ミラノのボッコーニ大学のウェビナーに出席したイタリアサッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラヴィーナ会長が27日、苦境のセリエAについて見解を示した。イタリア紙『トゥット・スポルト』が伝えている。
近年、人気低下や財政難による苦悩が伝えられるセリエA。イタリア国内の放映権については、2021年~2024年の3年間で『DAZN』および『スカイスポーツ』から合わせて9億1000万ユーロ(約1310億円)の収入を見込んでいるという。
しかし、2024年から2027年(もしくは2029年)までの期間について、巨額のオファーが舞い込む見込みはないとのこと。今後の放映権の価格低下が予想されている。
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これをカルチョ界の危機と捉えるFIGCのグラヴィーナ会長は、警戒を強めた。
「テレビ放映権の価格を巡る状況は非常に心配だ。セリエAはイタリアサッカー界全体の機関車のような存在だからだ。もし大きく価値が下がるようなことがあれば、イタリアのカルチョ全部門において修復不可能な損害が引き起こされることになるだろう」
続いてグラヴィーナ会長は、レアル・マドリーやユヴェントスなどが主導した欧州スーパーリーグ構想にも言及。「サッカービジネスの持続可能性における具体的な問題に対し、間違った答えを出したと言える」との見解を示した。