シャフタール・ドネツクのリナト・アフメトフ会長は、チェルシーに移籍したミハイロ・ムドリクの移籍金の一部を寄付すると明かした。
シャフタールのユース出身でファーストチームデビュー以降、注目を集めてきたムドリク。21歳にしてウクライナの名門の10番を着用した今シーズン、同選手はチャンピオンズリーグのセルティック戦でも得点を挙げるなど、公式戦18試合で10ゴール8アシストを記録している。
この活躍を受け、今冬の移籍市場でプレミアリーグ勢から大きな関心が伝えられ、15日にアーセナルとの熾烈な争奪戦を制したチェルシーが8900万ポンド(約140億円)でムドリクを獲得。なお、この移籍金はウクライナフットボール史上最高額の売却額となる。
ムドリクの売却で非常に大きな利益を得たシャフタールは、16日に公式ウェブサイトの中で移籍金の一部を寄付することを発表。昨年2月末からは始まったロシア軍によるウクライナ侵攻の防衛に当たる機関などに2500万ドル(約32億円)の資金が渡るようだ。
アフメトフ会長はシャフタールの公式ウェブサイトで「初めに、ウクライナへの支援に対して感謝したい。ウクライナ軍やウクライナ国民、世界中からの非常に多く支援のおかげで、今日私たちはウクライナのフットボールについて話をすることができる」と話し、ムドリクの移籍について続けた。
「私には今、複雑な思いがある。ミハイロのことをうれしく思うし、彼のことを誇りに思う。彼は才能とハードワークにより、不可能を可能にしたことを手本になって示した。ヨーロッパ中が彼の素晴らしく繊細なプレーを称賛することになると、自信をもって言える」
「その一方で、私の夢がヨーロッパトロフィーの獲得だということを隠したことはない。ミハイロのような選手をこのクラブやウクライナリーグに迎え入れ、そういった選手たちと一緒ならトロフィーを勝ち取れたはずだ」
「残念ながら、ウクライナはロシアとのひどく不当な戦争を戦っているから、それは今叶わなくなった。しかし、私たちが勝利すると信じている。そして、ウクライナのドネツクにあるドンバス・アリーナでチェルシーと親善試合を行うことになる。この日をより近づけるために、私たちのできることすべてをしなくてはならない」
そして、ムドリクの移籍金を一部提供することを公表した。
「これが理由で私はマリウポリの防衛と戦死した兵士の遺族を支援するためのプロジェクト、“ハート・オブ・アゾフスタリ”を立ち上げることを決めた。彼らの勇敢さは現代において比類のないものだ。戦争の初めから敵を抑え込むことを助け、私たち全員にウクライナの勝利の必然性を感じさせた彼ら、その犠牲や勇気があってこそだ」
「私は今日、兵士や防衛者、その家族を助けるために2500万ドルを割り当てる。この資金はさまざまなニーズに使用される。透明性を確実にするために、このプロジェクトにはアゾフスタリの防衛者やその家族、医療者やボランティアと連絡を取り合う専門の独立した組織がある。私たちには兵士たちへの永遠の恩義がある! 」


