27日に行われたUEFAネーションズリーグのリーグA・グループ2最終節、ポルトガル対スペインは1-0でスペインが勝利。スペインは土壇場で決勝ラウンド進出を果たしている。
同グループにおける事実上の決勝だ。勝ち点11で首位に立つポルトガルは引き分け以上、勝ち点9で2位に位置するスペインは勝利以上で決勝ラウンドに進むことができる。前節、スイスに0-2で敗れたスペインのルイス・エンリケ監督はスタメンを7選手変更。GKウナイ・シモン、DFカルバハル、ギジャモン、パウ・トーレス、ガジャ、MFカルロス・ソレール、ロドリ、コケ、FWフェラン・トーレス、モラタ、サラビアを起用し、スイス戦から継続して出場したのはU・シモン、P・トーレス、フェラン、サラビアのみだった。
スタメンを大幅に変更したスペインだったが、そのプレーの停滞ぶりもスイス戦と変わらない。70%前後のポゼッションでパスを回してもポルトガルの守備を崩し切る術を見つけられず、前半に放ったシュートは8分にサラビアが相手DF陣に当てたものくらいだった。対してクリスティアーノ・ロナウド先発のポルトガルの方が速攻をベースとしてゴールに迫り、33分にはディオゴ・ジョッタが絶好機を迎えたものの、このシュートは惜しくもU・シモンの横っ飛びセーブに阻まれている。前半はスコアレスのまま終了している。
後半もスペインが攻めあぐねる状況は変わらず。ハーフタイムにギジャモンをブスケツに代えていたL・エンリケ監督は、60分にさらなる選手交代を敢行し、コケ、ソレール、サラビアとの交代でペドリ、ガビ、ジェレミ・ピノを入れた。が、ブスケツの存在によって相手陣地で試合を進める時間がさらに増えても、アタッキングサードでポルトガルに打撃を加えるだけの崩しのプレー、創造性を見せることはできない。72分、L・エンリケはフェランも下げてニコ・ウィリアムスもピッチに立たせた。
終盤、焦りを募らせるスペインは、代表初招集のN・ウィリアムスが見せる積極果敢な飛び出し、ドリブルを中心にしてポルトガルゴールに迫っていくと、88分に値千金の決勝点を生み出した。右サイドからのクロスをファーのN・ウィリアムスがヘディングで中央に折り返すと、そこで待ち構えていたモラタがボールを枠内に押し込んでいる。スペインは終了間際に決めたこのゴールを最後まで守り切りポルトガルを撃破。勝ち点を12として同グループ首位に立ち、劇的に決勝ラウンド進出を決めている。
