Takefusa KuboGetty Images

圧巻2ゴールの久保建英「今日の自分はMVPに値した」「監督の厳しさは嬉しい。期待されていなければ何も言われない」

2日のラ・リーガ第4節、レアル・ソシエダは本拠地レアレ・アレナでのグラナダ戦を5-3で制し、今季初白星を飾った。自身の2得点含め合計で4ゴールに絡み、開幕から4戦連続でMVPに輝いたMF久保建英は、大きな手応えをつかんでいる様子だ。

久保はキックオフから9分後、ピッチ中央からスルーパスに抜け出し、相手GKとの1対1を制して先制点を獲得。さらに1-1で迎えた44分には、ペナルティーエリア内右からファーを狙って曲線のシュートを放ち、見事枠内左上にボール収めている。

久保の勢いはその後も衰えず、59分にはサイド突破からの折り返しでMFマルティ・スビメンディのゴールの起点となり、また76分にはDFミキ・ボッシュのオウンゴールを誘発。この活躍によって、日本人MFは開幕から4戦連続でファンの選ぶMVPに選出されている。

このMVPに関しては、試合前日のイマノル・アルグアシル監督の発言が話題となっていた。同指揮官は「彼の3戦連続MVPには同意しない。本当なら4得点4アシストを記録していたはずだ」と語り、第3節までの記録が2ゴール1アシストだった久保に、さらなる数字を求めていた。そしてこのグラナダ戦直後、スペイン『DAZN』とのフラッシュインタビューに応じた久保は、自身がイマノル監督の要求にしっかりと応じたことをアピールしている。

「4試合連続MVPについて? 2ゴールを決めましたし、おそらく初めて本当にMVPにふさわしかったんじゃないかと思います。試合前に監督が何か言っていましたが、今日の僕はMVPに値しましたよね(笑)?」

「さっき、監督からは『今日はOKだ』と言われました(笑)。監督は要求は厳しいですが、僕は本当に満足しています。自分に期待していなければ、何も言わないはずですから」

久保が先制点を決めた際には、16と記された紙を披露していた。あれはどういう意味だったのだろうか。

「それは秘密です。その人には分かっているはずです」

このフラッシュインタビューの後にはイマノル監督の記者会見が行われたが、同指揮官は試合前に久保について厳しく意見を口にした理由を説明。やはり、久保の力を信じているからこその発言だったようだ。

「久保のMVPに同意しないと私が繰り返し言うかって? ああ、同じことを言わせてもらうよ。私は彼の成果をもっと求めているし、彼自身も間違いなく同じように思っているだろう。今日のようなプレーを見せていけば、彼が残す数字は第3節までのものよりも、ずっと良くなるはずなんだよ」

「しかしMVPは攻撃面だけが念頭に置かれて与えられているが、私はそれだけでなく守備面についても強調したい。タケはここにやって来てから、守備意識がじつに素晴らしい。今日みたいなプレーを見せられるならば、もっと成長していけるはずだ」

「タケには素晴らしい数字を残せる力があるし、もっと自分のことを信じてもらわないと。だから私は彼に要求を課す。それが今季、私たちが彼に求めていくことなんだよ」

そして、イマノル監督の後には久保が会見場に登場。久保は指揮官の発言に喜びを感じていることを強調した。

「監督が会見で言ったことは本人から伝えられました(笑)。試合直後にも言いましたが、それが良いんですよ。信頼されていなければ、何かを言われることなんてありませんから」

「監督から厳しくされるのは僕にとって本当に大切なことなんです。それは監督がもっと僕の成果を求めている、僕がもっと成果を出せるということを意味していますから」

「昨季終盤から好調を維持している理由? 日々の努力じゃないですかね。今の僕は過去のシーズンよりも効果的な選手になったと言うことができます。それは感じますね」

もしイマノル監督が求めたように久保が第3節までに4ゴール4アシストを決めていたならば、ここまでに残している数字は4試合6ゴール4アシストとなっていたが、それは世界最高クラスの選手が叩き出す数字となる。イマノル監督はどうやら、久保にはソシエダのエース、ひいてはサッカー界を代表する選手になってほしいようだ。

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