも少し中央に寄っていたこともあったが、しかし何よりもエルチェ守護神のセーブを褒めるべき場面だった。

その後は攻守が激しく切り替わる展開となったが、エルチェのラファ・ミル、アルバロ・ロドリゲスもソシエダのゴロチャテギ、オヤルサバルもシュート精度を欠いてチャンスを決め切ることができず。試合はスコアレスのまま折り返しを迎える。

後半立ち上がり、ソシエダは久保がカウンターとチャンスの起点を引き受ける。ボールを受けると鋭いドリブルを仕掛けてエルチェ守備陣の脅威となり、ラフなタックルで何度か倒されることも。圧巻だったのは53分だ。右サイドでボールを持った背番号14はそのままペナルティーエリア内右に入り込み、マークにつくペドロサとの競り合いに勝利して、相手を転倒させる。ただ、その後にゲデスを狙って送った横パスは精度を欠き、完全な決定機を生み出すまでには至らなかった。

そして57分、この試合の先制点が生まれた。決めたのはホームのエルチェ。右サイドでの華麗な連係プレーからホサンがクロスを送ると、ファーのアルバロ・ロドリゲスが左足でシュートを決め切っている。

ビハインドを負ったフランシスコ監督は64分に交代カードを切り、ゲデス、久保を下げてザハリャン、サディクを投入。久保は最たる違いを生み出していただけにもっと見たい選手だったが、あくまで負傷明けであり、インターナショナルウィークに日本代表に合流することも意識しての交代だろうか……。この交代策に憤りを示していたのはゲデスで、水が入ったボトルを投げつけていた。

その後もエルチェがボールを保持して攻める状況は変わらず、ソシエダは速攻を中心に同点ゴールを狙う。終盤になると流石にエルチェも守備を意識して、ソシエダのポゼッション率も上がっていき、そして89分にスコアをタイに戻すことに成功した。ペナルティーエリア内でサディクがアフェングルーバーに倒されてPKを獲得。PKマイスターのオヤルサバルが冷静に、確実にシュートを決め切っている。

試合は結局、1-1のドローで終了。ソシエダはラ・リーガ4試合(コパ・デル・レイ含めれば5試合)で無敗を貫き、勝ち点を13として暫定で14位に位置。今季サプライズ候補のエルチェは5試合勝利なしと勢いを落としつつあるが、勝ち点15で9位と中位につけている。

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